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アルカ side


……いま何時だろ…

今日は予定があるんだ!


ベットから起き上がって手元の時計を確認する。


「なんだ……まだ8時……って8時ぃぃぃぃ!?」


嘘…今日はトウカの家に行って話したかったのに!?


すぐに身支度をして、図書室を飛び出した。


「らぁぁぁぁぁん! ちょっと出かけて来るッ!」

「………いってらっしゃ………は? ちょっと…どこ行……ってもういねぇ…」




トウカの家を目指して、街を駆け回る。


ちょーっと、馬車とか、屋台とかにぶつかっちゃったけど、いいよね!


トウカの家の前に着くと、息を大きく吸い込む。


「トウカーーーー! 来たよぉぉぉぉ!」



透海 side


何よアイツ……朝からうるさすぎない?

意味わかんない…


窓の外から聞こえる騒音に顔をしかめる

騒音の正体はきっとアルカだろう。

無論、変態1名様をご案内するつもりはないのだけど…



「なんの用よ? 朝からうるさい。」

「ごめんごめん! ちょっと話しておきたいことがあってね?」


家の中にアルカを入れて、紅茶を出す。

昨日の仕返しとして青酸カリでも入れようかと思ったけど、そんな気分じゃないからやめてあげた。


「それで、話って…?」

「ねぇ…トウカ…」

「ん?」

「……トウカってさ、今のところ誰が悪女のオモチャで、誰が味方か、把握してる?」


いつもの彼からは考えられないような真剣な顔で話す彼にちょっと驚いた。


「そうね……少なくとも貴方が味方ってことはわかる。」

「……」


すると突然、アルカに手首を掴まれ、座っていたソファーに押し倒された。


「………何のつもり?」

「…僕が味方って、どうして言えるの?」


いつもよりもワントーン低い声で尋ねる。

どこかおかしい……

何を言い出すのよ…コイツ……また徹夜したんじゃないでしょうね…


するとアルカは私の考えてことがわかったかのように続ける。


「僕はちゃんと寝てるよ? ぐっすりね。」


あぁ……これはまずい…

今月も“この日”が来てしまった。


アルカは基本、睡眠を必要としない。全く必要ない、という訳ではないのだがそこらの人よりは、睡眠時間が少なくて済む

そんな彼にとって、長時間の睡眠は慣れないこと。長時間睡眠を終えたその日、“稀に”

昼まで寝ぼけていることがあるのだ。

そんな彼に捕まってしまってはどうしようもない。

大人しくしているのが適作だろう。


「……そう。なら、何が言いたいのか聞いてもいいかしら…?」


「君は警戒心が足りないんじゃない?……もし…もしも僕が悪女のオモチャだったら? 君は今頃どうなってたと思う?」


「死んでたでしょうね。」


少し大袈裟だけど、ありえないことではない。

確かに警戒心は足りないのかもしれないわね……


「……そう。そうだよ…君はもっと警戒しないと…だからね……? 僕だけを信じてよ…」

「……は?」


アルカ「……僕は君を……………あれ? 僕、何してんの? って、トウカ!?」


何か言いかけていたが今更目が覚めたのか、慌てて私を起こしてくれる。


「ほんとに……勘弁して。」

「ほんっっっっっっっとにごめんなさい……」



「……そうだ、貴方さっき、何て言おうとしてたの? 」

「さっき………えーっと………ッ!?……い、いやぁ? 何でもないよぉ? それと、もう帰るね!」


少し考えこんだあと、顔を真っ赤に染めて、帰ってしまった。

ホントに何なのアイツ……

何しに来たのかしら


「散歩でもしようかしらね。」

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