飯田直幸
ショーの始まりだぁ?逆にショーを終わらせてやる!
「爆弾魔」
それは不可能というのはお前もわかっているのではないか?
飯田直幸
そうだ。1人だったらな...じゃあ今から俺の相棒を紹介するとするわ。タカ!
タカ
ふぅ。久々に瞬間移動使ったわ。
「爆弾魔」
ほう?初めてみた。お前があの田濡窯之神だったのか。
タカ
なに!?知っているのか。
「爆弾魔」
当たり前だ。俺はなんでも知っているぞ。直幸を殺すために色々なことを調べたからな。
タカ
そうか。だが、直幸が死ぬとこっちが困るんでな。破岩妖術!
「爆弾魔」
なるほど。後ろの建物を狙っていたか、だが残念だな。
建物は崩れ落ちたが「爆弾魔」は手に持っていた小さい爆弾を崩れている建物に投げつけ爆破した
タカ
あいつ馬鹿じゃねぇか?あんな威力の爆弾を。自分の近くで爆破するとかよ。
飯田直幸
いや、まだだ。
「爆弾魔」
避けるのも良かったんだが、色々と支障が出ると思ってな。
タカ
普通の人間が爆弾に耐えるだと!?
飯田直幸
タカ、あいつの服は防護服だ。
タカ
まさか!警察と言っても爆弾処理班か。
飯田直幸
あぁ、俺もそう思う。
「爆弾魔」
ふっ。正解だ!
飯田直幸
流石にもっと近くでくらったら死ぬだろうがな。
タカ
そうか。
飯田直幸
じゃあ、殴りにいくわ!
「爆弾魔」
かかってこいよ!
直幸は地面を思い切り蹴り、「爆弾魔」を殴りにかかる。
「爆弾魔」
お前が俺程度に勝てるとでも?
飯田直幸
なにっ!?全力で殴ったのに!
「爆弾魔」
本来の力なら、もう少し行けたかもな!オラッ!
飯田直幸
危ねぇ!ん?爆弾⁉︎殴ると同時に投げたか!
タカ
水妖術!よし、爆弾を無力化した!
飯田直幸
タカ!ありがとうな!
タカ
おう!
「爆弾魔」
だが、お前らは終わりだ。
飯田直幸
そっくりそのまま一言一句お返しするぜ!死ね。
「爆弾魔」
お前ならわかっていると思ったのにな。俺には銃弾は当たらないし、お前は俺を殴れない。お前の相棒も同様にな。
飯田直幸
それはどうかな?ふんっ!
「爆弾魔」
おっと、油断していたよ。
タカ
空妖術!
「爆弾魔」
惜しいな。
飯田直幸
ふっ。
「爆弾魔」
当たらないと言ってるだろうが!
飯田直幸
なっ!ゴフッ!
「爆弾魔」
俺の体は警察の時から鍛えられている。お前程度、気絶させるなど容易い。
「爆弾魔」
田濡窯之神もここまで弱いとは思わなかった。
タカ
なんだと?本気で死にたいようだな!氷炎妖術・輪花!
「爆弾魔」
かなり強そうな妖術だな?妖力もそれなりにくうだろう。だが、俺には効かんのだ。
「爆弾魔」
ん?脚がっ!動かない!
タカ
当たり前だろう、氷の花が体を凍らせていくんだからな。そして炎の花は!
「爆弾魔」
なにっ!
タカ
氷の花が触れていない部分を燃やす!
「爆弾魔」
グアア!
「爆弾魔」
少しはやるようだな!その褒美に俺のとっておきを見してやる!
タカ
そうかよ!
「爆弾魔」
この爆弾の名は「堕愚」(だぐ)。拳の大きさよりも二回り小さい爆弾だが、崩れた建物を吹っ飛ばした爆弾なんか比にならないほど威力はデカい。
タカ
そんなもの、見しちゃっていいのかよ?
「爆弾魔」
お前は大妖怪だからな、「堕愚」の獲物にはピッタリだ。
タカ
だが、お前は俺の妖術で動けていない。
「爆弾魔」
そうだな。現にまだ熱いし冷たいしで動けない。
タカ
ん?火傷や凍傷になってないのか!?
「爆弾魔」
あぁ。ただ単に熱くて冷たいだけだ。
タカ
ありえない。幾ら防護服を着ていようと効かないはずがない!
「爆弾魔」
俺は特殊体質なんだ。熱への感覚がおかしくなっている。
「爆弾魔」
だから、効かないってわけだ。
タカ
てことは妖術が消えたらすぐ動けるのか?
「爆弾魔」
そうだな。なんならもう動けるぞ。
タカ
じゃあ、もう一度!
