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第3話
くもりガラスの向こうの君
3
2022年12月13日
#一次創作
#短編
#創作
#フィックション
長月晴
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くもりガラスのその向こう。霞む視界に、君が映る。
記憶の霞に君がいる。君が誰だか思い出せやしないが、大切な人だ。大切だから忘れたんだ。
それこそ替えがきかないくらいに大切な人。だから忘れて自我を守ったの。
ごめんね。ごめんね。もう、思い出せないや。
今は、君を思い出したい、と願っても叶わない。
それほど記憶の深いとこ。