ガヤガヤ…
華葉 秋桜
華葉 秋桜
(教室の中心に居る人達の声が聞こえてくる)
華葉 秋桜
(私はこの声が、嫌いだ。)
『はあぁ…今日も○○ってばカッコイイ…♡』 『惚気むり』 『酷すぎw』 『辞めてよー!!』
華葉 秋桜
…、
華葉 秋桜
(私を馬鹿にするような声。)
華葉 秋桜
(とても腹が立つ。)
華葉 秋桜
秋桜は辺りを見回す。 秋桜は周りの奴らは 『向日葵だ』、と思っている。
佐倉 勝
佐倉 勝
なぁなぁ華葉!
華葉 秋桜
…なに
佐倉 勝
お前、いっつもその本読んでるよな!
見してくんね?
見してくんね?
華葉 秋桜
…はい
本には 『君と僕の365月。』と書かれている。
佐倉 勝
へー…
面白そう!!借りていい〜?
面白そう!!借りていい〜?
華葉 秋桜
華葉 秋桜
…別にいいけど
そりゃあ そんな子犬みたいな目で見られたら誰でもそうなるだろう。
…ああ、自己紹介し忘れた。 この犬系男子は『佐倉 勝』(さくら・まさと)。
クラスの中心人物だ。
華葉 秋桜
華葉 秋桜
はぁ…
そしてこの茶髪のおさげは『華葉 秋桜』(はなば・こすもす)。 教室の角を温めている。
かといって虐められないし、 クラスメイトに話しかければ普通に喋れる。
ただ、わいわいしたくないだけだ。
男子生徒A
男子生徒A
そう言えば勝、お前好きな人いるんだろ?
女子生徒B
誰々〜?教えてよ〜ッ
佐倉 勝
やーだねっ
ドキン…
秋桜の心の中で胸騒ぎがした。
華葉 秋桜
(好きな人って誰だろ?)
男子生徒A
流石に華葉は無いよな〜
女子生徒B
ホントにね!オドオドしてて気持ち悪〜い
華葉 秋桜
華葉 秋桜
…っ!
秋桜は目に涙を浮かべ 教室を後にした。
佐倉 勝
おいっ、お前ら…!
男子生徒A
…あ…
女子生徒B
どうし、よう…
佐倉 勝
俺が追いかける…!!
ガシャンッ…
華葉 秋桜
はぁっ…!
佐倉 勝
佐倉 勝
華葉っ!!
華葉 秋桜
さ、佐倉くん…??
佐倉 勝
さっきは彼奴らがごめん…
俺が、悪いんだ…
俺が、悪いんだ…
華葉 秋桜
ううん
華葉 秋桜
華葉 秋桜
私が気持ち悪いからだよっ…
ポロポロ
涙が溢れる。
ピンク色だった秋桜は 黒色の秋桜になってしまった。
華葉 秋桜
ごめんねっ…
佐倉 勝
佐倉 勝
華葉は悪くない!!
佐倉 勝
俺は…今の華葉が好きなんだ!
華葉 秋桜
華葉 秋桜
…っ⁈
華葉 秋桜
え、今なんて…
佐倉は 秋桜の手を握った。
佐倉 勝
俺は、今の華葉が…ずっと前から好きでした。
佐倉 勝
俺で良ければ…付き合ってください。
華葉 秋桜
華葉 秋桜
喜んで!
今日の秋桜は 君色でした。