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ッぇ....かッッッ
ッ....ね......ン..
______ズキンッ
カポ・ディアベル
ガバッ
カポ・ディアベル
カポ・ディアベル
________
お前には才能が無いみたいだ
残念だ
期待していたが。
ただのサンドバッグに過ぎない
うちは、サンドバッグは足りてるんだ
じゃぁな?
カチャ
ッ
待って...
お父様。どうか...殺さないで...
いつか、絶対に見返せるような...
_______ズキンッ
カポ・ディアベル
カポ・ディアベル
頭がッ....かち割れそう..ッ
今、自分には何が見えてるの...?
今自分が見てるのは何...?
今何が見えてるの...?
私に呟いてるのは...
誰...?
私は...
誰....?
看護師さん
....え?笑魔?誰のこと?
看護師さん
看護師さん
看護師さん
......笑魔。そうか。...私の事か...。
病院にいたのに...
何で誰もいなかったんだろう。
私の親戚関係の人は他界しちゃったのかな...
それとも、手が離せない?
私を捨てた?
何で、病院にいたんだろう。
なんで...病院抜け出してきちゃったんだろう。
今...どこに向かってるんだろう。
体を自由に動かせない...。
本心で体が動いてる...。
カポ・ディアベル
ドサッ
カポ・ディアベル
転んだ。
どこかはわからない。
何もないところ。
奥の方に丘が見える。
トボトボ
丘の目の前の山を登る気だろうか。
不意に悟った。唯の感だ。
ズサッ
また転んだ。
まだ、山の麓だ
....辺りには、大きな木がずっしり。
きのこらしきものや、
今にも転がってきそうな
大きな石が崖のようになっている
どこに向かっているんだろう。
丘じゃないのかもしれない...
単なる感なので、気には触れてない...
ズサッ
カポ・ディアベル
また、また転んだ。
自分でもびっくりするくらい...
ここ最近は足を動かして無かったのだろうか。
錘でも付けられたように足が重い気がする。
トボトボ
坂になっている少し険しい道が
体力をぐんっと削る。
カポ・ディアベル
時間が経っているのはわかる。
でも、まだ少ししか歩いていない。
のに、もう息切れだ。
何分、経っただろう。
やっと一つの山を乗り越えた。
頂上は山の下より涼しい。
でも、やっぱり肌寒い。
真夜中だからだ。
これまで登ってきて、電柱のような灯りはなかった
奥を見ても、電柱のような光はない。
あの丘も。
トボトボ
また、足が勝手に動き出す。
私はそれに必死でついていった。
何分だっただろう
もう真夜中から朝日が見えそうだ。
山の頂上から数分。
記憶が無い。
何があったのだろう。
体はズタボロだ。
来る途中に何度も転んだのだろうか。
そんな事を考えているうちに。
後ろから陽射しが差し込んだ。
背後だったけど、凄く眩しい。
けど、ゆっくりと後ろを向いて
何となく。歩き出した。
4歩歩いたと思う。
すると、目の前に一輪の花。
ネモフィラ。
誇らしげに咲いている
そんなネモフィラに私は心を打たれた
安心すると共に、ここで倒れてしまいたい
そんな言葉が頭をよぎった
何を考えているんだろう
ふと、目の前を見た
陽射しと共に、太平洋が光っていた
眩し過ぎて、目を開けることすらが精一杯だ
カポ・ディアベル
ふと今見る景色への想いが言葉になった。
綺麗。そんな言葉を放ったのは一度きりではないはずだ。
小さい頃に、何度か。
でもその記憶しか、綺麗。なんて言葉は口に出していない。
こんな景色はここだけだろう。
一輪のネモフィラと共に逞しく生える雑草。
一輪のネモフィラの奥には
太平洋から芽を出した朝日と
キラキラと光る太平洋の海。
これが最後の「綺麗」と呟ける場所。