TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

タイトル、作家名、タグで検索

テラーノベル(Teller Novel)
叶えてほしいもの。

叶えてほしいもの。

「叶えてほしいもの。」のメインビジュアル

13

叶えてほしいもの。#12

♥

407

2019年08月06日

シェアするシェアする
報告する

AM:6:30

カチャッ

扉が開く音がして私は振り返る

浦田さん

おはよぉ......
はやいね......

浦田さんだ。

村瀬 蛍

お、おはようございます

まふさん

おはよう。

軽く挨拶を交えると私は ストップウォッチのスタートボタンを 軽く押した

村瀬 蛍

泊めてもらっちゃって
すみません。

村瀬 蛍

ありがとうございます。

浦田さん

全然大丈夫だよぉ?

浦田さんの声は昨日よりも ふわふわしていた。

村瀬 蛍

っ!?

チラッとまふさんを見ると 必死に口を抑え、笑いをこらえていた

彼の様子から浦田さんが こんなのになるのは珍しいんだろう

浦田さん

んんぅ....水..

浦田さんはトタトタとした足取りで キッチンに向かった

浦田さん

いてっ.....

途中でテーブルに腰をぶつけるが

浦田さん

ねっむ.....

とか言って、また歩き出した

こりゃ、勝ったな。

私とまふさんは顔を見合わせる

だが私達の自信は一瞬で打ち砕かれた

浦田さん

おい、コップ割っただろ

村瀬 蛍

ひぇっ!

まふさん

ふぁっ!?

さっきまでとは180度違う 浦田さんの低い声は

1000%怒っていた

私は恐る恐るスマホに視点を落とす

村瀬 蛍

2分ッ....?

まふさん

嘘でしょッ!?

驚くべきタイムに私達の背筋が凍る

浦田さん

ねぇねぇ聞いてる?
コップ、割ったよね?

浦田さんは笑顔だ。でも

村瀬 蛍

目っ..がッ

まふさん

笑って...ない

私達はここで「死」を覚えた

浦田さん

割ったよな?

村瀬 蛍

はいィィィィィィィィ!

まふさん

割ってしましましたァァァ!

さすがに恐怖に耐えることは出来ない

浦田さん

うんうん、そうだよねぇ。

浦田さん

割っちゃうこともあるよねぇ

許してもらえる..ッ!?

ほんの少しの希望を胸に

村瀬 蛍

誠に、

まふさん

申し訳ございませんでした
ァァァァァァァァァ!!!

精一杯頭を下げる。だが

浦田さん

土下座だろ?

私達の耳元でそう呟く浦田さんに もう、恐怖しか出てこない

私とまふさんは覚悟を決め 正座をし、手を床につける

「すみませんでしたァァァ!!」

そんな私たちの声がリビングに響く

おでこを床につけて必死に謝る

.............あれ?

これ、私悪くなくね?

私は率直に思った

だって割ったのはまふさんだし 私は片付けた

むしろいい人じゃん!

浦田さん

おい、まふ

まふさん

ひゃい!

突然呼ばれてまふさんが 間抜けな声を上げる

浦田さん

お前は 蛍と新しいコップ
買ってこい。1万以上のな?

まふさん

は、はい.....

村瀬 蛍

なんでっ、私までッ?

おかしいだろ。

浦田さん

連帯責任♡

浦田さんは にっこり笑う

村瀬 蛍

キッモ((ボソ

浦田さん

あーあ、そういうこと
言っちゃうんだぁ。

村瀬 蛍

っ!?

聞こえてた!?

まふさん

ハァ.....

まふさんは呆れたように私を見る

あ....やべ

浦田さん

お買い物だけで許してあげようと
思ってたけど、やっぱやーめた!

え......

村瀬 蛍

見逃してくださいィィィ!

浦田さん

やだ。

浦田さん

じゃあ蛍には何してもらおっかなぁ?

浦田さんはニタニタしながら 手を顎に添える

浦田さん

そうだ!

