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ちはる
あー、やっぱ事件性疑っちゃうかぁ…
ちはる
まぁ、そうだよね
ちはる
いちご大福食べながら？
ちはる
ほうじ茶片手に持って？
ちはる
死んでるわけだし？笑
ちはる
ある意味疑うか…
ちはる
ちはる
で、あなたはいつまでそこでニコニコしているのかしら？
いやぁ、別に
ちはる
まぁ、いいわ
ちはる
とりあえず、私死んだのよね？
ええ、そうですね
見事にちはるさんは死にましたよ
いちご大福とほうじ茶で
ちはる
どうも嫌味ったらしくありがとう
ちはる
それでここは？
はい？
ちはる
ここはどこなの？
さぁ
私にもわかりません
ちはる
嘘でしょ？
本当です
ちはる
………
ちはる
（いちいち言い方が腹立つ男ね）
ちはる
まぁ、いいわ
ちはる
私、会いたい人がいるの
ちはる
その人に会いに来たの
その為に死んだのですか？
ちはる
ええ、そうよ
なんて馬鹿なことを…
ちはる
ええ、ほんと馬鹿ね
ちはる
自分でも死ぬなんて思いもしなかったわ
何故、いちご大福とほうじ茶で？
ちはる
別に
ちはる
ただ私の部屋にあったから
他にもたくさんあったでしょう？
ちはる
そうね、たくさんあったわ
ちはる
カーテンに包丁にお風呂の水に
ちはる
薬にガスに部屋の高さに
ちはる
改めて数えると数え切れないくらいね笑
では、何故？
ちはる
だから言ったでしょう？
ちはる
ただ、私の部屋にあったから
ちはる
それだけよ
そうですか
ちはる
そう言えばあなたの名前聞いてなかったわね
私の、名前ですか？
ちはる
ええ
はざま
はざま
はざま
とでも呼んでください
ちはる
（ここが狭間っぽいから？）
ちはる
はざまね
はざま
はい
ちはる
それで私はいつこの空間から抜け出せれるのかしら？
はざま
それは私にもわからないことで…
ちはる
はぁ！？
ちはる
なら、私は永遠にあなたとお喋りしなくちゃいけないわけ！？
はざま
いやぁ…
ちはる
「いやぁ」じゃなくて
ちはる
私ね、会いたい人がいるのよ？
ちはる
その人に会うためにここへ来たの
はざま
そうなんですね
ちはる
だからここでゆっくりしてる暇なんて無いの
ちはる
早く、芹沢君に会いたいの！
はざま
ああ、そうですか
はざま
ちはるさんが会いたい御方は芹沢という男なのですね
ちはる
…そうよ！
ちはる
私の大切な人！
はざま
…愛しているのですか？
ちはる
ええ！
ちはる
好きよ！
ちはる
何よ！悪い？
ちはる
好きな人が死んで私も死ぬのは
ちはる
…仕方ないじゃない
ちはる
私、彼がいないと生きていけない
ちはる
脆いのよ
はざま
はざま
そうだったのか
ちはる
はざま？
はざま
俺、そうだったんだ
ちはる
っ、ここ…は？
芹沢
右に行くとあの世
芹沢
左に行くと現世
ちはる
ちはる
せり…ざわ…君？
芹沢
…よ。
ちはる
…せり、ざわ…君！
ちはる
芹沢君！
芹沢
ありがとな
ちはる
え？
芹沢
俺を愛してくれてありがと
芹沢
俺、ちはるに愛想つかされたと思ってた
ちはる
そんなわけ…！
芹沢
うん
芹沢
それは無いって気づいたよ
芹沢
さっきの話聞いて
ちはる
え？
ちはる
さっきのって…
ちはる
もしかして、はざま？
芹沢
うん
芹沢
俺、はざま
ちはる
まさか、正体隠して？
ちはる
でも、見た目違う…
芹沢
いや、記憶はなかったよ
芹沢
だけど、ちはるの話聞いてて思い出した
ちはる
そ、うなんだ…
芹沢
ちはるはまだ生きれる
ちはる
え？
芹沢
ちはるはまだ現世に還れる
芹沢
だから
芹沢
ここでお別れ
ちはる
嫌だ！
ちはる
私、芹沢君と一緒に行く！
ちはる
まだ、ちゃんと伝えれてないっ！
芹沢
大丈夫
芹沢
ちゃんと伝わった
芹沢
ちはるが俺のこと超絶愛してくれてるの
芹沢
なんたってちはる
芹沢
俺の大好物で死ぬんだもん笑
ちはる
部屋に…あったから
芹沢
うん、毎回俺が行くとあるよね
ちはる
芹沢君が好きだから…
芹沢
お風呂も毎回沸いてた
ちはる
疲れてると思ってたから…
芹沢
うん、そうだね
芹沢
ちはるは俺のこと愛してくれてた
芹沢
俺はそれに気づけなかった
芹沢
でも、今気づけた
ちはる
（泣きそうな目で見ないでよ…）
芹沢
ちはるお別れだ
芹沢
お前は俺を忘れて幸せになって
ちはる
嫌だ！！
ちはる
芹沢君を忘れたくない！
芹沢
大丈夫！
芹沢
俺が生まれ変わって会いに行くから
芹沢
ね？
ちはる
私が…気づかないかもしれないじゃん
ちはる
私が！気づかないまま！
ちはる
一生会えなくなるかもしれないよ？
芹沢
っ、俺が見つける…から
芹沢
だから、お別れ
芹沢
大丈夫、すぐ会える
芹沢
芹沢
じゃあね
ちはる
嫌だ！！
芹沢
ちょ、ちはる！？
ちはる
私は芹沢君と一緒にいるって決めたの！
芹沢
早く戻れ！
芹沢
こっちに来るとお前まで…
ちはる
良い！
ちはる
それでいい！
ちはる
芹沢君が生まれ変わるなら
ちはる
私も一緒に生まれ変わる
芹沢
なんでっ！
ちはる
きっと、
ちはる
きっと私は現世に戻ったら芹沢君を忘れることが出来ない
ちはる
そして生まれ変わった芹沢君に気づかない
ちはる
それに生まれ変わるって言ったって
ちはる
私が生きてるかもわからない
芹沢
！！
ちはる
だから、一緒に
ちはる
そしたら来世でも一緒でしょ？
芹沢
芹沢
馬鹿だね
ちはる
馬鹿だよ
ちはる
好きな人が死んで私も死ぬんだもん
芹沢
…好きだよ
芹沢
芹沢
ほんとにそれでいいの？
芹沢
俺と一緒に生まれ変わるの？
ちはる
ええ
ちはる
芹沢君と一緒に
芹沢
っ…ありがとう
友達
知ってる？もうすぐ祭りがあるんだって
え、そうなの？
友達
なんか俺たちの町は春にやるのが主流らしいぜ
へぇ
友達
じゃあさ、4人で行かない！？
え、いいの？
友達
もちろん！
いちご大福…
友達
え？
あ、や、なんか…
友達
ちょ、どうしたの？
いちご大福とほうじ茶…
疲れたあとは熱々のお風呂？
っ…あぁ
ねぇねぇ、もしさ私が 芹沢君を見つけられなかったら？
その時は俺が見つけるよ
…どうやって？
それは秘密。
見つけた。
いちご大福とほうじ茶
«end»
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