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初めまして! ラストに驚いてもう1回読み返しちゃいました笑 途中まで全然分からなかったです😲 フォロー失礼します!
最初、ファンタジーかと思ったら…まさかのラスト… 確かに彼女たちにとったら猛毒のキスなんかなぁ… めっちゃ面白かった!!
はあああ…… ケローラさんのお話ってすごく不思議に引き込まれて、世界観がすごい伝わってくるんですよね! すごい……
忍び、くちづけ、毒づける
キスに引き換え、 肌にうすべに色の丸印が刻まれる。
〝毒〟の印
この仕事は、命懸けだ
相手の気分次第で殺されてしまうこともある。
私達─モト族─は 子供を授かった母親は、 〝口付けの儀式〟を行わなければならない。
名前のような浪漫は無く、
けれど耽美なものだが
女達にとって好意のない相手との接吻は
苦痛でしかない。
マチ
マチ
マチ
マチ
マチ
例え命が危険にさらされようと
母として子を守らなければならない
マチ
マチ
のち、彼女は闇へ向かった
──連絡は、来なかった。
あの後 彼女を尾行した。
見えたのは 彼女が青い光に吸い込まれていく姿だった。
まるで催眠術にかかったかのように
ゆっくりと吸い込まれていった。
マチ
バチッ
マチ
彼女は瞬きする間に 黄泉の人になってしまった。
何も出来なかった。
目の前にいたのに助けられなかった。
こんな思いを幾度経験しただろうか。
マチ
私達は相手を殺せない
力比べでは一瞬で負けてしまう。
だから 気づかれぬよう、慎重に
怒りを
憎しみを
悔やみを
〝猛毒〟に化して
ゆ
っ
く
り
キスをしよう
人は
私達を
蚊、と呼ぶ。
猛毒のキス 終