TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

タイトル、作家名、タグで検索

テラーノベル(Teller Novel)
現実に殺される前に

現実に殺される前に

「現実に殺される前に」のメインビジュアル

2

現実に殺される前に 第1章 灯原 光喜①

2019年08月19日

シェアするシェアする
報告する

僕は今、家に引きこもっている。

理由は秘密で書いていた小説を暴露されたからだ。

しかもその小説は、散々ネット上で叩かれたものである。

挙げ句の果てに、僕はあらぬ疑いをかけられ実名も上げられた。

灯原

はぁ...

灯原

灯原

死にたい...

ピロンッ

灯原

ん...?

灯原

誰だ...

どうやら送り主は僕の知っている人物だった。

灯原

灯原

安東...

灯原

僕を裏切っておいて今更何の用だよっ‼︎

僕はスマホを放り投げようとしたが、ある文面に目を止めた。

灯原

灯原

『透明人間』...?悩み解決...?

僕は昔からオカルト類の話は大好きだった為、少し興味を持った。

灯原

屋上...か...

灯原

バカバカしい...

だがそう思いながらも行ってみたいという衝動に駆られた。

灯原

今日の夜、行ってみようかな...

ああ、僕はなんて弱いんだろう。

そんな事あるわけないのに... 時間の無駄なのに...

日付が変わり、僕は一目散に学校へ向かった。

基本、夜の学校は閉まっているが僕は秘密の入り口を知っている。

なぜなら昔、安東に教えてもらったからだ。

灯原

懐かしいな...

灯原

って、アイツは裏切り者なんだぞっ‼︎

僕は大きな独り言を言いながらも校内に潜入することに成功した。

屋上

灯原

灯原

ここが屋上...

普段は鍵が掛かっている屋上だが、僕はある違和感を感じた。

灯原

あれ...?

鍵は施錠されているのだが、妙に開きそうな気がするのだ。

灯原

考え過ぎだ...

僕はドアノブに力を込める。

灯原

所詮、こんなの噂なんだ...

ガチャッ

灯原

灯原

えっ...?

灯原

扉が...

僕はもうどうにでもなれという気持ちで勢いよく扉を開けた。

すると、予想だにしない光景が目に飛び込んで来た。

???

あー...やっぱり夜は冷えるなぁ...

???

あ、もうご飯炊けたかな?

トントン

???

熱っ‼︎

灯原

な、な...

そこにいたのは『透明人間』ではなくキャンプをしている少女だった。

灯原

だ、誰っ⁉︎

僕が思わず声を上げると、少女もこちらに気が付いた。

???

うわっ‼︎見つかった‼︎

???

ヤバイ...言い訳が思いつかない...

???

これは色々訳があって...っ‼︎

???

って見えないから余計怪しまれるか...

灯原

こ、こんな夜中に何で学校の屋上でキャンプなんかしてるんだよ‼︎

灯原

早く帰らないと親が心配するだろっ‼︎

???

いやぁ、急にキャンプしたくなっちゃって...

???

???

って、待って。君、私のことが見えるの...?

灯原

はあ?何を言って...

灯原

まさか...君ってもしかして...

???

その通り‼︎君は選ばれたんだよっ‼︎

灯原

選ばれたって...

???

まあ、詳しいことは後で‼︎一緒にカレー食べよっ‼︎

灯原

えっ、ちょ...‼︎

僕は言われるがまま、少女に引っ張られカレーを食べる羽目になった。

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store