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俺は由伸と付き合っている
が
由伸は浮気している
山本
颯一、
山本
俺今日、福也さんと飯食いに行ってくるわ
山本
腕の可動域の話聞きたいんやと
颯一郎
んー、分かったよ
由伸がそう言って家を出てき、帰ってくるといつも違う香水の匂いがする
でも何故か別れを切り出せないでいるのはどこかで由伸に期待しているからだ
山本
じゃ、いってきます
颯一郎
いってらっしゃい
颯一郎
気をつけて…、
だから今日もこうして彼を見送る
颯一郎
…。
颯一郎
(ﾎﾟﾂﾎﾟﾂ、ﾎﾟﾂ…、)
颯一郎
あ、もしもし？
颯一郎
福也さん、
颯一郎
あの、今日由伸と何か約束してますか？
颯一郎
…あ、そうですか
颯一郎
いえ、なんでもないです
颯一郎
夜分遅くにすいません
颯一郎
ありがとうございました
颯一郎
(ﾌﾟﾂ…、) …。
『由伸と約束なんてしてない』
予想通りの答えにもはや笑えてくる
颯一郎
…。
ﾎﾞﾌｯ
何のやる気も起きない
颯一郎
…。
颯一郎
(由伸は俺の事ちゃんと好きなのかな)
思えば最近由伸から好きだと言われた記憶がない
全部俺からだ
颯一郎
(あれ…？、)
颯一郎
(俺、由伸とキスした事あったっけ、？)
告白されてすぐに由伸と一夜過ごした
由伸に頼まれたから
颯一郎
(なーんだ、)
颯一郎
なーんだ
颯一郎
結局俺の身体目当てじゃん！
颯一郎
…ふふ、ｯ、
由伸が好きなのは俺じゃなくて
あくまでも"俺の身体"
颯一郎
…くくっ…ははｯ、
颯一郎
あははははは！
颯一郎
あはは！
颯一郎
ダメじゃん俺！
颯一郎
ぜんｯｯｯぜん愛してもらえてないじゃん！
颯一郎
あははははは！
颯一郎
クソ野郎じゃん！
颯一郎
由伸も！俺も！
颯一郎
ふふ…ｯ、
颯一郎
あー…、
颯一郎
笑った…、
甘い恋が出来るんじゃないかと期待した
キスして、手を繋いで、デートして、
でも今の俺は飽きられて捨てられたおもちゃとおんなじだ
颯一郎
…お腹痛いなぁ
颯一郎
…。
ふと、付き合い始めた頃に貰った指輪が目に入ったはいった
颯一郎
…。(ｿｯ
颯一郎
…由伸とのキス、
颯一郎
どんな感じなんだろうなぁ…
颯一郎
…。
颯一郎
…ﾁｭｯ…、
颯一郎
あれ…、
颯一郎
キスってこんなに
しょっぱかったっけ？
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