浦田さんの顔が一気に明るくなる

浦田さん

「歌い手」の方で支払ってもらうよ

村瀬 蛍

は?

なんだそんなことか まぁまぁマシだろ。

私はホッと胸を撫で下ろす

まふさん

あぁーあ。かっわいそ(笑)

まふさんは鼻で笑いながら 私とすれ違った

村瀬 蛍

何言ってんだろ。まだマシだよね?

AM:7:40

坂田さん

おはよッ!

勢いよく扉を開け坂田さんが入ってくる

村瀬 蛍

あ、おはようございます。

この人は静かにドアを開けれないのか

センラさん

おはようございます

志麻さん

おはよ、

その後はみんなが続々と起きてきて 残るはあと1人となった

AM:8:30

村瀬 蛍

......。

浦田さん

.........。

坂田さん

........。

センラさん

.........。

志麻さん

........。

まふさん

.........。

いや、そらるさん遅くね?

まふさん

そらるさん、遅い!

浦田さん

うん、

坂田さん

だね、

センラさん

ですよね、

志麻さん

さすがに、な、

ほんと、それなです

私は共感しか出来ない

AM:9:00

坂田さん

あ、ゲゲ○の鬼太郎
始まった。

村瀬 蛍

あ、ほんとだ。

私と坂田さんはテレビに釘付けになる

AM:9:25

坂田さん

次、なんだっけ?

村瀬 蛍

次は「ワン○ース」です

坂田さん

あ、そっか

もう少し時間を潰せるな

私達は再びテレビに釘付けになる

AM:9:40

そらるさんはまだ起きない

志麻さん

ここまできたら もう、
「才能」だろ

浦田さん

確かに(笑)

誰か起こしに行かないのかな。

センラさん

誰か起こしに行ったら
どうです?

坂田さん

おぉ。ナイスセンラ!

センラさんナイスです!

浦田さん

あ、まふと蛍は買いに行けよ

あ、やべ忘れてた

まふさん

ぼ、僕っそらるさんを
起こしに行ってきますッ!

村瀬 蛍

わッ、私も!

浦田さん

大丈夫、坂田が行くから

坂田さん

え!?俺ェェ!?

坂田さんはテレビから目を離す

村瀬 蛍

坂田さん「ワン○ース」
観てるからッ!

まふさん

そうですよ!

浦田さん

いや、大丈夫だって
な?行けよ。

浦田さんの低い声に一瞬 背筋に寒気が走った

村瀬 蛍

ひゃい.....

まふさん

行ってきまぁす....。

私はリュックを持ってとぼとぼ 歩いていった

ガチャ

村瀬 蛍

ハァー.....

まふさん

怖かったぁ.....

村瀬 蛍

ほんとですよね。

まふさん

寝起きの浦田さん、
可愛かったのにぃ...

村瀬 蛍

あははッ。昨日とは違って
たんでビックリしました(笑)

まふさん

てか、2分って早すぎだよね?

村瀬 蛍

浦田さんはモノを大事にする
タイプでしたね。

まふさん

そだね(笑)

そんな会話をしながら私達は 歩いていく

村瀬 蛍

どこに買いに行きます?

まふさん

うーん。ちょっと待ってて

そう言うとまふさんはスマホを取りだした

まふさん

デパートとかでいいんかな?

村瀬 蛍

いいと思います

まふさんはそうだよねぇと言いながら Goo○leマップを開く

まふさん

うぇっ!遠いよぉ...。

村瀬 蛍

歩きたくないよぉ...。

私達はうなだれる

帰宅部の私には長距離を歩く のはとてもキッつい

奈々は楽勝なんだろうな。

まふさん

あっ..。近くにブッ○オフ
あんじゃん!

ラッキー♡

村瀬 蛍

ブッ○オフ行きましょ!

まふさん

よーし!レッツゴー!

村瀬 蛍

ゴー!

