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テラーノベル(Teller Novel)
さまよう道

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不可解な記憶

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2023年05月06日

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彩芽

ふぅー。

静かな部屋で一人ため息を着く。そしてすみれとのSNSの画面を見つめる。

彩芽

ありがとう?

私が検索した時にエラーとして出た404という数字に書かれた画面の次の候補に出てきた”ありがとう"を思い出した。そしてもう二つ。

彩芽

また終わりじゃない、そして死体。この2つは?うっ…

私のみぞおちより左側のどこかと激しい頭痛に襲われる。そして何らかの記憶が脳裏に映される。

どうやら、ここはあの時、すみれと別れた後、すみれが向かって歩いていた道である。 私の目の前に横たわりながら、血を流してる女性。 頭を伏せてて顔が見えない。

謎の女性

どう…して…

彩芽

どうして?自分で考えてみなよ

記憶の中の私は彼女に近寄りながら、軍手を着けた自分の指の親指と人差し指でつまみながら、ナイフの持ち手を彼女に向けてつんつんと突っいていた。

謎の女性

あや…め…

息苦しそうな言葉と共に彼女は顔をこちらに見せてきた。その人物が誰か分かった。すみれだ。

すみれ

まだ…終わり…じゃな…い…

彩芽

もう…やめて!!

私が脳裏に叫んだその一言で記憶は途切れた。 私の目からは顎に向けて一筋の涙が流れていた。そして体は静かに震えていた。 確かにそんなことはあった気がする。しかし何かが違う。何かが。

お茶を飲もうと、コップの取っ手を手にしようとしたが。

彩芽

あっ…

手から倒れ込んだコップからお茶が私の部屋の小さなテーブルの上に浸っていく。記憶にあった赤い血と一瞬、繋がった。

彩芽

拭かないと

私は近くにあるタオルでお茶を拭いた。その時だった。

ガチャン…。

何かが落ちる音がした。何か鉄のような何かが床に落ちる音だった。鉄や金属のような物と言えばまず行く場所は。

彩芽

キッチンか

彩芽

お母さん、帰ってきたのかな?

その時、スマホから電話がかかって来た。お母さんからだった。

ママ

もしもし?大丈夫なの?

彩芽

え?何が?

ママ

あんた、うめき声あげてたじゃない

彩芽

出すわけないでしょ、みっともない

ママ

だってこう…

雑音が流れる。

彩芽

もしもし?

すみれ

…ゆーあーるえる

彩芽

ひぃ!?

ママ

何?どうしたの?

彩芽

彩芽

別になんでもない

ママ

じゃあ、ちゃんとキッチンへ行ってね?

彩芽

何で?

ママ

キッチンキッチンキッチン

彩芽

何?急に?

すみれ

キッチンキッチンキッチン

ママ

キッチンキッチンキッチン

すみれ

キッチンキッチンキッチン

彩芽

やめて!!

電話は切れた。

ママ

通話終了

通話
04:00

画面にはそう書かれていた。なぜ、すみれが?

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