注意事項
・この作品はwrwrd様の二次創作です。
・本人様とは関係ありません。
・検索避けに協力してください。
・人外パロ、現パロです。
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ヒュー…。
ドンッ。
パラパラパラパラ…。
大空に広がる色とりどりの光。
大きな音は耳を意地悪するが、その次の瞬間には綺麗な光に包まれる。
森の木々に囲まれ、人の気配は1つとしてないこの神社で、彼はそれを眺めていた。
足音が近づいてきた。彼は立ち上がった。
それは、年に一度の夏の話。
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「はーい。じゃあ、学級委員はrbとsho決定。」
黒板には、二人の名が乱暴に書かれていた。
ジリジリと暑い夏は、憂鬱だ。
rbは頬杖を着きながら、外を眺めていた。
「うえーい!!sho乙!!」
「マジかよ〜!!俺が学級委員!?うへぇっ。」
「面倒臭いのがんばっ!!」
「最悪〜!!」
前の席では、黒板に書かれた名の1人、shoとその友達が騒いでいた。
学級委員が決まらないためアンケートを取ったのだが、どうやらshoは友達のふざけで決まってしまったらしい。
rbは学級委員の日記ノートを先生から渡され、早速今日の分を記録し始めた。
「え、えーっと、rbやんな?俺sho!!よろー!!」
「うん、知っとる。」
「せやな!!同じクラスだし!!」
「うん…。」
rbは困ったような返事を返した。
彼は今まで友達が居なかった。
rbは思ったことがすぐに口に出て、空気も読むことが苦手だ。
そのため、大体周りの人間はrbを避けていた。
勿論、親からも好かれていなかった。
遊ぶ友達も、話す家族も、rbには居なかった。
どうせ全部俺に任せるんだ。
そう思いながら、日記を書いた。
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「なぁ、rb。来週の休み花火大会なん知っとる?」
「そうなんや。知らんかった。」
教室の掃除をしながらshoが話を出した。
「じゃあ、予定はないんやな?」
「ないけど…?」
「よし!!一緒に行かへん?ほら、夏祭りもあるらしいし、楽しそうやんか!!」
「…俺とで?他の友達おるやん。」
「rbがええねん!!もっと、仲良くなりたい!!」
「…そう。ええよ。」
shoはやったー!と両腕を上げた。
普通ならくすりと笑う事であるが、shoの手にはちりとりが握られている。
ぶわっとほこりが舞ってshoの頭に一斉に広がる。
「ぶわッ、げほッ…!!ぺっ、ぺっ!!!!!!」
「…あー。ま、窓開けるわ。」
ほこりが舞ったので、窓を開けた。
shoは両手でぱっぱっとほこりを払った。
「うへえ、口ん中入ったぁ…。」
「洗ってきぃや。」
「うへぇ。」
窓を開けると、涼しい風が入り込んできた。
夏は暑いな。夏は嫌いだ。
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「あれぇ?浴衣ちゃうんや!!」
「持ってへんよ。shoこそ浴衣ちゃうやん。」
「へへっ、rb着てきそうやなぁ思ってただけ。」
夏祭り会場に集まった二人は、並んで歩き始めた。
「花火はまだらしいわ。なんか食べよーぜ。」
「うん。」
色んな屋台を眺めながらshoを追いかける。
rbが小走りになっている事に気が付き、shoは歩くスピードを少し遅めた。
「あ、たこ焼きや。」
「ん?rb好きなん?」
「まあ…?買ってくわ。」
「おっけー。」
rbは財布を取りだし屋台に近寄った。
「あー!!shoやんか!!…と、rbも?」
「おう!!やっほー!!」
「珍しいなぁ。学級委員二人で来たんや!!」
shoの友達がやってきたようだ。
rbはshoの元へ戻ってきた時には後ろに追いやられた。
shoの両隣に友達が来てしまったので、背中を追いかける。
もう話が始まってしまったらしく、rbは完全に空気状態だ。
はあ、めんどくさ。
rbは足を止めた。
そんなrbに気がつくことも無く、皆は行ってしまった。