私達はご機嫌で進んでいく

LINE..♪*゚

村瀬 蛍

まふさん

あ、僕だ

少し歩いたところで通知音が する

まふさん

あれ、浦田さんだ

ふーん。

まふさんがスマホを開くと

まふさん

ヒェッ!

まふさんの顔がどんどん 青ざめていった

村瀬 蛍

大丈夫ですか?

まふさん

こ、これッ!

少し震えながら画面を私に見せる

村瀬 蛍

うぇぇ。

そこには

「ブッ○オフの方が近いからって 楽してんじゃねーよ。」

「遠くのデパートで1万以上 使ってこいよ?」

の、文字が

村瀬 蛍

恐ろしい...。

まふさん

盗聴器ッ?盗聴器ッ?

まふさんは動揺して 服をパタパタさせる

村瀬 蛍

まふさん、落ち着いてッ

私は必死にまふさんをなだめる

村瀬 蛍

とっ、とりあえず
行きましょう....。

まふさん

いやだぁぁぁ!

まふさんを引っ張りながら 歩いていく

村瀬 蛍

着いたぁ

まふさん

ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙
疲れたァァァァァァ!

イオ○モールの前に立ち とりあえず一安心だ

村瀬 蛍

よし、コップ探しましょ!

まふさん

おー!

気合を入れ、中に入る

村瀬 蛍

あ、、

まふさん

お、、

村瀬 蛍

涼しいィィィィィ!

まふさん

それなぁぁぁぁぁ!

外とは全く違う温度に 私達は感動する

同時にやる気も湧く

まふさん

じゃ、行きますか、

村瀬 蛍

ほい!

・ ・ ・

まふさん

あ、これは?

まふさんは なんか顔に足が 生えた猫がいっぱい描かれたコップを 手に取る

村瀬 蛍

えぇ、なんか違う

すごく、キモイ

まふさん

そっかぁ。

村瀬 蛍

あ!これなんかいいんじゃ!

まふさん

君にはセンスというものが
ないんだね。

村瀬 蛍

はぁ?

そのあとも色々探したけど

これといったものに出会えなかった

村瀬 蛍

ないよぉ!

まふさん

もう諦めてブッ○オフ行こ

村瀬 蛍

そうしましょ

そう言って雑貨屋さんの前を 通ったとき

村瀬 蛍

っ!?

まふさん

!!

村瀬 蛍

これとかっ!

まふさん

いいと思う!

それは色があまりついていない シンプルなコップだった。

でも、底の方に緑や赤、 黄色や紫の色が少しだけあって

とても綺麗だった

村瀬 蛍

値段ッ、値段!

まふさん

300円...。

村瀬 蛍

あ、

まふさん

どーしよ...。

300円...。安すぎ(笑) でもこれ以上のものは もう、 ないかもしれない。

村瀬 蛍

1万円で払えばいいんじゃ
ないですか?

まふさん

でも、お釣りがエグい(笑)

村瀬 蛍

お釣りはいりませんって!

まふさん

まぁ、それでいっかぁ。

そう言ってまふさんは財布を 開いた。

村瀬 蛍

ぅゎ。。

諭吉が、たっくさぁん。

別に1枚くらいなくったって 困らないでしょ。

まふさん

買ってきたよ〜!

袋を掲げながら私に向かって手を振る

村瀬 蛍

いつの間にッ!?

まふさんは出口に向かって歩き出す

村瀬 蛍

待ってェェェェェェ!!

まふさん

おっそ(笑)

村瀬 蛍

ハァ...ハァ..

貴方が待っときゃ良かったのに!

村瀬 蛍

それ、持ちますよ

まふさん

え、大丈夫だよ。

少し遠慮気味にまふさんは笑った

村瀬 蛍

いや、割られたら困るんで

1度割っているまふさんには 油断出来ない

まふさん

うるさいなぁ!

まふさん

大丈夫だって!

村瀬 蛍

それに、私リュックだから
両手はフリーですよ?

私は両手をバタバタ振る

袖から風が少し入る

まふさん

じゃあ、お願いしてもいい?

