TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

タイトル、作家名、タグで検索

テラーノベル(Teller Novel)
シェアするシェアする
報告する

その日の夜は眠れなかった

陽菜のことが心配で。

僕のメンタル的にも少し辛いのもある

はぁ…

寝返りをうつのもしんどいと思う

これから先どうしたらいいんだ。

いつもより憂鬱な一夜だった

クラスの友達

優!おはよう笑

おはよう笑

まるで何も無かったかのように一日が始まる

碧斗

優!おはよう笑

碧斗笑おはよう

碧斗

しっかり寝れたか?

まぁそれなりには…

碧斗

しっかり寝なよ笑

うん笑

たわいもない会話をしていると

ドアが開く音がした

!?

ガラッ

担任の先生

皆さん席に着いて下さい

なんだ…先生か。

ドアの開く音だけでも期待してしまう

陽菜が来る事を。

担任の先生

今日は皆さんに大切な
お知らせがあります。

碧斗

えっ… お知らせ?

クラスの友達

なんだ?

クラスの友達

なんだろう…ヒソ

…ゴクン

担任の先生

新学期早々、皆さんには
悲しいお知らせになると思いますが、

担任の先生

陽菜さんの転校が決まりました。

?!

えっ…それって

担任の先生

詳しい事は先生にも分かりません。
親御さんも転校するという言葉だけ残して引っ越されたので、まだ何も分かってない状況です。

担任の先生

でもひとつ分かるのは昨日の陽菜さんに対する虐めのような行動は訴えられてもおかしくは無いということです。これから先どうすればいいか、少し頭で考えて下さい。

クラスの友達

せんせー!引越し先も知らないの?

担任の先生

引越し先は言えません。理由は、親御さんが言わないで欲しいとの願いだったので。

クラスの友達

そんなの…あんまりだ。…

この先陽菜に会う事は出来ない

悲しむ姿さえも見れない。むしろ もっと喜ぶ姿を見ていたかった

あぁ。僕はなんて。

もっと君を知りたかった。

担任の先生

今日からクラスに陽菜さんは来ませんが引き続きクラス全体で頑張っていきましょう。では朝の連絡は
おしまいです。

クラスの友達

はーい

碧斗

クラスの友達

遊びに行こ〜ぜ!

重い空気が続くことは無く、すぐに いつものクラスの空気に戻った。

ざわつきをごった返したかのようなこの空気が僕は嫌いだった。

それから僕は3年間無駄な時間に近い日々を送り続けた。

寝ては起きて。ご飯を食べ学校に行く

いつも通りの会話と いつも通りの空気感

僕は何も感じなくなった。

高校はここから少し遠い場所の高校を選んだ。

勿論理由など無いまま

生徒会長

第〇〇期生一同卒業致します

生徒会長

私たちが過ごした日々はかけがえのないものに変わり…

あっという間に卒業式が来た

勿論僕にとってはあっても無くても 変わらない時間

考えているうちに式は終わり友達は 別れを惜しんでいる

クラスの友達

また高校で会おうなっ!

クラスの友達

ううっ…悲しいよ…

クラスの友達

また会えるよね…絶対会おうね!

おう

碧斗

優!聞いてるか!

碧斗

俺らは高校違うけどまた会おうな!

碧斗

優の行く高校遠いんだよ笑

確かにね

帰ろうと思ったその時。先生が 近ずいてきた

担任の先生

優くん…ちょっといいかな。

はい?どうしたんですか?

担任の先生

先生渡さないといけない物があるの。

何ですか?物って

担任の先生

この3年間先生ずっと
預かってた物なの。約束されててね。
優くんが卒業する時に渡して
欲しいって。

担任の先生

これ。

えっ…

渡された物は手紙だった

誰からの物は今はまだ分かっていない

僕は恐る恐る声に出して読み上げた。

『優くんへ。まず、卒業おめでとう。いつも優しい優くんはきっと素敵な卒業生になってると思うな。悲しい思いはしていませんか?逆に楽しい事は有りましたか?その場に私が居なくてごめんなさい。本当はもっと居たかったな。何も言わずにどっかに行ってごめんなさい。でも悲しませたくなかった。あの頃の私が出会った「優」という字が世界で一番似合う優くんでいて欲しかったから。この手紙が読めているという事はしっかり卒業出来たということですね(笑)。私の正体は知らなくて大丈夫。いつもどこかで優くんの事思ってるよ。またどこかで。会えたらまた優しくしてね。』

僕にはすぐその手紙を書いた人 が分かった

紛れもなくこれは陽菜本人からの 手紙だ。

陽菜…

今日は少しだけ悲しかった。 珍しい感情が湧き出てきたのだ。

ホワイトアウト 〜君の記憶〜

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

11

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
;