車が止まった先は空き家だった

沖薔さんは目を瞑り、唱え始めた

沖薔さんが唱え終わると

真上から空が黒く染まっていった

五条先生の話を聞いていると 沖薔さんが帳の向こうに消えていきそうだった

そう言って彼女は帳の向こうへ消えてしまった

私たちは帳が完全に降りたのを確認し

中へと入っていった

ｿﾞﾜｯ… みんなが喋っていると、私は嫌な気配を感じた いや、気配ではない 呪力だ

私は自然と身構えた

呪霊が現れた

今まで私は恐怖しかなかった

でも今は、コイツを倒せる力を持ってる…‼︎

ﾆｺｯっと笑いかけ呪力を集める

ｼｭｳｳｩｩ…

呪霊が私に向かって走ってくる

飛びかかる呪霊に顔を上げ目を合わせる

その瞬間、呪霊が攻撃をやめた

愛の告白をしてくる呪霊に一歩ずつ近づく

即答の呪霊を前に呪力を集め、祈る

するとマスタード色の花が作り出される

その花の花びらをひとつちぎり、飲み込む

あっという間に呪霊は玉になってしまった

呪霊がいなくなるといきなり辺りが明るくなった

五条先生が拍手をしながらこちらに歩いてきた

その瞬間、五条先生の私を見る目が変わった