「爆弾魔」
させねぇよ!いけ!「堕愚」!
「遠銃」
そんなものか?お前の実力は。
「桃薔薇」高橋蘭華
んなわけないだろ!
「遠銃」
なっ!速い!
「遠銃」
だが...力の入れ方はお粗末だな!
「桃薔薇」高橋蘭華
がぁ...っ!
「遠銃」
お前は昔と変わらず弱いな!
「桃薔薇」高橋蘭華
それは...どういうこと...だ!
「遠銃」
気づいていなかったのかね?それはちょいと悲しいな。私は君をコンクリートで殴った護衛スパイだ。
「桃薔薇」高橋蘭華
なにっ!あいつなら先輩が殺したはず!
「遠銃」
それがまだ生きているんだ。不思議だな?
「桃薔薇」高橋蘭華
しかも、あの任務はそこまで昔ではないはず!
「遠銃」
そうか、私の年齢と比例していないと言いたいのか。それはな。私があの時に変装をしていたからだ。スパイは誰であろうと素性は明かさないのでな。
「遠銃」
そして、なぜあの時に殺されてなかったか。それは実力は軽く見していたからだ。「百殺」が出た瞬間に私の負けは確定だったのでな。せめて生きながらえようとしたんだ。そしたら、それが成功したってわけだ。
「桃薔薇」高橋蘭華
確かにそれなら、辻褄が合う。
「遠銃」
「百殺」も落ちぶれたものよな。昔はスパイ協会銃系統最強と言われたこの私を少し弱く見していたとはいえ倒したんだからな。
「桃薔薇」高橋蘭華
先輩の悪口を言うな!
「遠銃」
はっはっは。なるほど、そういうことか!だが、残念。その思いは成就しない!
「桃薔薇」高橋蘭華
うるさい!
「遠銃」
はっはっはっはっは!
「毒蛇」
じゃあな!
「銀弾」川波康太
グアァァァッ!
「銀弾」川波康太
おいおい。どこに攻撃してるんだ?本人はここにいるぜ?
「毒蛇」
なにっ!じゃあ、俺が今殺した「銀弾」は!?まさか!
「銀弾」川波康太
そうだ、タカの妖術だ。
「毒蛇」
クソッ!死ね!
「銀弾」川波康太
おい、隙だらけだぜ!
「毒蛇」
なっ!...
「毒蛇」
ふっ!引っかかったな!
「銀弾」川波康太
あ?
「銀弾」川波康太
食らっちまったぜ!だが、たいしたことは...
「銀弾」川波康太
なんだ?これは?
「毒蛇」
効いてるようだな。
「銀弾」川波康太
思ったより毒は強力のようだな。
「毒蛇」
そんな簡単に俺を倒せると思ったら大間違いだ。
「銀弾」川波康太
ふぅ...頼んだぞ。
「銀弾?」
こんな毒でやられるたぁ。最近の腕が鈍ってるんじゃねぇか?
「銀弾」川波康太
うるせぇ、俺の代わりにあいつを倒してくれ。
「銀弾?」
はぁ、わかったよ!
「毒蛇」
なんだ?見た目が変わった。
「銀弾?」
よぉ。敵さんよぉ。俺は「銀弾」の裏の人格だぁ。「銀弾」は二重人格持ちなんだ。まぁ、俺のことは気軽に「裏弾」(りだん)って呼んでくれ。
「毒蛇」
だが、人格が変わったところで!
「裏弾」
さぁ?どうかなぁ?ふん!
「毒蛇」
グッフォ!
「毒蛇」
つ.....強い...!
「裏弾」
当たり前だろぉ?
「毒蛇」
だが、これでお前の実力がわかった!俺の勝ちだ!
「裏弾」
おん?
「裏弾」
おっと、急にナイフ振り回すなよぉ!
「毒蛇」
結局、人格が変われど毒が効くのは間違いない。もう一撃でも俺の毒を喰らえば、立つことすら叶わないだろう!
「裏弾」
確かにそうだなぁ。だが、その前に仕留める!
「毒蛇」
やれるもんならやってみろよ!
「裏弾」
なっ!なんだ!?あれは!
「爆弾魔」
「堕愚」が爆発するまで、あと10秒
タカ
なに!?
「爆弾魔」
8..7...6..5
タカ
お前だけでも死んでもらう!氷炎妖術・輪花!そして、破岩妖術!...なっ!効いてな...
「爆弾魔」
2...1...
「爆弾魔」
0....
タカ
俺は瞬間移動とか使ってたから無事だが、何故お前は無事なんだ!
「爆弾魔」
それはな。さっきまで話してたのはホログラムだったからだ。
タカ
んな、馬鹿な!
