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黒side
Y
今日だけで、一体何人が 死んだのだろうか。
7体全てが動き出す 明日からは、どうなって しまうのだろうか。
ポチッ
Y
Y
Y
そう言って、モニターを 見ながら記録していた 脱落者の名前を読み上げる。
Y
Y
最初に読んだ名前が、 大事なメンバーの名前だ なんて信じたくない。
ましてや、メンバーに 殺されたなんて。
他の誰かであってくれ。
現実を見ているのに、そう 願ってしまう自分がいる。
Y
どうしても、 受け入れられない メンバーの死に、声が 震え、目が熱くなる。
Y
半数近くが、居なく なってしまった…
Y
Y
Y
感情を出さないように。 機械的に読み上げていく。
モニターに目をやると、 放送に音が入らない よう、無音にしている ものの、口を開けて スピーカーに向かって 叫んでいる人が多くいる。
きっと、ホールへ来ない 人だっているだろう。
だが、ホールへ来ないと、 ゲーム終了後に、今日は ゲームに参加していない 黒鬼が徘徊している為、 GPSで場所を特定され、 ホールへ来ていない 生存者が全滅するまで 追跡を受ける。
赤side
L
L
ないくんと、そしてさっき 知ったまろの死に、息が 上手くできない。
だけど、行かなければ いけない気がして、 なんとか鉛のように 重い足を動かし、ホールに 戻ってきた。
すたぽらメンバーは、 とりあえず今日は、全員 生き残れたようだ。
H
L
後ろから聞こえる、 聴き慣れた声に返事を しながら後ろを振り向くと
L
H
H
L
そう言って、ずっと 笑っているほとけっちに 恐怖を覚え、目を逸らすと
S
ほとけっちから あからさまに距離を取り、 蹲って小刻みに 震えている初兎ちゃん。
S
時折、「なんで」と 呟く声がする。
K
K
H
K
K
L
K
L
R
R
R
H
K
明らかにおかしい。 全身血塗れなのに、 当の本人は、自分の 血ではないから大丈夫、 だと言う。 あれだけ元気ならば、 確かに本人は無傷そうだ。 だが、返り血を浴びた ということは、目の前で 誰かが死んだということ。 普通なら、それを目の当たり にしても尚、平然として いられるわけがない。
K
K
R
K
C
K
K
R
C
R
L
楽しそうな すたぽらのメンバーたち。 俺らも少し前までは こうだったのに… なんだかいたたまれなく なって、目を逸らすと
李音
こちらを見ている、 だけどどこか遠くを 見ているような 李音の姿が映った。
L
李音
暫く見ていると、こちらに 気づいたのか目が合い、 少し目を見開いた後で 困ったように微笑む李音。
Y
そこに、ゆっくりと、 重い足取りで歩いてくる アニキ。
李音
感情の無い、人形の ような声で、表情 一つ変えずに喋る李音。
李音
李音
また、今度は嘲笑する ように笑う李音。
L
もう既に、沢山の 人が死んだのに。 ないくんも、まろも、 他にも沢山の人の 命が奪われたのに。 なんで、なんで。
俺の心に渦巻く強い 怒りと憎しみ。 ないくんがいれば 爆発しなかったはずの 負の感情ももう、 ないくんがいなくなって しまった今、止める ことはできない。
気づけば、声を荒らげ、 李音の細い身体に 掴みかかっていた。
李音
李音
俺よりもかなり背が 高い為、見下されて いるような形になる。 そして、煽るように 嘲笑う李音。
L
李音
Y
アニキが何か言おうとする。
李音
怒りを含んだ重低音。 ギリッ、と鋭く 睨み付ける李音。 一人称も口調も変わり、 俺を見下ろすその瞳が 獲物を狙う獅子に見えて 怯んでしまいそうだった。
L
