君は僕によく「優しいね」
そう僕に言ってくれるけど、僕は君が思ってるより優しくない
だって僕は
大事な人が悩んでる時に何も出来なかった
大事な人が苦しんでるのに何もしてあげられなかった
皆が困ってる人を慰めてる中、僕は何も出来ない無力な自分を確認して
自分は無力なんだという事実から逃げていた
自分の方が辛くないはずなのに
あの人の方が辛いはずなのに
あの人は進んで行ってちゃんと向き合ってるのに
僕はその現実から目を逸らし逃げてる
僕はそんな人なんだ
僕はただの弱虫なんだ
だから僕は優しくなんてない
そう、僕が言ったら
「そんな事ないよ」
「そんなに人の事を考えて、自分を苦しめて」
「なのにその人のために何度も何度もその人の所へ行ったんでしょ?」
「それって凄いことだよ」
「めげずに人の為に動こうとする君は間違いなく」
「思いやりのある、優しい人だよ」
「だからどうか自分を責めないで」
そう言ってくれた
僕は1人じゃなかったんだ
僕が今までしてきた事は無駄じゃなかったんだ
そう、教えてくれた
だから
泣いてもいい、逃げてもいい
でその後は
笑って、ちゃんと向き合おう
そう思えた