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死ネタです






「いいよ、ウェイド」


「っは……」


錯乱状態のウェイドが僕を押し倒している。

ウェイドになら殺されてもいい、なんて考えている僕も本当は錯乱状態なのかもね


「…ウェイド、殺していいよ?」


ウェイド、今目の前で苦しみにもがいている彼は本当にウェイドなのか。

自身には獣にしか見えない。

そんな獣でさえ自分が愛した人なのである


苦しんでいる彼を見たくなくて目を閉じる。

目を閉じれば彼の荒い息と苦しそうな嗚咽が耳に入る。


首にそっと手が添えられた。

ゴツゴツで、ケロイド状の…僕の大好きな手。


とっくの前に鳴っていたスパイダーセンスが更に強い刺激を与えて僕に危険を知らせる。

スパイダーセンスで頭が痛いけど大丈夫だ。


首に添えられた手に力がこもる。

ゆっくりと重みを増していく。


息が苦しい。

でも、もっと胸が苦しい

本当に僕を殺す事でウェイドの心は晴れるのか?

分からない。分からないよ。

教えてよ


応えない。

ウェイドは完全に我を忘れて目の前の標的に狙いを定めている。


嗚呼、目の前が暗くなってきた。

声が出せなくなる前に、聞いて

「あいしてる…」

最後の方はもう声が掠れてしまって聞こえているか分からなかった。


暗転





「ごめん、ごめんピーター…俺もあいしてる…」


スパイダーマン(ピーター)受け 短編

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