まだ申し訳なさそうに言う

村瀬 蛍

大丈夫ですっ!

リュックのチャックをあけて コップの入った袋を慎重に入れる

まふさん

よし、OK。

村瀬 蛍

帰りますかぁ。

私達はまだ明るい帰り道を歩く

村瀬 蛍

やっと知ってる道だぁぁ!

まふさん

もう少しだぁぁ!

めっちゃ遠くまで行ってきたから 疲れが出始める

村瀬 蛍

楽しかったですね。

まふさん

そうだねぇ。

少しの思い出話をしながら ゆっくり歩く

村瀬 蛍

また行きたいですね。

まふさん

今度は車でね!

村瀬 蛍

そうですね(笑)

さすがに歩きはキツいしね。

村瀬 蛍

みんなでね、行っても
楽しいですよね。

まふさん

いや、2人で!

村瀬 蛍

そらるさんとですか?

お二人さん仲良いもんな

まふさん

いや、蛍さんと。

村瀬 蛍

えっ?

まふさんは急に真剣な顔になる

村瀬 蛍

まふさん、車運転できるんですか?

まふさん

.........できない。

村瀬 蛍

アハハッ!やっぱみんなで
行きましょ?

まふさん

うん、だね。

まふさんの顔が少し悲しそうに 見えたのは、きっと、 気のせいだ

まふさん

改めて!自己紹介!
僕は「相川 真冬」。
よろしくね。

「相川 真冬」....。

村瀬 蛍

素敵な名前ですね。

まふさん

ありがと。

少し照れくさそうなまふさん

村瀬 蛍

私は「村瀬 蛍」です。
よろしく。

まふさん

ねぇねぇ。蛍さんのこと
「蛍ちゃん」って呼んでいい?

顔を赤くしながら聞いてくる

なんだか少しかわいい。

村瀬 蛍

全然大丈夫ですよ。

まふさん

ほんと!?ありがと!

そんなに喜ぶかい

まふさん

よろしく!「蛍ちゃん」!

村瀬 蛍

よろしくです。

私とまふさんはぎこちのない 握手をした

まふさんと友達になって初めての

「握手」だ。

まふさん

ただいま〜!

勢いよく扉を開ける

坂田さん

おかえりィィィ!

相変わらず、声でけぇな

浦田さん

ん、おかえり

村瀬 蛍

あ、浦田さんこれ。

私はリュックからコップを取り 浦田さんに渡す

浦田さん

おぉ、どーもね。

浦田さんはニシシと笑いながら 私からコップを受け取る

浦田さん

遅かったじゃん....

コップを見ながら、そう呟く

まふさん

誰かさんがわざわざ遠い所に
行かせるからですかねぇ!?

まふさんは「誰かさん」と言いながら 浦田さんを見る

浦田さん

ワァーダレノコトダロー

センラさん

うらさん、めっちゃ棒読み(笑)

村瀬 蛍

ほんと、誰でしょうねぇ

私も浦田さんを見る

浦田さん

ダレダローネェ

センラさん

ハハハハハッ!

志麻さん

あーもう、センラつぼっちゃっ
たやんか。

村瀬 蛍

フフッ

いつもこんなことしてんのかな、 楽しそう。

浦田さん

お昼、どうする?

村瀬 蛍

あ、

時計を見るともう、 12時だった

村瀬 蛍

てかそらるさん、まだ
起きてないんですか?

周りを見てもそらるさんの姿は なかった。

浦田さん

あ、

坂田さん

センラさん

あ(笑)

志麻さん

嘘でしょ、もうお昼じゃん

まふさん

僕、起こしてきます

浦田さん

よろしく。

もう、なんかの才能でしょ

浦田さん

お昼、作っちゃうね。

村瀬 蛍

ありがとうございます、

朝は何も食べてないから お腹すいたな。

村瀬 蛍

あ、そうだ

私は何かを思い出してスマホを開いた

村瀬 蛍

やっほー!

福原奈々

やっほー!

福原奈々

どしたの?