ゆっくりと、掴み続けていた 李音の白いシャツの襟から 手を離す。 俺が握っていた所の あたりがくしゃっ、と しわになっている。 改めて見ると、顔も 髪型も服装も、地雷系 男子そのものだ。 ウルフカットの艶やかな 銀髪や涙袋、それに クロスになったピンも そうだが、白い シャツに、白い筆記体の 文字が入った、黒の ネクタイに、いかにも 地雷系という感じの、 袖にクロスになった紐が つけられていたり、 チェーンがついていたり する、ネクタイが丁度見える 程度にチャックが下げられた パーカーを羽織り、 黒のダメージスキニーに チェーンベルト、更に 黒い厚底靴。
李音
気づけば、普段の瞳に 戻っている李音。
李音
L
李音
李音
と言う李音。でも、 こんな状況で李音の ことを信用してここに 来る人なんて居ないと 思うし、「顔すら見たく ない」、「あんな奴の 言いなりになってたまるか」 なんていって、ここに 来なかった人もきっと、 少なからず居ると思う。
K
おずおずと手を挙げ、 李音に声をかけるくにお。
李音
K
K
K
K
震える声でそう尋ねる。
K
くにおの質問に、 そうだそうだ、と 同調する知らない人達。
李音
李音
李音
李音
李音
李音
李音
李音
李音
L
それぞれが足枷を 背負っているが、 力量や運動神経、 頭脳が人間よりも 遥かに長けている"鬼"。 あれが6体もいるのだ、 人が減れば減るほど 遭遇する確率も上がり、 死ぬ可能性も上がる。
李音
にやっ、と笑う李音。 その笑顔が、少し 不気味に見えた。
李音
李音
李音
李音
李音
李音
Y
Y
そう言って、俺たち、 "プレイヤー"の言葉を 無視して、ホールを 出て行く李音。 アニキは、唖然とした 表情を浮かべ、そのあと ハッとして、慌てて 李音について行った。
ホールの端にいた 俺の横を通って行く二人。 李音の横顔が、どことなく 悲しそうで、何故か 目を離せなかった。 目で追ったその背中は どこか力なかった。
李音side(かなり前に戻る)
李音
重い鉄の扉の中にある、 更なる扉。
李音
ギギギギギッ
パスワードを打ち込むと、 ゆっくりと扉が開きだす。
李音
服の袖を握りしめて、 足を踏み入れた。
こんな感じだと 思っておいてください
金属の床でできた ホールくらい広い部屋。 冷気が充満している為、 夏とは思えないほど涼しい。
少し進んで足を止める。
奥には、割れた7つの カプセルとガラス片、 そして飛び散り、溢れた 紫色の特殊な液体。
暫く、それらを綺麗に片付ける。
何時間か経って、 ガラスや液体が飛び散り、 物が散乱していた部屋は すっかり綺麗になった。
李音
研究を重ねる際に 使っていた机の隅に 置いた、玲音の 遺影に目線を落とし、 喋りかける。
李音
「うんッッ!ありがと! りーくんッッ!」
李音
思わず顔をあげる。
李音
そこには、あの夏に 死んだはずの玲音が、 死んだ時の姿で 確かに居た。
玲音
呼び方も、照れた時に 後頭部に手をやり、 眉尻を下げて、頬を 赤らめて笑う仕草も、 俺の知っている玲音 そのものだった。
李音
数秒の間、二人で 目を合わせていた。
キィィィィィンッッ
李音
現実に引き戻す、 スピーカーの機械音。
🦁「あ、あ~ッ」
🦁「これを持ちまして、 1日目を終了いたします。」
玲音
スピーカーから聞こえた声に 目を輝かせる玲音。 見た目も声も中身も、 死んだ歳のままなんやな…
李音
玲音
分かりやすく しょんぼりする玲音。
玲音
李音
李音
そして俺は、すでに 殆どのプレイヤーが 集まっているであろう ホールへと向かった。
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次回 7話『違和感』