病室のドアが開いた

莉乃は作り笑顔でどこか 悲しそうだった

そりゃそっか....

ごめんな....莉乃。だが、理解してくれ

この『ありがとう』には 悪気は無いはずだ

全てを知らない美琴だから...

こぅ？改めて聞くと...

ドキドキするな....。

「なら俺も....」

莉乃は俺の腕を強く引っ張り進む

「い...いてーよっ...」

俺は引っ張られながらも あのヤブ医者のもとを探しまくった

「.......莉乃。」

しんみりとした病室の前の廊下で

冷たい声で莉乃は言った

「....そんな事はしないさ。」

「莉乃は美琴の事信用してるか？」

「なら...時が来たら言おうぜ。」

「そうだけどさ？ 俺の彼女は莉乃だけなんだよ... !!」

「おいおい～！」

俺達はヤブ医者に話をつけた

OKは貰い、見事 退院に成功した

病室に戻る

病室には本を読みながらゆったり している美琴の姿があった

「OKだってよ！良かったな！」

「おいおい...同居してねーだろ。」

「はいはい...とりあえず 退院したらなにしたいの？」

「いいよ。何処行きたい？」

「......式場？」

俺は莉乃に目をやる

莉乃はうつむせ状態のままだ...

「考えておくよ。」

次回

ーデート編ー