渋谷大
久留間悟
渋谷大
久留間悟
久留間悟
久留間悟
渋谷大
久留間悟
渋谷大
渋谷大
久留間悟
久留間悟
渋谷大
久留間悟
渋谷大
渋谷大
渋谷大
渋谷大
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
渋谷大
久留間悟
久留間悟
渋谷大
久留間悟
渋谷大
久留間悟
久留間悟
渋谷大
渋谷大
久留間悟
渋谷大
久留間悟
キャスター付きのデスクチェアから立ち上がることなく
カラカラと音を立てて久留間が傍へ寄る
言われるまま右手を差し出した
久留間悟
久留間悟
久留間の手が渋谷のそれを取ると、親指の付け根を指圧する
強ばった筋肉を圧迫される痛みはあるものの
放された瞬間、一気に血が廻って熱くなるのが心地よかった
渋谷大
久留間悟
久留間悟
久留間悟
渋谷大
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
渋谷大
久留間悟
久留間悟
一度デスクに戻り、引き出しから小さな容器を取り出す
収められた蜜蝋は新品らしい硬さで鎮座していた
渋谷大
久留間悟
なすりつけられるように皮膚に置かれた蜜蝋が
久留間の指でゆっくりと塗り広げられていく
力強く押してきたはずの指が、やがてぬるりと移動し
強弱を持って手の上を這い回るのを、どこかぼんやりと見ていた
渋谷大
渋谷大
久留間悟
久留間悟
渋谷大
久留間悟
それきり、しばらく沈黙が落ちる
指と指が擦れ合い、熱を生む
それが蜜蝋を溶かし、ぬるぬると馴染んでまた熱を生んだ
手の平の中央を押し上げられる感覚に、なぜか
胸の内側で、早鐘を打ち始めるのを感じた
渋谷大
漏れ出た呼吸すら、なぜか熱い
むしろバニラの香りのせいか、それすら甘く思えた
――そんなことを思ってしまった自分を恥じて
わずかに唇を噛む
頬から目元にかけて、熱に浮かされたような感覚は
今はあえて知らない振りをしようとした
なのに
渋谷大
向き合った薄茶色の瞳が
明らかな熱情に緩んで、渋谷を見ていた
とたん
まるであの最中のように、なにかが背筋を駆け上がる
渋谷大
久留間悟
その視線を拒否しようと口を開いた渋谷の言葉を
遮るように、久留間が言葉を被せる
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
久留間悟
また、親指の腹が手の平を撫でていく
しっとりと濡れたような感触が通りすぎると
その場所は呼吸が詰まるほどの熱さを帯びる半面
指先だけが、ずくりと震えるほど冷えた
久留間悟
握りしめられた手が、久留間の鼻先へ引き寄せられる
むせ返りそうなバニラの香り
それに目を細めて、久留間はちろりと舌を出した
久留間悟
久留間悟
瞬間、指の股に口づけられそうになる
渋谷大
頭の中を大きく揺るがす警鐘と同時に、慌てて手を奪い返した
痛いほど鼓動する心臓が、呼吸を短くさせる
渋谷大
渋谷大
久留間悟
素っ気なく顔を背ければ、あっさりとデスクへ戻っていく
その背中をチラリと流し見て、事なきを得たと胸を撫で下ろした
久留間悟
渋谷大
戻ったとばかり思っていたはずの久留間の声が
真横から聞こえた衝撃に、思わず声がひっくり返る
見ればデスクチェアだけ戻し、改めて歩いてきたらしい
渋谷大
渋谷大
久留間悟
久留間悟
渋谷大
久留間悟
デスク上に置かれた渋谷の手に手を重ね
身を屈めて耳元に唇を寄せる
久留間悟
手の筋を撫で上げながらの囁きに、肩が震えた
渋谷大
渋谷大
渋谷大
久留間悟
ケタケタと笑いながら、今度こそデスクに戻った背中を睨みつけ
ふんと鼻息も荒く唇を尖らせる
しかし熱を持ったままの右手から香るバニラは、未だ周囲を取り囲み
ペンを持つ手が紙に擦れるたびに
もやもやとしたものが足先から落ち着きを奪う
渋谷大
今や久留間の視線は、完全にディスプレイに吸い込まれている
打鍵音から指の動きを想像してしまう自分の正気を疑いながら
渋谷はチラリと、終業時刻までのカウントダウンを始めた
コメント
10件
これはもう、いやらしさ通り越して神秘的ですよ 神秘的な行為です ありがとうございます 井之上さんの、読んでいるこっち側もドキドキさせられる表現が好き過ぎます…!!
いやぁぁぁもうっっ/// サイコーです😏😏 尊すぎますっっ///エロ過ぎないのがまた、いいですねぇ〜( ≖͈́ ·̫̮ ≖͈̀ )ニヤァ