君に夢中になる方法

第20話

俺の事好きでいてよ

2,200

2023年03月30日

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#恋愛

#学園

あふろー

上瀬直樹

やっぱ人多いなぁ〜

御門美澄

ですね

宮本実乃梨

私、御門くんとあまり話したことないからなんだか新鮮だなぁ

宮本実乃梨

イケメンな1年生って噂だよ

御門美澄

知ってます

上瀬直樹

あ、はは

上瀬直樹

……あ、俺焼きそば食べたいなぁ

焼きそばの売っている屋台には多くの人たちが並んでいた。

上瀬直樹

あ、やっぱ＿＿

佐久間陽介

俺並んでくるよ！

上瀬直樹

（言うと思った！！行かないでくれ！）

上瀬直樹

俺も＿＿

御門美澄

せーんぱい

御門美澄

俺らはあっちで待ってましょうね？

上瀬直樹

（クソ！！！！）

御門美澄

へぇ

上瀬直樹

そうなんだね

宮本実乃梨

うん！

宮本実乃梨

だから私その時言ったんだ〜

宮本実乃梨

「その後ろだよ！」って

上瀬直樹

（宮本さん、怖い人かと思ってたけど案外話は面白いなぁ）

御門美澄

……

御門美澄

すみません。俺トイレ

上瀬直樹

え

宮本実乃梨

え

御門美澄

それじゃ

上瀬直樹

え、？

美澄は人混みに混じって行ってしまった。

上瀬直樹

（う、嘘でしょ！！！！）

宮本実乃梨

……

宮本実乃梨

あのさ

上瀬直樹

は、はいい！！

宮本実乃梨

私のこと、怖がらないでよ

宮本実乃梨

結構傷つくんですけど

上瀬直樹

ご、ごごごめんなさい！

宮本実乃梨

……直せてないし

宮本実乃梨

……

宮本実乃梨

別に人の勝手だもんね

宮本実乃梨

陽介のことを好きになるのは

上瀬直樹

えっ

宮本実乃梨

好きなんでしょ？

上瀬直樹

そ、それは＿＿

上瀬直樹

（昔の話だ……）

上瀬直樹

昔、だよ

宮本実乃梨

昔？

宮本実乃梨

私、ついこの間の話をしてるつもりだよ

上瀬直樹

うっ……

宮本実乃梨

それとも、今は新しく好きな人でも出来たって？

脳内に美澄の顔がよぎる。

上瀬直樹

……

上瀬直樹

ち、違うけど……

上瀬直樹

（違う。俺は御門のことなんか好きじゃない）

宮本実乃梨

じゃあまだ好きなんじゃん

宮本実乃梨

どっちなの？

宮本実乃梨

私怒らないよ

上瀬直樹

（ヤバい、めっちゃ怒ってる…）

上瀬直樹

でも、今は本当に好きじゃないよ

宮本実乃梨

……

宮本実乃梨

絶対嘘

上瀬直樹

ほんとっ！

宮本実乃梨

……じゃ、昔は？

上瀬直樹

……だから昔、俺は陽介のことが好きだったんだ！

ベチャッ

上瀬直樹

……ｯ

宮本実乃梨

あ…

陽介の両手から焼きそばがこぼれ落ちる。

佐久間陽介

…………え？

上瀬直樹

（や、ば）

上瀬直樹

（今の聞かれて＿＿）

上瀬直樹

（つーか、この状況完全デジャブなんですけどぉ！？！？！？）

佐久間陽介

あ、え、えーと……

上瀬直樹

よ、陽介。とりあえず焼きそば……

佐久間陽介

わ！！ほ、ホントだ！

上瀬直樹

（……2回目だし、ちゃんと告白するか）

御門美澄

……あー…

上瀬直樹

あれ？御門いたの！？

上瀬直樹

（てか、今の聞かれたし……！？）

御門美澄

……

御門美澄

宮本先輩

御門美澄

あっちに美味しいりんご飴売ってました

宮本実乃梨

……は？

御門美澄

ほら、行きましょ

上瀬直樹

！！

上瀬直樹

（御門、空気を読んでくれたの…？）

宮本実乃梨

ちょ、浴衣引っ張らないでよ！

宮本実乃梨

わかったから！