ため息を着く。
1人でいてもつまらないな。
rbは森へと続く階段を登り始めた。
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「…はあ。」
階段を登りきると、小さな神社があった。
そこのベンチに腰をかけ、先程買ったたこ焼きを1口食べる。
否、食べようとした。
口に入れようとした瞬間たこ焼きは自分の手からどこかへ飛んだ。
飛んだ方向を見ると、そこには人がいた。
…いや、あれは人なのだろうか。
「それ俺のたこ焼きや。返せ。」
「ここに人間が来るの何年ぶりやろー?」
そこでようやく気がつく。
九尾の狐だと言うことに。
茶髪の長髪に、緑色の着物。
そして、尻尾がふよふよとしている。
目元は何故か影で隠れていた。
「…九尾の狐か。とにかく、それは俺のたこ焼きや。」
「んは、やだね〜!!これ食いもんなん??」
「…しゃぁないな。一つだけやぞ。」
九尾の狐は、そっと口に入れた。
もぐもぐ…。
「あ"っち”ー…!!!!!!」
「ぷはははははっ!!」
舌を出してはふはふと息をする九尾の狐。
なんて滑稽なんだろうか。rbは吹き出した。
「お前騙したなぁ!?」
「ぷははッ…くっ、くふふふっ。」
「…ぐふッ、ふはははははっ!!!!!!」
2人は地面に倒れて笑った。
「はぁ〜、お前おもろいなぁ。俺zmぅ!!」
「俺はrbや。あんさんこそ、おもろいなあ。九尾の狐やから怖い奴やと思ってたわ。」
「くふふっ、もう一個リベンジさせてぇや!!」
「ええよ!!」
rbはたこ焼きを爪楊枝で刺し、zmの手に渡すフリをして、口に無理矢理入れ込んたでやった。
「ぶふッ…あ"ッち"〜!!!!!!!!」
「ぷはははははははッ!!警戒心皆無すぎんか!!」
「てめぇ!!くははははっ!!」
それの繰り返し。
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ヒュー…。
ドンッ。
パラパラパラパラ…。
「あ、花火。」
地面に寝転がっていると、空が一気に明るくなった。
「ハナビ?なんやそれ。」
「この光やで。花火。今日花火大会なん知らんの??」
「これハナビって言うんや!!俺な、これ大好きやねん!!やから、夏はいつもここに出てきて待ってたんよ!!」
zmは花火を指さしてキラキラと話した。
「ちなみに、なんやと思ってたん?」
「爆弾やね。」
「物騒すぎやろ…ぶははッ!!」
ドンッ。
パラパラパラパラ…。
「あ、緑色や!!zmの色やなあ。」
「俺緑色のイメージあるん?」
「うん、着物が緑色やんか。」
「ほんまや。全然忘れとった。」
「綺麗な着物やなあ。」
「…!!来てや!!」
「え?」
zmはふんふんと尻尾を振りながら、神社の屋根に登った。
rbはぽかんと眺めていると、zmは桃色の着物と、”天”と書かれた雑面を持ってきた。
そして、軽い手つきで着物に着替えさせて、顔に雑面をつけた。
「なにこれ…なんも見えへんし、桃色??」
「うん!!もう思い出せないんやけど、俺の相棒の物やねん。…そいつは、何十年も前に死んじまったけどな。」
「…んなの、俺が着ちゃだめやん。」
「…着て欲しかってんもん。」
ドンッ。
パラパラパラパラ…。
眩しい光が、2人を照らした。
「…なあ、これからもここに来たらzmに会えるんかな。」
「…俺な、夏にしか来れへんねん。他季節は森ん中に隠れとる。九尾の狐、最後の1匹やからな。」
「そうか…じゃあ、また来年の夏か。」
「…せやね。」
シャラリ。
二人の着物が涼しい風で揺れる。
「…zm、俺の友達って呼んでもええかな。」
「…だめ。」
「…っ、そう。すまん。」
「相棒って呼んでや…。」
ヒュー…。
「あい、ぼう。」
ドンッ。
「…あっ、zm…。」
「…なぁに、rb。」
花火に照らされた彼の顔。
綺麗で見慣れていて、どこか傷ついた…そんな顔。
パラパラパラパラ…。
「…花火、綺麗やなぁ。」
「…せやね。」
照らされて見える彼の顔。
手離したくない彼の存在。
夏はもう終わる。
されど、夏はすぐに来る。
夏は暑いな。夏は待ち遠しい。
