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テラーノベル(Teller Novel)

歌大好き(作者)

皆さん、どうも。作者の歌大好きです!なんと…作品の累計いいねが50を突破しました!

桜子

ありがとう、ございます…

歌大好き(作者)

これからも、桜子ちゃん達と一緒に頑張っていこうと思います。では!

桜子

れっつ、始め

そう言えば、桜子ちゃん。

桜子

なに?太宰、さん…

朝御飯を食べていると太宰さんが 話し掛けた。

今日は休みだから、桜子ちゃんの行きたい場所に行こうと思ってるのだよ。

桜子

…逝き、たい場所??

漢字が違うよ、行きたいね。

桜子

行きたい場所…

ないのなら、ネットでも調べてみる?ヨコハマには色々と楽しい場所があるよ。

桜子

ねっと?納豆?

ネットね。ほら、使い方教えてあげる。

桜子

分かった。

四角い何かを取り出してはそれを 二つに開くと、何かが映された。

桜子

なにこれ…無線機?

まぁ、用度としては似ているけれどこれは、携帯だよ。連絡の他にも色々と使える道具だ。

桜子

そうなんだ…

これで打ちたい文字を打つんだよ。

桜子

平仮名が一杯ある。

キーボードって言うものだ、片仮名に直したい時は変換を押せば良いよ。

桜子

うん、ありがとう。

じゃあ、桜子ちゃんが行きたい場所を検索してみて。ヨコハマって打ってね。

桜子

やってみる。

よ、こ、は、ま

そう、それを変換して。

桜子

こう、やって?

横浜、

ふふ、上手だよ。

桜子

え、あ、うん…ありがとう…

な~に?恥ずかしいのかい?桜子ちゃんもれっきとした乙女だね~

桜子

ち、違う!揶揄わないでください!

はいはい、次に行きたい場所を打ってごらん。分からなかったら、おすすめと書いても良いよ。

桜子

…私の、行きたい場所。

────桜子、これはな海って言うんや。 写真も綺麗やけど、実際に見ると もっと綺麗なんやで。

桜子

私、海に行きたい。

海?海なら、港でも見れるよ。

桜子

連れてって。見たい。

良いよ、じゃあ行こうか。

桜子

っ!うん!

今まで見た色の中で一番、綺麗だった。 日差しの角度によって色がまた、 違ってくる。

桜子

わぁ~!凄い!

好きなの?海。

桜子

好きというか、気になってた。

教えてもらったの?その先生に。

桜子

うん、写真ももらった。

ポケットから折り畳んでいた海の写真を出した。 何時も肌身離さず持っている。

桜子ちゃんは本当に先生が好きなんだね。少し、妬けちゃうな~

桜子

え…そんなんじゃ、先生は只尊敬してる人だから。好きとか、じゃないと思う。

ふ~ん、そうなんだ。

桜子

あ、魚がいる。

あ、桜子ちゃん、靴濡れてしまうよ?

桜子

大丈夫…多分だけど。

桜子ちゃんって、魚が好きなのかい?

桜子

ううん、ただ…私がいた世界では魚は何時も海面に浮いていて、灰色だったから…鮮やかな色が見たかっただけ。

そう、見れて良かったね。

桜子

うん…ところで、太宰さん。

なんだい?私の顔をじっと見詰めて。

桜子

…昨日ずっと起きてたけど、不眠症?

私は太宰さんの目の下の隈を見る。 昨夜、ずっと寝れていなかったことに 気づかれた太宰さんはぎこちない 表情を浮かべた。

よく、分かったね。

桜子

相手の息遣いを聞けば、大抵は分かるように訓練されたから。

凄いね、桜子ちゃんは。

桜子

…話を逸らさないで、答えて。

友人が出てくるのだよ、夢に。

桜子

友人?だから…友達ってこと?

そう、私の友達。

桜子

良い夢じゃないの?友達と一緒にいると楽しく、感じるから。

…そうだね、確かにそうかもしれない。

桜子

もしかして、その人と喧嘩したの?

う~ん、それは違うかな?ただ……

桜子

ただ?太宰さん?

…なんでもないよ、さぁ桜子ちゃん。他の所にも行ってみよう!

桜子

え、う、うん

去る際に聞こえたのは寂しいような 波の音だった。

桜子

(…夕食の時から静かだったし、やっぱり何かあるのかな…)

その夜、私は部屋で何回も寝返りを うっていた。 太宰さんが心配で眠れない…

桜子

(ちゃんと、寝てるのかな?)

────ガチャ

桜子

太宰さん、寝て…え、いない?!嘘…音が聞こえなかったのに…っ!

桜子

太宰さん!はぁ…何処にいるの、太宰さん!!返事してください!

慌てて外で太宰さんを探すが 何処にいるのかもわからない。

桜子

電話も繋がらないし…また、川?でも、何処の川に…まさか…!

ふと、今日行った海が思い浮かんだ。 何故か、そこに太宰さんが行った気がして其処へと走る。

桜子

(っ!いた!)太宰さん!!

っ…桜子ちゃん…

桜子

何してるんですか?!早く戻ってきて下さい!風邪に引きますよ…!

太宰さんは今、海の中にいる。 上半身は見えるけど、このままでは 溺れてしまうかも。

桜子

っ!

な、桜子ちゃん、君、何を!

桜子

行くしか、ないじゃ…ないですか…

やめるんだ!君では…!

桜子

っ?!(結構深い…)

海に入り、太宰さんに一歩二歩 進むが私の身長では とても深くて、私が溺れそう。

桜子ちゃん、大丈夫かい?

桜子

…どうして

え?

近くに来た太宰さんの腕を掴む。

桜子

どうして、貴方まで居なくなろうとするの?!どうして…なんで…

え、桜子ちゃん、泣いて…!

桜子

泣いて、ない…ぐすっ…っ

桜子

もう…やだ…誰かが私の前で、消えるのは…

桜子ちゃん…

桜子

一人に、なりたくない…

…桜子ちゃん、上を向いて。

桜子

え、っ…

ごめんね、君を泣かせてしまった。最低だね、私。

桜子

っ、何か、抱え込んでるなら…私にも相談して…

分かったよ、次からはそうするから。泣かないで、ね?

優しく涙を掬われて私は、 泣くのを止めた。

ごめんね。あと、ありがとう。私を探してくれて、お陰で目が醒めた。

桜子

なら…良かっ、た

月光が照らす海の色が切ないようで、 温かいように見える。

桜子

帰ろ、太宰さん…

うん、そうしよう。

────ねぇ、織田作。私はちゃんと…この子を正しく導けるだろうか?

────あぁ、できる。なんだって、 俺はお前の

────友人だから、ね。

歌大好き(作者)

今日はここで、終わりです。では、また次回まで!

桜子

バイバイ

歌大好き(作者)

バイバイ!

色のない灰色の世界~色彩を見つけた~

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