2人は人混みへと消えていった。

上瀬直樹

じゃ俺らもどこか座ろうか

佐久間陽介

……う、うん

陽介の耳が赤く見えた。

佐久間陽介

ここ？

上瀬直樹

うん。屋台が並ぶところからちょっと離れたところにあるけど……

佐久間陽介

わかった

2人はベンチへ腰を下ろした。

上瀬直樹

……

佐久間陽介

……

上瀬直樹

（気まずい……）

上瀬直樹

……えーと、この状況は二度目だと思うんですけどー…

佐久間陽介

あ、はは……

上瀬直樹

……

上瀬直樹

この際だからちゃんと言う

直樹は陽介と向き合った。

上瀬直樹

俺は陽介が好きだった。

佐久間陽介

！！

上瀬直樹

で、でも！今は違うから！

上瀬直樹

ちゃんと諦められたような気がするよ

上瀬直樹

心の底から宮本さんと幸せになることを願ってる

上瀬直樹

この前は好きじゃないって嘘ついてごめん

佐久間陽介

……

上瀬直樹

（夜だからよく見えないけど……陽介の顔赤い……？）

佐久間陽介

嬉しいよ、ありがとう

佐久間陽介

んー……と

佐久間陽介

どういう反応が正解なんだろ

上瀬直樹

あはは……そうですよね……

佐久間陽介

俺らの関係はこのままだよな？

上瀬直樹

うん

佐久間陽介

……ならいいよ

佐久間陽介

てか、俺の事好きだったのはいつからなの？

上瀬直樹

えー……

上瀬直樹

中学の時からだよ…いつの間にか好きになってた…的な……

上瀬直樹

って、何言わせるんだよ！

佐久間陽介

……やべ

佐久間陽介

嬉しいよ……

ドキンッ……

上瀬直樹

（なんだよ、その顔＿＿）

佐久間陽介

……

佐久間陽介

気づかなくてごめんな

上瀬直樹

いや、全然大丈夫

佐久間陽介

……その

佐久間陽介

俺の事好きなのは昔の話なんだよな？

上瀬直樹

うん

上瀬直樹

今は＿＿

佐久間陽介

他に好きな人が？

ドクッドクッ……

上瀬直樹

（また、頭の中に御門の顔が……ッ！）

上瀬直樹

そ、れは＿＿

その時、陽介の右手が直樹の頬に触れた。

上瀬直樹

ｯ！？

佐久間陽介

……

佐久間陽介

やだ

上瀬直樹

えっ、？

佐久間陽介

俺の事好きでいてよ

上瀬直樹

……な

上瀬直樹

……

上瀬直樹

なに、いってんの……

佐久間陽介

わかんない

佐久間陽介

なんだよこれ

佐久間陽介

……

佐久間陽介

直樹の目線は俺のものなのに……

上瀬直樹

陽介……？

パーンッパーンッパーンッ

上瀬直樹

（あ、花火＿＿）

花火が咲いても陽介は直樹を見つめたまま動かない。

上瀬直樹

ねえ陽介どうし＿＿

その時、

陽介と直樹の顔が重なった。

上瀬直樹

ん、……

上瀬直樹

ッ！？

バッと2人は離れる。

佐久間陽介

……あっ、

佐久間陽介

ごめ、うそっ

佐久間陽介

俺何して＿＿

グイッ

上瀬直樹

うおっ

思いっきり後ろから腕を引かれてベンチから転げ落ちそうになる。

上瀬直樹

御門！？

御門美澄

……

上瀬直樹

（今の見られて……）

上瀬直樹

（最悪……！）

御門には見られたくなかった……

上瀬直樹

ッ……！

直樹は御門の手を振り払ってその場から走り去っていった。

君に夢中になる方法

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すきです(急な告白やめい)

ええええちょっとまってめっちゃすき（？）

上瀬くんはどっちのことが結局好きなんだぁぁぁぁぁ！？？？

あふろー

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