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夢美
やばい！遅れる！
夢美
学校に遅刻する…！！
夢美
……ん？誰が立ってる
そこに立っていたのは少年だった
少年
………
夢美
…迷子なのかな…
夢美
そこの君！
少年
…え、僕？
夢美
そう！迷っちゃったの？
少年
…実はそうなんだ
少年
家がわからなくて……うっ
夢美
え、あ、泣いちゃった…
夢美
と、取り敢えずお姉ちゃん一緒に行ってあげるから！…その場所の特徴とかないかな
少年
……えっと…あっ！
夢美
何かあった？
少年
大きな木があるよ！そこ
少年
でも…木がすごいたくさんあって……
夢美
（木…？森かな…）
夢美
そ、そうなの？それじゃあ見つけやすいね
夢美
一緒に探そっか！
少年
うん！お姉ちゃんありがとう！
数分後
夢美
……木が多くなってきた…
少年
大丈夫！ここ怖くないよ
夢美
うん、そ、そうだね！
夢美
……あっ！あれじゃない？
少年
あ、あった！
少年
お姉ちゃんありがとう！
夢美
いえいえ
少年
これあげる！
夢美
ん？これ何？
夢美
すごい綺麗…
少年
夢が叶う宝石だよ！
夢美
夢…？
少年
そう！それ持ってるだけで思ったことがすぐに目の前で起こるんだよ！
夢美
へえ
夢美
なんかすごいね
夢美
ありがとう！
少年
うん！
夢美
……あっ、学校！！
夢美
遅刻するから行くね！
タッ
タッ
タッ
少年
……使いすぎには注意してね、お姉ちゃん。
少年
……
夢美
やばい…！遅刻する！！
ガラガラッ
キーンコーンカーンコーン
夢美
せ、セーフ…
文香
ゆめ！めっちゃギリギリじゃん！笑
夢美
う、うん、ちょっとね笑
文香
教えてくれたっていいじゃんか笑
夢美
いやだよ笑
文香
ええー笑笑
放課後
夢美
……夢が叶う宝石か……
夢美
……私の夢…
夢美
（漫画家なりたいんだよね笑）
夢美
（でもさすがに無理か）
夢美
ただいま〜
母
ちょっ、ゆ、夢美！
夢美
お母さん、そんなに急いでどうしたの笑
母
入賞したのよ！
夢美
……え？
母
あんたがこの前描いた漫画をコンテストに応募したら最優秀賞だったのよ！！
夢美
ええぇぇぇぇぇえ！！！
夢美
ほ、ほんとに？？
母
ほんとよ！
母
明日話が来てる出版社に行くから学校明日は休みなさい
夢美
う、うん
母
今夜は赤飯ね！
夢美
…
母
夢美？
夢美
…あっ、ごめん、ちょっと部屋行ってくる
母
わかったわ
夢美
……
夢美
ま、まさか本当に叶うなんて…
夢美
すごい…
夢美
……フフ
夢美
…あっ、おもわず笑っちゃった
少年
使いすぎには注意だよ……
夢美
え？
夢美
…、今、さっきの男の子の声が…
夢美
…気のせいか
次の日
出版社
夢美さん、本日は最優秀賞受賞おめでとうございます
夢美
あ、ありがとうございます！
夢美
（連載描きたいな…）
出版社
本日お声をお掛けしたのには、夢美さんに連載漫画を描いて欲しい、とのことでして……
夢美
え、あっ、わかりました！
夢美
全然大丈夫です！
出版社
本当ですか？！
出版社
あ、ありがとうございます！
出版社
では、早速その漫画の内容についてなんですが……
夜
夢美
ただいまー
母
ゆめどうだった？
夢美
すごいよかった！
夢美
あ、後連載漫画描くことになった
母
すごいじゃない！
夢美
えへへ
母
まあ、でも明日は学校だし、今日はもう寝なさい
夢美
はーい
翌日
夢美
あや！おはよ！
文香
おはよゆめ！
奏太
……
夢美
（今日も奏太君外向いてる）
夢美
（実は2年になってからずっと好きなんだよね笑）
文香
ゆめ？何ぼーっとしてんの？
夢美
え、あっ、ごめん！
文香
まさか、奏太君のこと好きなんでしょ！
夢美
ちょっ、声でかいよ！
文香
あーごめんごめん
文香
てことは、そういうこと？笑
夢美
う、うん
文香
じゃあさ、告ってきたら？
夢美
えー、無理だよ笑笑
夢美
（奏太君と付き合いたいな…）
文香
でも付き合いたいんでしょ？
夢美
う、うん
奏太
奏太
あの、
夢美
えっ、あ、私？
奏太
うん、そう。
奏太
ちょっと来て
夢美
……わかった
夢美
あや、ちょっと待ってて
文香
オッケー！
夢美
（話ってなんだろ）
奏太
あの、2年生に入ってからずっと好きでした！
奏太
もしよければ付き合ってください！
夢美
えっ
奏太
返事は、今じゃなくてもいいから
夢美
…いいよ
奏太
…え？
夢美
私も奏太君のこと好きだし
夢美
こちらこそよろしくお願いします！
奏太
は、はい！
ピキッ
夢美
……
文香
あ、ゆめ！どうだった？？
夢美
告白された…
文香
え、ぇええ！！
夢美
だから声大っきいって！
文香
あ、ごめん
文香
え、本当なの？
夢美
うん
文香
おめでとう！
夢美
ありがとう笑
文香
まあ、がんばれよ！
夢美
笑笑おおー！笑
夢美
……本当になんでも叶うのか…ん？
宝石には亀裂が入っていた
夢美
どっかで落としたかな…
少年
…使い過ぎには注意だよ……
夢美
……！
夢美
またこの前の男の子の声…
夢美
……
少年
使い過ぎには注意だよ
少年
使い過ぎには注意だよ
少年
使い過ぎには注意だよ
少年
使い過ぎには注意だよ
夢美
えっ、なにこれ！？
少年
使い過ぎには注意だよ
夢美
声が止まんない…！！
少年
使い過ぎには注意だよ
夢美
（お願い！声を止めて！！）
少年
使い過ぎには……
少年
……
静かになった
夢美
ハァハァハァ
夢美
と、止まった
夢美
ありがとう、宝石さん…えっ……
ピキッ
ピキピキッ
パリンッ
夢美
え、宝石が粉々に…
…と、次の瞬間
夢美
……えっ、宝石から黒い靄が…
夢美
こ、こっちに近づいてくる……！
夢美
え、私の体にくっついてくる…
夢美
……離れない！
夢美
や、やめて！
夢美
助けて！
夢美
誰か助けて…！
夢美
ダ、レカ…タスケ…テ
バタッ
？？？
？？？
…み…
？？？
？？？
…めみ……！
？？？
？？？
夢美……！
母
夢美！！
夢美
あっ、お母さん…
母
魘されてたけど…大丈夫？
夢美
う、うん、大丈夫…
夢美
（夢だったのか…）
母
…あっ、学校じゃないの！
母
早く支度しなさい！
夢美
今何時…？
母
8時15分よ！
母
後五分で遅刻よ！！
夢美
……えっ！！！
夢美
やばい！！
夢美
遅れる！！！
夢美
やばいやばい！！
ビューーーッ
夢美
うっ、まだ春なのに…寒い…
夢美
…ん？誰かいる
そこに立っていたのは…
1人の少年だった…
少年
…使い過ぎには注意だよ、お姉ちゃん
少年
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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