福原奈々

LINEしてくるって
珍しいねw

村瀬 蛍

あのさぁ、財布が
やっぱなかったから

福原奈々

は?

村瀬 蛍

迎えに来てほしいなぁ

村瀬 蛍

って。

福原奈々

え?ちょい待ち、ちょい待ち

村瀬 蛍

福原奈々

あんたさ、どこ
泊まってたの?

村瀬 蛍

とーっても優しい人が
泊めてくれた。

福原奈々

良かったね〜^^*

福原奈々

って、アホ!

村瀬 蛍

え?

福原奈々

大丈夫なの?

村瀬 蛍

大丈夫(👍 ∵ )👍

福原奈々

まぁ、いいや。

福原奈々

2時の電車で迎えに行くわ

村瀬 蛍

ありがとー!

村瀬 蛍

おっけー。

坂田さん

なにが?

いつの間にか隣には坂田さんが居た

村瀬 蛍

うおっ!?

坂田さん

何その驚き方ッ

坂田さんは少し笑う

坂田さん

で?何してたん?

村瀬 蛍

あぁ。えっと友達に迎えに来て
ってLINE送ってました。

坂田さん

ええええ!
もう、帰っちゃうの!?

村瀬 蛍

そりゃあ、帰りますよ

ずっとここにいる訳ないじゃん

坂田さん

えぇ!もうちょっと!
もうちょっとだけ!

子供じゃん

村瀬 蛍

ぇぇぇぇ...。

センラさん

こーら坂田。困らせないの

センラさんは坂田さんの頭に 軽く手を乗せる

坂田さん

うぉっ!

坂田さん

あ、センラ!蛍ちゃん
もう帰っちゃうって!

村瀬 蛍

ちょっ!

すぐ人に言う!

センラさん

そうなん?

村瀬 蛍

2時の電車で帰ろうかなと

センラさん

そっかぁ。

カチャッ

まふさん

そらるさん起きましたぁ

そらるさん

ねっむ。

今まで寝といて何が 眠いじゃ!

浦田さん

ご飯できたぞ。

志麻さん

お、やっとか。

みんながそれぞれ座る

センラさん

なんか、豪華ですね....

浦田さん

そうかな?

カレーにエビフライに その他もろもろ。

まふさん

僕が泊まりに来た時は
ほか弁だったような。

そらるさん

朝からこんな食べれない..,

志麻さん

いや、もう昼ですけど

すっごく美味しそうなご飯を目の前に 私は我慢が出来なかった

村瀬 蛍

いただきまーす。

黙々と食べ進める私をよそに

坂田さん

むぅ。

浦田さん

坂田、どしたの?

いや、エビフライうめぇ

坂田さん

ご飯食べたら蛍ちゃん
帰っちゃう......。

浦田さん

もう帰るの?

浦田さんはこっちを向いた

私はなんとかエビフライを 流し込む

村瀬 蛍

はい、お世話になりました。

次はカレーじゃ!

村瀬 蛍

美味し.....。

浦田さん

ありがと。

坂田さん

......。

坂田さんは箸でエビフライを つついている、

村瀬 蛍

坂田さん、早く食べないと
私 坂田さんが食べてる間に
帰りますよ?

坂田さん

それは絶ッ対いや!

坂田さんはゆっくり食べ始めた

坂田さん

うらさん、

浦田さん

ん?どした?

坂田さん

僕、こんな美味しいの初めて。

浦田さん

いつもの俺の料理がまずいって
ことでしょうか?

浦田さんは少し怒っている?

坂田さん

いや、違います。
すみません。

必死に謝る坂田さん

こんな楽しい食卓は初めてだ

村瀬 蛍

うめぇ。

私は口に食べ物を放り込むように 食べていく

志麻さん

ちょっと食べすぎじゃね?

センラさん

蛍さん。ハムスターみたいに
なってます。

ハムスターか。

村瀬 蛍

はむふはーはわひひんで
おっへーでふ。

志麻さん

は?なんて?

