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テラーノベル(Teller Novel)

毛山ザクト

流石にこの村の住人に聞かれてしまったかな…?

今さっきの通話の悪口が聞かれたであろうことを示唆した毛山。

とりあえず旅館に戻ることにした。

毛山は旅館へ戻ってGoogleマップを航空写真に切り替えて今いる現在地の様子を興味本意で調べることにした。

毛山ザクト

普段と変わらないみたいだけどたまに通行人が映っている時、あるもんな。
TikTokで見たことあるけど。

iPhoneで調べてみるがやはり、普段通りで特に人が映っている気配は特になかった。

旅館スタッフ

お邪魔しても良いかしら?

毛山ザクト

はい。全然良いっす。

旅館スタッフ

あなた、野外巡りしてる時に携帯で住人の悪口を言っていたでしょ?

毛山ザクト

(ゲッ、どこ情報だよ!それ…さっきの先輩との通話聞かれてたのを情報共有されんのか…この村は…)

毛山はあまりにもいきなり過ぎる旅館スタッフからの問いかけで腰を抜かしそうになった。

旅館スタッフ

その表情、図星のようね。
これだけば覚えておきなさい。
この村では迎え入れてくれた住人の悪口や愚痴は絶対ダメ!執拗な詮索も絶対してはダメ!

旅館スタッフは真剣な表情で念を押すように村人の悪口を言うなと強調気味に言った。

旅館スタッフ

確かに今回は農業してる人達で特に若い人たちの目つきが気に食わないのは分かるけど彼らも色んな過去を背負ってこの集落に入植し始めてるんだからね。

毛山ザクト

分かりました。わざわざすみません。

旅館スタッフ

良いのよ。次は気をつけるのよ。

旅館スタッフ

あっ、今日祭りみたいなのが始まるのよ。もし行って案内してくれた方に会ったら謝っておきなさい。

毛山ザクト

分かりました。

少しだけの説教をされて、ひと段落すると何の祭りなのか気になり、次は隠密行動で調べて見ることにした。

外は時間が経つにつれて暗くなり、毛山は自分の私有車であるワゴンRにいたずらされていないか確かめることにした。

毛山ザクト

流石に俺の車ってことを知らないだろう

毛山はワゴンRの電子ロックを解除してみた。

毛山ザクト

あ、やらかした。閉めたつもりで閉めてなかった。

ワゴンRの解除音が閉める時の音だったため、閉めてなかったことに気がついた。

毛山ザクト

まあ、田舎だし泥棒とか入ってこないやろう。

そう思ってエンジンをかけてみた瞬間、ガソリン量を見て思わず言葉を失なう。

毛山ザクト

はあ?何これ?さっきまで半分ぐらいガソリン入ってたのにもうすぐでガソリン切れになるやんけ!

駐車した時までちゃんと半分ガソリンが入っていたのに、あと少しでガソリンが無くなることに少しショックを受けた。

給油口を見ると開けられており、迂闊にロックし忘れていたことを少しの間悔やんだ。

お悔やみの気持ちと同時に怒りが込み上げてこの村の異変といい、不気味さを探り込んで調べ上げてやろうという気分が高まってくる。

毛山ザクト

クッソ野郎!誰なんだよ!こんな姑息なことをしやがって…

その頃、村の拓けた場所で謎の奇祭のような儀式の準備がされていた。

予言導師

あの邪道は今どうしてるのか?

村人

今、開かずの納屋に閉じ込めております。「ただで済むと思っているのか〜」とか相変わらずうるさかったので気絶させてから監禁しました。

予言導師

分かった。死なないようにしておけよ。今日、彼は生命を捧げることになるのだからな。

村人

かしこまりました。予言導師様。

謎の白い宗教服みたいな格好した予言導師様と呼ばれる男は村人に指示を出してから一旦、その場を立ち去った。

毛山ザクト

そう言えば今日、変な祭りみたいなのがあるみてえなこと言ってたな。

毛山ザクト

映画や小説の世界じゃだいたいこう言った拓けた場所でやってるイメージなんだろうけどな。

毛山はひとまず誰にも姿を悟られないように潜入調査することに決めた。

誰にも姿を悟られずに調べに行くのは何気にスリルがあるし、名作アクションゲームの「メタ○ギア」シリーズの気分になってくる。

しばらくしから話し声が聞こえて来るが、まだ気づかれていないようだ。

村人

そういえば今日は滅多にない特別行事らしいな。

村人

ああ、撮影機材持って悪ふざけに撮影していた日本語堪能なアメリカ人TikTokerを捕まえたらしいからな。

村人

どうやら予言導師様に届ける作物を荒らして撮影してたりとかしたんだから生まれたこと後悔するぐらいの地獄を味わうことになるだろう。

村人

前回は村から脱退したまでは良いけど金を返せだの、私物返せだのほざいてた野郎を絞首刑にして自殺に見せかけたけどな。

村人

幸い、撮影途中だったから投稿されなくて良かったぜ。
こっちはヒヤヒヤもんよ。

頭のハゲた男性2人が会話している。

会話内容は明らかに過激で最後には絞首刑だの恐ろしい単語が耳に入る

毛山ザクト

(と言うことはもしかしてこの村、密かに人を殺しているのか…?)

