田辺
さようなら
大誠
!!
大誠
......ん?
田辺
う......
大誠
え?
大誠
(プルルル)
大誠
電話?
大誠
もしもし?
西村
大丈夫ですか?
大誠
西村!?
大誠
なんでお前!!
西村
その話は後です!!
西村
とりあえず逃げてください!!
西村
研究所の研究員がそちらに向かってます!!
大誠
......わかった!!
大誠
行きましょう!
大誠
松井先輩!!
大誠
............先輩?
大誠
もう逃げたのか?
西村
急いで!!
大誠
わかったよ!!
研究員
いたぞ!!
大誠
くそ!!
西村
僕が案内します!!
大誠
わかった!!
西村
大丈夫でしたか?
大誠
......はぁ......はぁ
西村
水です
西村
どうぞ
大誠
俺のことはどうだっていい!!
大誠
お前......
大誠
首だけに......
西村
あの僕はもう1人の僕です
大誠
もう1人?
西村
倉庫にあったのが本体の僕
西村
そして今あなたの目の前にいるのがもう1人の僕です
大誠
ちょっと待て!!
大誠
何言ってんのかわかんない!!
西村
僕はクローンです
大誠
クローン?
大誠
クローンってあの?
西村
そうです
西村
僕はS細胞によって作られたクローンです
大誠
S細胞って川村研究所が開発した不治の病を治すことができる細胞の事だよな?
西村
本来は不治の病を治すことができる細胞ですが
西村
川村は別の目的のためにS細胞を開発しました
大誠
クローンの開発......
西村
そうです
大誠
川村の目的はなんだ?
西村
おそらく
西村
戦争
大誠
戦争?
西村
山崎菜月の外傷を覚えていますか?
大誠
手術跡と大量な刺傷......
西村
普通の人間にそんな事はできない
大誠
そうだな
西村
警視庁でも知らない事が一つだけあるんです
大誠
なに?
西村
やつは元海兵隊員です
大誠
その情報も田辺が消したのか?
西村
そうです
西村
そんな事が知られたら事情聴取が出来ますからね
大誠
事情聴取に時間を使われれば研究が遅れる......
西村
その通り
大誠
だから消したのか......
西村
そしてやつは海兵隊になったせいで家族を失った
大誠
なに!?
西村
両親と弟
西村
川村の家は貧しくて
西村
食事もろくに取れなかったそうです
西村
そして彼は海兵隊に入隊
西村
彼は元々頭が良くて司令部に派遣されたそうです
西村
頭が良かったことを聞いた海兵隊の隊長が核兵器を作ってほしいと頼んだそうです
西村
彼は新作の核兵器を作り上げ実験をする事になりました
西村
ですがそこで悲劇が起こったんです
大誠
なに?
西村
実験として使われたのは人間でした
西村
しかも彼の家族だったんです
西村
それを知らなかった川村は核兵器を隊長に渡し
西村
隊長は核兵器を爆発させました
西村
実験場には弟がいつも被っていた帽子が落ちていたそうです
西村
全てを知った川村は怒り狂い復讐をしようと考えました
西村
そしてそうするように仕向けたのは日本の総理だったんです
大誠
総理が!?
西村
やつはこの日本をそして世界を潰す気です!!
西村
その復讐が終わるまでやつの研究は終わりません!!
大誠
なんとかやつを止めないと......
西村
奴の手口は全ての証拠を無くすこと
西村
その事に警視総監は気づいてしまったんです
大誠
警視総監が!?
西村
警視総監はわざと研究所に侵入して1人のクローンを連れていきました
大誠
それがお前か
西村
はい
西村
その事を川村にバレた警視総監はあの倉庫で消された
西村
今までの犯罪の証拠と共に
大誠
やっぱりあの死体達は川村がやったんだな
西村
そうです
西村
あの死体は全部実験です
大誠
実験......
大誠
戦争を使って総理に復讐......
大誠
止めよう!!
西村
はい!!
松井
そのためにはこれが必要なんじゃないか?
大誠
松井先輩!!
大誠
どこいってたんですか!!
松井
警視総監のアタッシュケースを探してた
松井
アタッシュケースは俺のデスクの上にあった
松井
これを置いたのは西村だな?
西村
すいません僕ですw
大誠
中身はなんですか?
松井
メモが一緒に置いてあった
アタッシュケースを通して川村研究所のマークだと気づいてもらい、この事件の真相を暴いて欲しかった
西村を呼んだのは大誠と松井の2人に危険が迫っていたからだ
川村の全ての事件の証拠がこのアタッシュケースに入ってる
大誠
警視総監......
松井
............
西村
............
大誠
終わらせましょう
松井
ああ
西村
はい
松井
アタッシュケース開けるぞ