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Corporate war ...

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Assault the enemy's headquarters

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2021年04月17日

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敵陣突入後10分経過

瑠衣代 ルン

クリアだねぇ。

燕 真琴

次上のフロア。

モブA

了解。

モブB

了解。

ルンを先頭に突入班4名は静かに素早く進行していく。

燕 真琴

この上のフロアが最後だから、敵とコンタクトする可能性が高い。
瑠衣代、上のフロアでは鍵の閉まっているドアはショットガンでドア・ブリーチング。

瑠衣代 ルン

了解ね。

真琴の指示でルンは構えていた銃を背負い直し、 腰の辺りに専用のシース(鞘)から M870ソードオフショットガンを取り出す。

ドア・ブリーチング 突入する施錠されたドアのラッチ部分や 蝶番を破壊する事。 ドア・ブリーチングには破城槌や爆薬も 使用される。 ショットガンで行う場合は通常の散弾を 使用するのではなく、 跳弾で味方を負傷させることを防ぐため 専用のブリーチング弾を使用する。

そして上のフロアに上がった4名は 周囲に警戒をしながら先に進んでいく。

瑠衣代 ルン

(今回はフォーマンセルだから警戒は楽なのさぁ。)

フォーマンセル 4人一組の小隊の事。 一人当たりの90度程の範囲の警戒を行い、 アタッカー、シューター、サポート等の 人員を組み合わせることができる 攻撃にも防御にも適した人数とも言える。

今回は、先頭のルンがアタッカー、 その背後に真琴とモブAのシューター2人、 最後尾のモブBがシューター兼連絡役を 務めている。

瑠衣代 ルン

(おっと…。)

ルンが何かに気づいたのか、 片手を上げ後続に止まるように促し ハンドサインで屈むように指示を出して 前方のドアを示した。

燕 真琴

(中には4、5人ぐらいか…。)
(さっちゃんの読みは当たりみたね…。)

ルンに続き真琴もハンドサインで 指示を出す。

ドア左手に モブA、真琴、モブBの順で並び 蝶番のあるドア右手にルンが移動した。

燕 真琴

(エントリー準備。)

真琴のハンドサインを確認したルンは 上部の蝶番にショットガンを近づける。

燕 真琴

(突入!)

合図と共にルンの持つショットガンから 轟音が響く。

次弾を装填する事なくルンは 上部の蝶番を破壊されたドアを蹴り飛ばし 侵入口を作り出してドア横の壁に ずれるように隠れた。

ルンの一連の動作に続きモブAが 銃を構えたまま 室内に突入しその後に真琴達も続く。

敵A

て、敵しゅ…ぐあ!!

敵B

この!

き敵襲に反応が遅れた敵達は 次々と真琴達の銃弾に沈んでいく。

ショットガンからライフルに 持ち替えたルンが 後方の警戒をしながら入ってくる頃には、 室内は弾痕と飛び散った血等で 荒れきっていた。

敵A

て、敵だ…。

辛うじて息のあった1人が無線で 敵襲を伝えようとしていた。

燕 真琴

えぇ、そうよ敵よ。

その人物を優しく微笑みながら1人の女が見下ろしている。

燕 真琴

ほら、何してるの?
せっかく生かしてあげてるのに早く無線入れたら?

敵A

っく…。

敵に促されながらも無線に指をかけ 声を送るボタンを押す。

しかし、その瞬間に発砲音が響き 無線機が破壊された。

敵A

ぎやぁ!

破壊された無線機と共に ボタンを押していた 彼の親指が吹き飛ばされる。

敵A

こ、このクソアマが…!

撃った人物は分かっていた、 目の前の女以外にいないだろう。

悔しさと怒りが入り混じった声を上げ 目の前の人物を睨みつける。

燕 真琴

あはは、ごめんなさいね。
あまりにもチンタラしてたから待ってられなかったわ。

視線の先にいる女は先ほどまでの 優しい微笑みはしていなかった。

しかし、笑っていた。 悶え苦しむ姿を楽しむ様に ニヤニヤとした笑い方で。

燕 真琴

今貴方すっごくいい顔してるわよ。
悔しかった?怒ってる?

燕 真琴

これから死んでしまうのに、仲間の為に何も出来ずにいるなんてね。

燕 真琴

でも心配しないで、きっと今の銃声は無線の向こうに聞こえているはずだから。

その言葉は彼が聞いた 最後の言葉になった…。

燕 真琴

ほい、それじゃ状況終了っすね。
お疲れ様〜。

室内に転がっている5体の死体を見渡して 真琴が言う。

瑠衣代 ルン

…。

モブA

…。

モブB

…。

燕 真琴

あれ?皆んなどうしたっすか?

燕 真琴

あ、もしかして撃たれちゃったとかっすか?

瑠衣代 ルン

い、いや大丈夫なのサァ…。

モブA

(課長のアレ何回見ても気持ち悪くなる…。)

モブB

(死ぬ直前なのにわざわざ心折りにくるとか…。)

「ないわぁ…。」

敵本陣を数秒の内に制圧した 真琴以外の面々が 同じ言葉を心の中で呟いた。

燕 真琴

まぁでも、さっちゃんの読み通り本陣に敵は数人しかいなかったっすね。

瑠衣代 ルン

後はやっぱり?

燕 真琴

そうっすね、うちの本陣狙いに行った感じっすかね。

瑠衣代 ルン

「戦争」終了のベルも鳴ってないの考えるとこっちはハズレだったみたいなのネ。

燕 真琴

ま、後は皆んなに任せるっすよ。

突入班が戦闘を終えたその頃。

綿葉 雲愛

【あー、銃声が鳴り止みましたね。】

水無月 迅

【そうだな。】

水無月 迅

【そろそろ、私達の出番かもしれないぞ。】

西野 紗彩

【でも、本当に来るんでしょうか?】

水無月 迅

【殺華のやつの読みなら多分くるは…】

3人の会話中に建物内から 1発の銃声が聞こえてくる…。

そのすぐ後に建物の地下駐車から 勢いよく回転するエンジン音が 聞こえてくる。

綿葉 雲愛

【来ました〜。】

地下から勢いよく飛び出してきたのは 各所に鉄板を溶接し補強した一台の 乗用車だった。

…To be continued

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