毛山ザクト

(それに予言導師って誰だよ…どうせインチキな宗教か慈善団体だろう。)

さっきの車の件でイライラしていたのが嘘であるかのように今はなぜか心がスリルを求めているように感じる。

猟師

まさか、特大行事が行われるなんてな。

明らかに堅気ではなさそうな猟師

どうやら日本人を舐めた外国人TikTokerを償いをしてもらうらしいなからな。

2人の猟師と思われる男は猟銃を片手に持った状態でタバコを吸いながら話していた。

そのうち、1人は明らかに堅気ではなさそうで見るからに喧嘩早そうな見てくれだった。

毛山ザクト

持ってる猟銃、何かのゲームで見たことあるぞ…

毛山ザクト

あ、バイオハザードとかに出てくるM37じゃん…

薄暗くて分かりづらい部分もあったが持ち方からして明らかにハンドクリップの仕様が違法なデザインだし、銃口管理がなっていない。

毛山は自衛隊の新隊員教育で班長から散々、銃口管理を指導されてきただけあってそれらの大切さだけは見失ってはいなかった。

村人

おい、猟師のあんたらは警備に回れとさ。この行事に乗じて脱走して外部の奴らにタレ込まれないようにするためにな。

明らかに堅気ではなさそうな猟師

あいよ。
流石に脱走したところで方角も地名も分かんないわでする度胸なんざねえだろ。

村人

予言導師様の命令さ。

猟師

予言導師様がそうおっしゃられるなら仕方ない。行くぞ。

毛山ザクト

少しずつ、人が集まってきたな。

毛山は少しずつ、会話を聞き呑み込みながら状況を把握した。

少しずつ人が集まってきて、しばらく隠密行動で移動してポイントを変えると白い宗教服を着た髭が濃い男が現れる。

予言導師

そろそろ準備はできているか?

村人

予言導師様、お待たせしました。もう、準備は出来ておりますので、集まったみんなで灯りをつけてから始めましょう。

予言導師

うむ…

毛山ザクト

あいつが予言導師って野郎か。清潔感のない髭だな。

ようやく、この集落を牛耳っていると思われる団体のリーダーらしき男の顔を見ることができた。

村人が集まってきて次は団体の中流階級だと思われる者達が一斉に松明に火をつけ始める。

村人

そろそろ始まるでしょう。

村人

邪道の罪の償いを今すぐに始めましょう!

外国人迷惑TikToker

おい、ここはどこなんだ?
お前らちゃんと日本語話してるのに通じねえのかよ!

予言導師

全く、反省の色が見えないようですな。
ほんと頭抱えるほどの大問題だ。

体格の良い村人

おい、お前は今から償いをするんだからギャーギャー喚いてんじゃねえ!

外国人迷惑TikToker

ただ、しょうもないイタズラしただけなのにどうしてこんな目に遭わなくちゃならないんだよ!

村人

両手両足も動きを制限させてるし目隠しもしてる。そう簡単には逃げ出せまい。

外国人迷惑TikToker

俺をどうするつもりだ?
燃やすのか?煮るのか?

体格の良い村人

うるさい。ちっとは静かにしておけ。
予言導師様に失礼だろうが。

ずっと流暢な日本語で暴言吐いたりするアメリカ人と思われる外国人男性を縛りつけて、反抗するたびに殴って黙らせていく。

予言導師

この邪道は我々の開拓地を踏みにじるという愚かな罪を犯した。今から生命に変えて償いの意を表してもらう。

外国人迷惑TikToker

どうか命だけでも助けてくれ!金ならいくらでも払う!こっちは稼いでるんだ!頼む。

予言導師

問答無用!執行せよ。

火の熱さを前に命乞いをする外国人迷惑TikTokerを前に予言導師は今すぐに刑を執行することを取り巻き達に命令した。

村人の男達は外国人迷惑TikTokerを情け無用に焚き火に放り込んでさらに油を放り込む。

外国人迷惑TikToker

ぎゃあぁぁあぁあ〜〜

彼はは断末魔の叫びと共に悶え苦しみ、周囲の者達は拍手して大声を上げ始める。

女性の村人達も絶命していく外国人迷惑TikTokerを見下すように見つめながら不要になった物を捨てながら一部始終を見届けた。

毛山ザクト

流石にやばいっしょ…

毛山ザクト

警察は何してんの…?
駐在は何人いるのか知らないけど。

毛山は村人や猟師達が気を取られている間に撤退して警察に通報しようとした。

しかし、毛山は猟銃を持った猟師が歩いているのを見つけて一瞬で通報することをやめることにした。

毛山ザクト

こんなのありかよ…

猟銃を持った屈強な男の隣には制服姿の警察官の姿があったからだった。

駐在警察官

結構盛り上がってるなぁ。

屈強な猟師

久しぶりにこの開拓地の秩序を見出そうとした邪道を駆逐出来たんだ。そりゃあ盛り上がるに決まってる。

駐在警察官

今時、こんな風習があるなんて現代では到底想像できないな。

毛山は警察官と猟銃のやりとりを見て完全に絶望した。

毛山ザクト

ここのイカれた集団と駐在の警察官、グルだったとは…

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