私は水を使って精一杯、胃の中まで 押し流す。

村瀬 蛍

ハムスターかわいいんで
オッケーです。

志麻さん

お前は違うけどな。

村瀬 蛍

あ?

志麻さん

あ"?

志麻さんってほんと失礼!

まふさん

いや、でも蛍ちゃん
食べ過ぎですよ。

そらるさん

胃の中どうなってんのッ?

そらるさんが、好奇の目で見てくる

村瀬 蛍

てかそらるさん、食べないなら
貰っちゃいますよ?

センラさん

まだ食べるんですか!?

センラさんのお皿にはまだ数本 エビフライが残っていた

村瀬 蛍

逆になんで、そんなに
食べないんですか?

志麻さん

いや、こっちが普通だろ。
お前が異常だよ、

嘘だぁ、

そらるさん

そんな細いのに、よく
食べるよね。

村瀬 蛍

あ、どうも。

そらるさんは私のお皿に コロッケを乗っけた

センラさん

ほんとですよ。
太らないんですか?

センラさんはエビフライを乗せる

村瀬 蛍

ありがとうございます。

志麻さん

俺もやるよ。

志麻さんからはカレーを少し貰った

空っぽだった私のお皿は どんどんいっぱいになっていく。

・ ・ ・

村瀬 蛍

ふぅー。おなかいっぱい

浦田さん

よく食べたな。

浦田さんはお皿を下げる

村瀬 蛍

美味しかったです

浦田さん

どーも。

私も浦田さんとキッチンへ行く

村瀬 蛍

私も洗いますよ。

浦田さん

ありがと。

お皿を洗いながら、話をする

浦田さん

なんでそんなに食べれるの?

村瀬 蛍

なんでって言われても...

浦田さんは分かんないよねと 笑う

村瀬 蛍

あー。でも、昔は全然
食べなかったらしいです

浦田さん

えッ?嘘だぁ。

村瀬 蛍

今は無限に食べられそうです。

浦田さん

そのうち食べられそう(笑)

村瀬 蛍

食べませんよ!

あんまり、美味しくなさそうだし

浦田さん

でさぁ、来週の土曜日。
家来てよ、

村瀬 蛍

なんでですかぁ、

浦田さん

歌い手デビューの手伝いを
してやろうって言ってんの。

村瀬 蛍

あぁぁぁ。

全然忘れてたわ。

村瀬 蛍

大丈夫ですよ、

浦田さん

ん。じゃあ10時から来てね、

村瀬 蛍

了解です。

最後の1枚を洗い終えた

浦田さん

ありがとね。

村瀬 蛍

いや、ご馳走になったんで

時計は1時40分を指していた

村瀬 蛍

あ、ありがとうございました。

リュックを背負いながら挨拶を済ます

浦田さん

じゃあ土曜日に、

村瀬 蛍

はーい、

素っ気ない返事をし、家を出ようと した時

まふさん

蛍ちゃァァァァァァん!
ちょっと待ってェェェェェ!

急いで階段を降りてくる まふさん。

まふさんの手にはスマホが握られていた

まふさん

LINEッ!LINE交換しよ!

少し息を切らしてLINEを開く

村瀬 蛍

大丈夫ですよ、

私もLINEを開く

まふさん

えっとふるふる?だっけ?

村瀬 蛍

あぁ、ありましたね。

...♪*゚

村瀬 蛍

あっ、できた!

まふさん

ほんとだ!じゃあね!

まふさんは元気に手を振る

私も手を振り駅に向かった

村瀬 蛍

この辺で待つか。

壁にもたれかかりスマホを取り出す

ポンッ

村瀬 蛍

っ!?

恐る恐る見ると肩には手が 乗っかっていた

村瀬 蛍

ギャァァァァ!!

もう恐怖でしかなかった。

??

アハハッハッハッハっ

村瀬 蛍

聞き覚えのある声に顔を上げると

福原奈々

いや〜、驚きすぎでしょ、

お腹を抱え涙目になりながら笑う 奈々の姿があった

村瀬 蛍

うっさい..

