フラグが発生

居間

独りごちながら スマフォを弄っていると

母が下りてきた

余計にイラつきそうだなと 思ったことは内緒

躁うつ病の人は 少しでも否定的なことを言われると すぐに不機嫌になります

これはワガママとかではなく もう 「脳」 が理性を保てず 「感情的」 になってしまう為です

風呂場

母の部屋

時刻は23時近く

力なく笑う娘に 何もしてあげられなかった 罪悪感を感じ、目線を下にする母 それに気付いた妹がーー

おちゃらけた口調で話す娘に 何も言えない母 少し無理をしているのが 手に取るように分かった母は 尚のこと落ち込む

母なりの罪滅ぼしなのだろう と察知した妹は

と、母の提案に乗るのだった

後日

抄掌の部屋にて

風呂場

30分後

妹の職場

コンビニ

少しずつ打ち解け始めた2人

不意にそっぽを向いて 店内を歩き始める兄 その横顔を盗み見ると うっすら笑みを浮かべていた

欲しいお菓子を籠(かご)に詰め 飲み物コーナーに走る妹

買い物を済ませ、帰宅する

居間

独り言のように わざとらしく呟く兄 ニッと振り向きざまに笑って 居間を後にする

俺の部屋

いつ妹が部屋に来てもいいように 電気を消して寝たフリを実行… 時刻は23時を過ぎた頃

妹が俺の部屋にやってきた ドアには背を向けて寝たフリ

(お兄ちゃん、寝てる？？)

という心の声が聞こえた気がした 昼夜逆転生活を送っている俺が こんな時間に眠れるわけが無い

ガサガサというレジ袋の音が 聞こえる 机に置かれたお菓子たち しかし それだけでは無いことを 抄掌は知らない

兄の後ろ姿を見ながら

（多分起きてるな？）

と思いながらも そそくさと部屋を後にする妹

妹が自分の部屋に入る音を 確認してから 先程置かれたレジ袋を漁る

レジ袋の中には タピオカミルクティーなるものが 入っていた

妹からの好意を素直に受け取り 眠くはないが寝床に戻る

天井を見ながら思う

抄掌の思い虚(むな)しく 近い将来に病院に行くことになる そして 予感は的中する

地獄の10年が 始まろうとしている…

妹の部屋

LINEでのやり取り

その頃の抄掌はというと…

暇を持て余していた