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テラーノベル(Teller Novel)

三途春千夜

…なんで止めんだ、

俺の腕を掴む手を一瞥する

長い白髪を乱れさせ俺の顔をまじまじと辛そうな表情で見つめる男

三途春千夜

九井…

梵天幹部・金の管理の九井一

薬を買ってくれるのは九井なのになんで止めるんだ

三途春千夜

離せ

九井一

無理だ

自分の事のように泣きそうな九井

所詮互いの利益の為だけの同盟関係

三途春千夜

や、めろ…もう、疲れたんだよ俺は

喘ぐように呼吸をする俺を見て九井は目を見開いた

九井一

っ、三途!!息をしろ!!

九井が必死に俺に呼びかける

それでも俺の意思は変わらない

俺は息を無理に吸うのをやめ目を閉じた

こんな九井の演技なんて見たくねェ

まだ九井の呼びかける声が聞こえる

もう行けよ

九井一

三途!!

そこで俺の意識は途切れた

九井一

三途!!、おい!!

目を閉じ意識を完全に手放した三途

手首に指を添えると微かに脈は打っていた

昔のすべすべな肌じゃない

切り傷でざらざらになった肌の三途

首領を除いて一番長い間居たのにこんなになるまで気づけなかった

後悔と焦りで心情がごちゃ混ぜになる

…反省するのは後でだ。今は共有スペースにいる首領たちが来るまで応急処置を取らなくては

九井一

薬は吐かせるか…

袋を鞄から取り出す

三途の喉の奥に指を突っ込み吐かせる

三途春千夜

ッ、ゔェツ、

口元に慌てて袋を持っていき引き続き吐かせる

口から出てきたものは胃酸と個体のままの大量の薬だった

苦しそうに咳込む三途を見て涙が出てくる

九井一

三途死ぬな

九井一

お前までいなくなんじゃねえぞ

赤音さん、イヌピー…ボス…

九井一

…!

廊下から沢山の人らの足音が聞こえる

バタンッ

扉が壊れそうな勢いで駆け込んできた奴らを見て俺は安堵と心配を同時に爆発させついに涙が零れた

続き→♡500

梵天No.2は死にたがり屋

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