「爆弾魔」
実際、二回目の氷炎妖術・輪花とやらは俺についてなかっただろう?
タカ
確かに、妖術はまだ残ってたはずなのに当たらないからおどろいたぞ。
「爆弾魔」
ちなみに「百殺」は消滅したか?
タカ
いや俺が避難させた。
「爆弾魔」
やっぱかよ。あぁ、そうだ。これは言っとかないとな。
「爆弾魔」
氷炎妖術・輪花とやらが解除された瞬間に超高速でホログラムとすり替えた。だからといって俺は「百殺」のような殺し屋のように速く動けるわけではない。
「爆弾魔」
今、お前の後ろにいるぞ。
タカ
っ!?
「爆弾魔」
ふんっ!
タカ
これはっ!
タカ
空妖術!
「爆弾魔」
おい。軌道が大きくズレているぞ?
タカ
うっ!うるせぇ...よ
「爆弾魔」
弱い弱い、弱い弱い、弱いんだよ。大妖怪でも俺たち、いや、俺、1人だけでも叶いはしない。まぁ、俺がリーダーだからな。
「爆弾魔」
相性が悪すぎたんだ。お前と「百殺」は。
タカ
ぐっ!やっぱダメだわ...こりゃあよ..
「爆弾魔」
計画通りだ。あいつに連絡するとするか。
タカ
鷹がいないと雀が王す...
「爆弾魔」
なんだ?まぁいい。関係のないことだろう。
携帯
プルルルルルルルル
「爆弾魔」
もしもし。こちら「爆弾魔」。こちらに来た2人を気絶させた。田濡窯乃神と「百殺」だ。
???
「百殺」をこちらに田濡窯乃神は人質にでもしておけ。
「爆弾魔」
了解。こちらは「百殺」から情報が聞ければ充分。どんな仕打ちをしてもかまわん。
???
うむ。そうだな。「百殺」以外は人質として扱う形で。次に「百殺」に仲間が人質になってることをモニターで伝える。そして最後に情報を吐かなければ人質を順番に殺すというのが良さそうだ!
「爆弾魔」
最高のショーじゃないか!そして、お前の力で俺たちの罪を揉み消し、その罪を逆に「百殺」におっかぶそうってこった!ふぅ〜!ワクワクするぜぇ!
「桃薔薇」高橋蘭華
おい!「遠銃」!あの爆発はなんだ!
「遠銃」
俺も知らんのだよ。細かくわな!
「遠銃」
死ね
「桃薔薇」高橋蘭華
これでいける!
「桃薔薇」高橋蘭華
よし...
「遠銃」
なにっ!速い!さっきとは尋常にならないほどに!
「遠銃」
ふっ、おらっ!
「桃薔薇」高橋蘭華
そんなものかっ!
「遠銃」
うっうぅ...
「遠銃」
(あいつ、なんか飲み込んでいた!あいつ!あいつ!あいつ!ドーピングのものでも!いや、そんな即効性はないはず!てことは殺し屋協会が秘密裏に作っているものなのか!)
「遠銃」
くそっ!
「桃薔薇」高橋蘭華
悪あがきか?
「爆弾魔」
おい、「遠銃」まだか?
「遠銃」
すみません、まだです!
「爆弾魔」
しょうがない。俺がやろう。
「桃薔薇」高橋蘭華
くっ!おりぁ!
「爆弾魔」
こんなものか。殺し屋というのは!
「桃薔薇」高橋蘭華
ぐあっ!
「爆弾魔」
お前らにはもう失望している。もう少しいい戦いになると思ったのに!
「桃薔薇」高橋蘭華
うっ!がっ!
「爆弾魔」
よし、「遠銃」。鋼屋に運べ。
「遠銃」
了解。
「裏弾」
あの爆発で誰かやられてないといいんだがなぁ!
「毒蛇」
神に祈れ。馬鹿野郎!
「裏弾」
あ?
「裏弾」
ごらぁ!
「毒蛇」
ぐはっ!(これ以上は...やばい!)
「爆弾魔」
「毒蛇」、やはりお前は未熟だった。すまない。
「毒蛇」
ふぅ、うっ!リーダー!
「爆弾魔」
ここは俺がやる。
「裏弾」
なんだ!?テメェ!
「爆弾魔」は「裏弾」を上に向かって蹴った後、横からもう一発蹴りを入れた。
「爆弾魔」
おい、「毒蛇」。こいつを鋼屋に運べ。
「毒蛇」
了
もう少し時間が経った。
鋼屋に「爆弾魔」たちはいる。
「爆弾魔」
これで奴らは終わりだ!
「爆弾魔」
「遠銃」!「毒蛇」!準備はできたか?
「毒蛇」
あぁ。
「遠銃」
おうよ。