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テラーノベル(Teller Novel)
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少しの間沈黙が続いた。 お互いに何かを言おうとしてはやめての繰り返しだった。

菊池来未

菊池来未

白石くん

白石麗央

なんですか…?

菊池来未

白石くんって彼女いるの?

白石麗央

いないですよ

菊池来未

本当に?

白石麗央

出来た事ないです

菊池来未

え?

白石麗央

嘘みたいだけど本当です。

白石麗央

小さい頃、母親から愛情を受けずに育ったせいで愛に飢えて、誰とも付き合わずその気にさせて構ってもらうことで愛を補ってたんです。

白石麗央

だからしっかり付き合うって事をしたことがなくて…

白石麗央

本当に…

初めて話す本音に言葉が詰まって、涙が溢れる

白石麗央

クズだよ…

菊池来未

でも私も気が弱いから毎回付き合った人に騙されて、それがトラウマで…

菊池来未

だからあの子がまたギター教えてって言った時、また騙されてるって感じて怖くなった

菊池来未

あの子ともキスしたの…?

白石麗央

白石麗央

ごめん

菊池来未

白石くんは私の事どう思ってるの?

白石麗央

それはまだよくわからない

白石麗央

今まで色んな女性と過ごしたけど、先輩といると感情がコントロールしづらくなるし、先輩が他の男と話すたび自分のものにしたいって考えちゃうし、

白石麗央

なんて言ったらいいんだろう…

白石麗央

多分、本気で先輩が好きなんだと思う…。

白石麗央

こんなに好きになった事ないから…

菊池来未

私も

菊池来未

ずっと白石くんと話してたいし、触れていたいって思う。

菊池来未

でもまだ白石くんの胸に飛び込むのが怖い。

白石麗央

白石麗央

先輩

菊池来未

…なに?

白石麗央

僕と付き合ってください。

菊池来未

え?

白石麗央

僕の彼女になってください。

白石麗央

先輩がいれば他の女性なんていらないし、ずっと一緒にいて欲しい。

白石麗央

先輩のものになりたいです。

白石麗央

僕の初めての彼女になってもらえませんか?

菊池来未

菊池来未

はい…

白石麗央

え…?

菊池来未

もう先輩って呼ばないで

菊池来未

プライベートではそうとは限らないんでしょ…?

白石麗央

そうだね

白石麗央

そうなったね

彼の長くて細い睫毛、透けてしまいそうな白くて綺麗な肌、危うい笑顔。全てが。今私に向けられている。

そう確信できる。 それだけで、私の気持ちは…

菊池来未

っはあ////

菊池来未

やっと自分からキスできる…

白石麗央

我慢してたの?

菊池来未

菊池来未

うん、ずっとしたかった。

白石麗央

白石麗央

来未

菊池来未

なに?

白石麗央

やばいかも…

菊池来未

何が?

菊池来未

ちょっと…//

白石麗央

やだ?

菊池来未

ううん…

菊池来未

いいよ、もっと触って

白石麗央

来未見てるとやっぱり我慢できない…

菊池来未

私も。

菊池来未

好き、大好きだよ。

白石麗央

俺も大好き

今まで遠くに感じていた彼の存在が今はとても近くに感じて、それだけで幸せで。

それと共には自分1人の愛の暴走が、共犯のように2人の暴走へと化していくのを感じる。

突き抜ける快感が我慢しきれなくて、ほんのりお酒の匂いの残る彼の舌を舐める。

菊池来未

っ…はぁ…

菊池来未

んっ///

白石麗央

白石麗央

…手で顔隠さないで

菊池来未

恥ずかしいよ…

白石麗央

僕は見たいな

菊池来未

んっ///

菊池来未

あっ…////

白石麗央

っはあ

菊池来未

はあ…///

私達は身を重ねた。 彼が私のなかまで入ってきて、彼の吐息と私の吐息が混ざり合う。 少し汗の滲んだ背中が愛おしかった。

時間よ止まってしまえ。 この瞬間、この快感、この幸せを封じ込めていたい。

そう思えた。

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