寺島
おい、なんだその態度は!
寺島
最高学年だからって気が緩んでるんじゃないか?
寺島
反省文、書いてこい!
ヒロシ
え、でも……
寺島
口答えする気か?
ヒロシ
いや……分かりました
今時珍しい所謂鬼教師と言うもので、いつも誰かを怒鳴っていた。
ヒロシ
(最悪だ…制服のネクタイを忘れただけなのに)
ヒロシ
(寺島、女子生徒へのセクハラ疑惑もあるらしいしなんで辞めさせられないのか疑問なくらいだ)
ヒロシ
(寺島なんて、死ねばいいのに)
ヒロシ
(何かあったのかな…)
マナブ
よ、ヒロシ!
ヒロシ
マナブ!おはよー。何かあったの?
マナブ
それがさ、担任の寺島の野郎が死んだらしいんだ
ヒロシ
え……?
マナブ
びっくりだよな。でも、清々したわー
ヒロシ
そうなんだ…
ヒロシ
(寺島がほんとに死んだ?)
ヒロシ
(まさか、昨日俺が思ったから…)
ヒロシ
(それはさすがにないか。偶然だよな)
シンヤ
おい、ヒロシ!
ヒロシ
な、なんだよ
ヒロシ
痛っ!
シンヤ
あ、ごめんごめんー足が滑っちゃったー
ヒロシ
(クソっ…絶対今の態とだろ……)
シンヤ
アキラくーん、消しゴム貸してよー
アキラ
え?まあ、良いけど…
シンヤ
ありがとー
アキラ
…は?お前!
ヒロシ
(うわ、あいつ借りた消しゴム窓から投げて…)
ヒロシ
(相変わらずだな)
クミ
ちょっとシンヤー
ミナ
やめなよ……って何!?
ヒロシ
(女子達を殴った…?)
ヒロシ
(最低だ)
シンヤ
はは、うるせー女だな
ヒロシ
(あいつなんか死ねばいいのに…)
ヒロシ
(寺島のことは偶然だ、心の中で思うくらいどうってことないだろ)
ヒロシ
…マジかよ
ヒロシ
(また、人が死んでしまった)
ヒロシ
(偶然とは思えないな…)
ヒロシ
(何かがおかしい…)
ヒロシ
(死ねと思ってない人達まで死んでる)
ヒロシ
(どういう事だ…?)
クミ
ここはこうすべきでしょ!
ヒロシ
は?馬鹿じゃねーのここはこれを使えよ!
クミ
もう話になんない
俺とクラスメイトのクミは委員会についてのことで喧嘩をしていた。
ヒロシ
あーもう知らねぇよ
ヒロシ
好きにしろ!
クミ
そうします!
クミ
ヒロシなんていなければ良かったのに
ヒロシ
は?
ヒロシ
(クミこそ死ねばいい)
ヒロシ
(あ、また…)
ヒロシ
(でもいいや、クミなんてほんとに死ねばいいんだ)
ヒロシ
ふぁー……
ヒロシ
(朝は眠いな…それにしても電車、早く来ねぇかな)
ヒロシ
(そう言えば今日はクミが……)
ヒロシ
(もういい、あまり考えないでおこう)
ヒロシ
え……!?
ヒロシ
(なんで俺、ホームから飛び降りて…?)
薄れる意識の中、上を見上げるとこっちを見下ろす人が見えた。
ヒロシ
ク……ミ?
ヒロシ
なんで……
クミ
ごめんね、ヒロシ