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君は一体誰のモノ?
チリンッ……
綺麗な鈴の音ともに、俺はとある店に入った。
とりあえずカウンターに腰かけ、別のやつが来ると言っていたのでソイツが来るまで待つことにした。
ここは、決まった曜日、決まった時間にしか開店しない少し特殊なバー。
しかも、来店する人を店員自ら選び、自分らが案内して連れてくる。
…まぁ俺の場合は別なんやけど。
来店する人は数少ない為、店員とは基本的に全員と仲がいい。
急に目の前に来たピンク髪の男の人。少し不思議な雰囲気をしている。
無言でにこりと微笑む彼。
…あれ、気づかんかったんか?
言葉の意味だけで分からんかな…
普通は自分から贈るものやもんな
そう考えている間も、彼は無言でカクテルを作っている。
まずは1口。
サッパリしている味が口の中に広がる。
その味は、まるで彼の気持ちを表しているかのよう。
無言でグラスの中身を飲み干す。
…今日は木曜日。
そして時間は午後10時。
…オトナの時間の、始まり。
俺が程よく酔い始めた頃。
少しだけふわふわした頭を回転させ、目の前のピンク髪の彼を見つめる。
照れることも無く、純粋な瞳。
何故か目を逸(そ)らされた。
…あれ、そういえばコイツ俺と会ってから一言も声を発してないな
こちらを見た2人のうち、黒髪でヴァンパイアの様な長い牙に漆黒のマントを羽織っているは悠佑。このバーの店長。
その隣にいる、頬を赤く染め、青みがかったローブを来てフードで顔を隠している青髪はこのバー人気NO.1を誇るIf。
不思議な格好をしている店員らだが、これがこのバーの正装だ。
…左目を隠し、見えている右目が妖しいピンク色に輝いている彼、もとい俺の相手をしている店員は何の格好をしているのかさえ分からない。
コイツのあだ名か? じゃあナイコって名前なんか…?
上げられた前髪の下には、変色した肌と右目と同様の濃いクマ、そして獣のような鋭い瞳があった。
俺から遠ざかっていた足音が急に止まる。
ピンク髪の彼が俺の元に戻ってきた。
…チリンッ……
あの日から数週間後の、木曜夜10時。
俺は再び、このバーを訪れていた。
初めて彼を見た日から、俺は毎日のようにここに来ていた。
悠くんに頼んで、無理矢理店を開けてもらって。
もちろん、目的はないちゃんと会うため…
ではなく。
ないちゃんはあれから段々と言葉を発するようになってきた。
相変わらず母音だけの会話だが。
こんなにも毎日来てアピールしているのに、彼は一向に堕ちるつもりが無いようだ。
…と、いうことで!
するっ……
どんっ、
❦ℯꫛᎴ❧
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コメント
2件
コンテスト参加ありがとう! ばっちりです︎👍🏻 ̖́- 結果発表までお待ちくださいっ