なんかもうゴチャゴチャの作品でしたね😭
花火大会や夏祭りって、夏にしかやらないので、私にとってただ一つの思い出で、大好きな季節にもなりますね👍🏻
暑いのは嫌いでも、そういう行事?は大好き。
だから、夏って難しい季節だなと思ってます。
zmにとって、そしてrbにとって。
夏 が思い出を持ち合わせる季節になることを。
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「はーぁ…、今年、去年より暑いやんかぁ。」
パタパタと手を動かしながら熱くなっていくコンクリート道を歩く。
目の前に、小さな友達を発見し、shoは走った。
「おはよう!!rb!!」
「んあ?…ああ、shoか、はよ。」
去年の夏から、rbとshoは友情関係を築くようになった。
今年も同じクラスで学級委員をしている。
「カラオケ行かん?俺の歌聴いて欲しいんやけど。」
「すまんな、夏は無理やねん。」
「あー、暑いもんなぁ。」
rbは夏に遊びに誘っても来ない。
shoはそれをずっと疑問に思っていた。
理由は言ってくれない。
となると、自分で探すしかない。
shoは学校帰りのrbを追いかけることにした。
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sho「んぇ、森ん中入るんかよ…。」
森へと続く階段を登っていったrbを見て、shoはため息をついた。
仕方なく着いていくと、案外風が気持ちよかった。
なるほど、こんないい場所があるから遊びに来ないんだ!
shoは納得しながら、rbを追う。
すると。
「zmー、おるんか?」
「あーい!!」
「…あ、あれは…。」
九尾の狐。
本でしか見たことがなかった。
歩く度に、シャランッと音を鳴らしている。
格好良い。見とれてしまう。
rbが着物に着替えて、謎の雑面を顔に着けた。
それはまるで、rbではなくzmと並んだ人外。
九尾の狐は、元々中国の妖怪と言われているが、rbが変化したあの姿は、天邪鬼、日本の妖怪だ。
なぜ、そんな違いだらけの二人がここに居るのだろうか。
というかまずまず、rbがなぜ天邪鬼の姿に。
shoは疑問で頭が破裂しそうだった。
「…お前誰や。」
突然頭の上で声がして、上を見るといつの間にかそこには九尾の狐がいた。
「おひゃぁぁッ!?ぼ、僕はsho!!rbの友達や!!」
「ん?って、sho!?」
「なんや、rbんダチか。」
「はひッ!!そうです!!」
九尾の狐は、ギロリとshoを睨んだ。
「この事誰にも言うんちゃうぞ。」
「は、はいっ!!」
rbが走ってshoに駆け寄った。
「zm、こいつは悪いやつちゃうから。ほら、威嚇せんの。」
「…おん。」
パッと手が離され、shoがへなへなと倒れる。
「rb…妖怪やったん、?」
「ああ、俺はちゃうで。ほら。」
雑面を取ってにっかりと笑った。
恐らく、ただ服を着ているだけだ。
「…にしても、なんで夏だけ会ってるん?毎日会えばええやん!!仲ええんやろ?」
「zmは、見ての通り九尾の狐。もう最後の一人なんや。人間にバレたらアカンねん。ほんまは、夏も来ちゃあかん。」
「そ、そうなんや…。」
zmの尻尾が小さく地面に垂れる。
「…ほ、ほんまに、言わんといてくれる…?」
「おう!!俺はrbのダチやからな!!そんで、ダチの幸せは守るもんやろ!!」
shoはグッと手を挙げて、笑顔でzmの肩を叩いた。
「またなrbとzm!!邪魔して悪かった!!」
「いや、こちらこそすまんかったな。」
「ううん!!また学校でな!!」
shoは元気よく階段を駆け下りていった。
rbは上げていた雑面を元に戻し、zmと共に神社の上に登った。
「…そうや、来週花火大会あるで。」
「ほんまか!!やった!!楽しみやなぁ。」
コメント
12件
えっっっっっすき 夏、僕も暑くて嫌いやけど行事はすき、!ここさんもすきっ((( 夏限定で会う…すきっ、発想が天才なんすよ、、ッ今日もココさん愛してす(((
zmさんかわいい…🤦♀️💓 ファンタジーっぽい感じもあっねめっちゃ好きです🫶 rbさんは生まれかわって…みたいな感じなのかな??