福原奈々

い"っだぁぁぁ!

握っていたスマホで奈々の頭を叩く

(良い子は真似しないでね!)

福原奈々

はい、これ切符。

まだ痛そうに頭を撫でながら 切符を渡す奈々。

村瀬 蛍

ありがと。

私は切符を受け取った

福原奈々

よーし、電車でた〜ぷり
事情聴取だからね♡

村瀬 蛍

えっ!ちょっと!

奈々はにこにこしながら腰に手を回す

・ ・ ・

プルルルルルッ

そんな音がして扉が閉まる

福原奈々

で?誰に泊めてもらったの?

奈々は少し低い声で聞いてくる

村瀬 蛍

すっごい親切な人

福原奈々

何もされてないよね?

福原奈々

私、昨日連絡なくで
心配したんだからね!

奈々は私の頭を撫でた

村瀬 蛍

うん。大丈夫だよ。
ありがとね。

福原奈々

そっか。良かったぁー

奈々は安心したように 少しのため息をつき、また 頭を撫でる

私はそれが気持ちよくって 眠りについた

福原奈々

起きて!

村瀬 蛍

ッ!

奈々の声で目が覚める

福原奈々

着いたよ。

村瀬 蛍

あぁ、ありがと。

窓の外を見ると見慣れたいつもの 町並みが広がっていた

福原奈々

送っていかなくて大丈夫?

村瀬 蛍

大丈夫だよ

なんだか奈々がお母さんみたいで 少し笑えてくる

村瀬 蛍

じゃーねぇ。

福原奈々

ばーいばぁーい!

手を振り家に帰る道を歩き出す

村瀬 蛍

ただいまぁ!

と言うがはやいか、私は

ベットにダイブする

ボフンッ..と音を立てて優しく 包み込んでくれるマットレス

村瀬 蛍

ァ”ァ”ァ”ァ”ァ”
最高ぉぉぉぉぉ!

1日ぶりの自分の部屋は やっぱり私の部屋だった

村瀬 蛍

あ、お金どーしよ。

急に現実的になり頭が冷える

村瀬 蛍

バイトするしかないのかなぁ

いやだなぁ。

でも、しなきゃお金は入ってこない

村瀬 蛍

仕方ねぇ。

私はスマホを開く

村瀬 蛍

いいバイトねぇかな?

私はタウ○ワークを見る

村瀬 蛍

やっぱご飯でるとこが
いいなぁ。

村瀬 蛍

おっ!こことか
いいじゃんっ!

私が見つけたのは喫茶店の 接客だった

学生OKで、まかないが美味しそうだ

村瀬 蛍

面接が火曜日の
1時からか...。

帰宅部だから全然大丈夫!

村瀬 蛍

てか明後日じゃん、

何着たらいいんだろう。

分っかんねぇ。

村瀬 蛍

まぁ。制服でいっか。

よし、OK

バイトのことはとりあえず 1件落着ってことで。

村瀬 蛍

リュック、片付けよ

私はリュックから ノートを取り出す。

村瀬 蛍

ん?

取り出したノートに何か 挟まっていた

村瀬 蛍

なにこれ...

私は何かを引っ張ってみる

村瀬 蛍

あ!あぁぁぁ
よかったぁぁ!

それはヘアゴムだった

蒼くんから貰った青色の ヘアゴムだった。

村瀬 蛍

今日はこれがあるだけで
寝れるわ。

明日は学校だし、もう寝よう

パチッ

部屋の明かりを切ったら もう、真っ暗だった

終わりです。

すっごい遅れちゃって すみません、

3回くらい消しちゃって 発狂してました。

叶えてほしいもの。

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

407

コメント

15

ユーザー

続き楽しみです!!! いつも見てます!!

ユーザー

ゆきさん ありがとう!(՞ټ՞☝︎

ユーザー

続き楽しみに、待ってます!!!(☝︎ ՞ਊ ՞)☝︎

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
;