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テラーノベル(Teller Novel)
俺たちはいつだって娯楽に飢えている。

俺たちはいつだって娯楽に飢えている。

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自分の欲は理解しても、自分の未来は……。

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2020年10月23日

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3年4組 教室

逆先 ハヤト

なぁなぁ、村上。知ってるか?隣のクラスの矢根が、花売りしているらしいって話!!

村上 カレン

…………花売り?花屋でバイトしてるのか?……つか、隣のクラスの矢根って誰だよ。

逆先 ハヤト

ちげーよ!!体の事!!……それから、隣のクラスの矢根って言えば、the ビッチって感じのやつだろ!!5組の!

村上 カレン

………………あぁ、確かに見覚えがあるな。……今時花売りって言うのか、そうか。

村上 カレン

で?別に今時そんな事珍しくないだろ?

逆先 ハヤト

いやいや!!そんなにいないって!!多分?

村上 カレン

はぁ。……あのな、お前は女子に夢見過ぎなんだよ。うちのクラスでも売っている奴なんて何人かいるぞ?

逆先 ハヤト

………………嘘!?……あ、あ、アヤノは違うよな?頼む!!!違うと言ってくれ!!

村上 カレン

いや、売っているぞ。

逆先 ハヤト

え、まじで?……てか何でお前知ってんの?

村上 カレン

2年の時に親に言われて知り合いの所に行ったんだよ。その知り合いはそういうホテルがある近くに、店を持っていてな。

村上 カレン

ホテルから年上、多分50代くらいだ。その男と出て来たからな。足元が頼りなかった。

村上 カレン

…………まぁ、そういうことだ。…………なんか、かわいそうだなお前。

逆先 ハヤト

…………俺、帰る。またな。

村上 カレン

あぁ……気をつけてな。

帰り道

村上 カレン

はぁ。

海野 カイト

どうしたんだ!?ため息ついて!

村上 カレン

金欲しさに手段を選ばない奴もいるんだなと。

海野 カイト

…………………………でもさ、結局自分の体だから、自分が一番知っている気でいるんだよ。それに、お金と一緒に快楽も手に入る。

村上 カレン

(いつもポンコツで、腹立つのにこういう時は、嫌に鋭いのな)

村上 カレン

そうだな。……自分が一番自分の欲を理解しているからな。

海野 カイト

おう!!!!オレは今、ゲームがしたい!!

村上 カレン

…………明日、土曜だが授業あるからな?

海野 カイト

へ?……ウソーーー!!!

村上 カレン

じゃあな。遅れるなよ。

俺たちはいつだって娯楽に飢えている。

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