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それから、大きな地鳴りとともにヌルヌルとした緑色の液を垂らした生き物が現れた。 手は三つ首は蛇頭はカモシカ足はトラ堂は大蛇、 ヌルヌルと蠢く
うさぎの影と一緒に現れたと思うと菊池師範に襲いかかったのだ。 師範は抵抗するも老齢からの疲労で動けない
空間を割いたと思うと一気に師範に襲いかかりパクリ
菊池師範
シモンぬ
そこにあるのは静寂とドロドロとした緑色の体液だけがしたたっていた。 シモンぬは混乱する頭を抑えながらその場から逃げられるよう必死にあがいた。
あがいてあがいてあがいてあがいてあがいてあがいた
どれくらいジタバタしどれくらい走ったのだろう。あたりを見回すと夕日に暮れている。建物はなくすでに学校の外で、あの緑色の体液を垂らしたバケモノも姿を見せない。 シモンぬはやっとここにきて息が吸えた。
息が吸えて安心したら今度は酷い罪悪感が芽生える。菊池師範を見殺しにした。自分は助けてもらったのにその恩人を見殺しにしたのだ。しかしうさぎならともかくあんなでかいバケモノを!そんな圧倒的なものにどう足搔けと。自分は間違ってない。俺は間違ってない。俺は間違ってない。何度も言い聞かせる。
得体の知れない恐怖と走り続けて荒い吐息に滝のような汗。汗も冷たい。 大きなバケモノの前でシモンぬは無力だった。とてもちっぽけな存在だったのだ。