キム・ジンと会ったのは今から2年前。
私は15歳、キム・ジンは16歳だった。私、「アルム・ロイ」とは
かけ離れた存在で、
関わりなんか無かった。
だけど、奇跡が起きたんだ。
私はキム・ジンが出演するドラマの脇役に選ばれた。
私はどんどん気配りのできて
優しい彼に引き込まれていった。
そこからは早かった。
メールを交換して、デートして、
付き合って……。
キム・ジンが私に優しかったのは
いつまでだっけ…?
そう、『私の秘密』を握られるまでは優しかった…
私の秘密?それは…
「ピコン!ピコン!ピコン!」
「あぁ、しつこい…」
『既読スルーかよ?』
『おい、アルム、あのことを
世間にばらしていいのか?』
ー駄目だ。絶対に駄目だ。
『あのこと』を世間に知られてはいけない…
『ごめんなさい…!!』
私は急いで返信をした。
『じゃあ今すぐ電話をしろ』
そしてすぐに電話がかかってきた。
「もしもし……?」
あぁ、今日はどのように怒鳴られるのだろう。
「おい!!遅っせぇんだよ!!」
「ごめんなさい…」
「あと敬語むかつくからやめろっつってんだろ!!」
「ごめん…」
「次メール送ってから2分以内に返信しないと、あのことをばらすからな。」
「……!!それだけはっ……!!
き、気をつけるねっ……!」
手が震える。
あれだけは……あれだけは……
「分かったならいい。じゃあな。」電話が切れた。
でも、胸の中の感情は
ざわめくばかりだった。
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