さっきからずっとセンくんはみんなを見渡しながら歌ってる

何かを、探すみたいに

曲が終わってそう叫んだ、その瞬間

センくんと目が合った、ような気がした

終わったあと、めおめおは飲み物を買いに行った

あたしはもちろん握手会に参加していて、キラキラした気持ちでいっぱいだった

言いたいことは、いっぱいあった

こんな言葉、センくんは聞き飽きてるだろうけど

それでもあたしの気持ちはこうして言葉にしたかった。

センくんについて語りたい気持ちはさすがに堪えて、感謝を伝えた

めおめおは袋を覗いて、目を見開いた

次々と出てくるトイートにいいね、リトイートしていく

過去の呟きも見てみると、あたしと"同じ意見"を見つけた

冷静になればなるほど、やっぱりあの人と似ている

バッグからグッズなどの荷物を取り出す

一瞬、頭が停止した

気づいて、ゆっくりと、目を見開いた

サーッと血の気が引く

トイートするべきか否か悩みながら、震える手で文字を打ち込んでいく

どうするべきか分からなくて頭が混乱していた

いち早く持ち主を見つけるべきなのは分かってたけど

一度落ち着きたくて、あたしは目を閉じた

もしかしたら、寝てまたあの人に会えることを願ってたのかもしれない

あの人なら…

センくんに似たあの人なら、どうしていいか教えてくれるかと思ったから。