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画面越しでの日常。

画面越しでの日常。

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第10話衝撃の正体

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2022年04月04日

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「何しようとしてんの?」

不意に上から声がした。驚いた私はフェンスから飛び降りてしまった。

「えっと…あ…の…」

「まぁ無理して言わなくてもいいけど。見たらわかるし。」

誰だろうこの人…?でもなんだか聞いたことのある声だ。少し…落ち着くような暖かい声。下履を見る限り同じ1年生だけど,私は知らないから違うクラスの人だろう。

「あの…黙っていて貰ってもいいですか?」

「何を?ああ,〇殺しようとしてたこと?別にいいけどさ…」

何とか黙っていて貰えることになった。良かった…親に心配をかけさせる訳にはいかないし。

「それで?あんたはどうしたかったの?」

「え?」

急に聞かれて私は戸惑ってしまった。私がどうしたかったか,か…

「どうしたかったんでしょうね。」

「は?」

私はその人に全てを打ち明けた。エブシンを理由にいじめられていること,日々いじめはエスカレートしていること,誰にも言えなかったこと,たった1人の友達だと思っていた子に突き落とされたこと,知らず知らずのうちに悪者にされていたこと。話している最中に涙が出てきた。

「辛かったな。苦しかっただろ。」

そう言って貰った時,今まで我慢していた何かが溢れてもっと泣いてしまった。私が落ち着いたあと,その人は

「また辛いことあったら僕に言いに来な。いつでもここで待っててやるからさ。」

と言ってくれた。頼もしかった。嬉しかった。

「あーあと,ちょっとお願いがあるんだけど…」

「なんですか?」

「エブシンしてるんでしょ?1曲歌ってくれない?」

「まぁ…そのくらいなら」

私は1番お気に入りの曲のサビ部分を歌い始めた。

「♪〜♪〜♪〜」

「え…?」

なんだか慌てている。どうしたんだろう?

「まさかさ,きみのエブシンのユーザー名ってAki?」

「なんで知ってるの?」

びっくりした。私,教えてないのに…

「まじか…えーと,ごめん。僕のユーザー名見てくれる?」

え?この人もエブシンしてるの?知り合いかな…

差し出された画面を見た瞬間,目に入った文字は私のエブシンでの友達,すとろーだった。

「…え?」

「まさか同じ学校とか…思わねぇよ…」

嘘でしょ…終わった…

画面越しでの日常。

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