たった一言 吐いた
梶 原 湊
好きだ
嗚呼
壊れてしまいそうだ
触れてしまえば割れてしまう
そんなシャボン玉の様な関係
薄く
脆く
弱い
音も無く崩れてしまう様な
高校を卒業すれば終わる様な
唯
ひとこと
其れだけで
若しかしたら
繋ぎ止められるかもしれない様な
華の枯れ際は屹度こんな感覚
榊 美 月
え?
梶 原 湊
付き合って下さい、!
’ ごめん ‘
’ いいよ ‘
’ 友達で ‘
さて、何れだろうか。
榊 美 月
勿論、お願いします!
どうやら
此の物語はハッピーエンドらしい
梶 原 湊
やべ、超嬉しい、笑
榊 美 月
わ、湊が照れてる!
きゃっきゃ嬉しそうにする ’ 彼女 ‘ に
またしても
見惚れてしまった
原稿用紙を埋める文章を思い付く
君は夜に地味な華だと苦笑したけど
今夜の君は
一段と、可憐な華に視える。