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まって、泣けるw
すきぃぃぃぃ
うわぁぁぁ、すきぃぃぃ
【もう何もありゃしない】
『じゃあ、聴かせてよ。』
柔らかい声色で心が落ち着く。
浅く呼吸をして、再度深く空気を吸い込んだ。
ゆあん「俺…もふくんの事苦手だったんだ。」
うり「……。」
額に紫波を寄せ、悲しむような顔を浮かべた。
ゆあん「正直…今回の事そんな悲しく思ってなかった」
するすると言葉が出てくる自分が情けなくて嫌だった
ゆあん「でも、あの動画を見て辛かったんだ。何もしてないのに叩かれたり見放されたりして。クラスの皆も好き放題しててさ…はは(笑)…」
苦笑いをして言葉を続けた。
ゆあん「何なんだろうね…苦手だとか言って陰口も言ってたのに、いざこうなると…すごい悲しいんだよね。やっぱりどっかで、大切なのかな……。」
うり「…そっか。」
…怒ると思った、殴られる覚悟もしてた。
うり「ゆあんくんはさぁ…もふくんの事、今どう思うの?」
ゆあん「帰ってきてほしいよ。また勉強教えてもらったり、遊んだりしたいよ!」
ゆあん「でも…無理か…“あんな事”言っちゃったのに…」
囁くような小さい声だった。
うり「大丈夫。そんな器の小さい人じゃない。俺だって悪い事したと思ってるもん(笑)」
ゆあん「…だよね。俺、会いに行くよ」
うり「うん、行こう。」
うり「終わらせよう。この事件」
「あぁ〜あ…」
酷い事ばっかりだった。
窓を割った次は、クレームだよ。
『殺人鬼を殺せ!』
とか
『お前達も頭が可笑しい』
とか…
今日一日でどれ程の信頼を失ったかな…
もふ「お母さん…俺、生きたくないや。」
ごめんなさいを沢山言いたい
看護師さん
お医者さん
警察の人
先生
遠い親戚
皆
うり
「ごめんね。ごめん…」
今日来てくれたら、きちんと謝ろう。
そして言おう。あの言葉。
「もふくん___がいらしてますよ。」
放課後ゆあんくんと学校を後にして病院へ足を運んだ。
病院周辺の木々はとても生き生きとしていて綺麗だった。
もふくんの病室の前へ来ると聴き慣れた声と姿が見えた。
戸を開け中へ踏み込んだ。途端
怒声が耳を貫いた。
えと「じゃっぴ!!…」
じゃぱぱ「もう一回、言ってみろよ…」
「から🍑辞める…」
もふ「辞める。」
じゃぱぱ「なんでだよ。」
もふ「皆嫌いになった」
うり「ぇ…」
バチッッッ!!
もふくんの頬を強い力でぶった。
足が勝手に動き出して駆け出した。
うり「じゃぱぱっ!!何してんだよッ!?」
うり…と皆が口にした
じゃぱぱ「何だよ。」
うり「なんで、なんでッ仲間に手出すんだよ!」
じゃぱぱ「仲間ぁ?誰の事だよ。俺は仲間に手出ししてない。」
怒りを掻き立ててくるような声色だった。
じゃぱぱ「皆嫌いだって。だから辞めるって。仲間じゃないだろ…」
じゃぱぱ「なぁ?」
うり「なわけ…ね、皆?」
のあ「…残念ですけど言いましたよ」
どぬく「う、ん…」
揃えて頷く人ばかりだった。
うり「もふくん…?、そんな事、言わない、よね…ね?」
もふ「……」
頬を手で撫で、黙っている
もふ「言った。」
もふ「うりのことも、だいっきらい。」
これも嘘だ。全部全部嘘。
もふ「だから…もう会いたくない」
もふ「今までもこれからも、俺と皆は他人。だからもう来ないで。」
一気に頭に血が上って何も考えられなかった。思い出せない。
___もふくんのことを殴った事以外は。
やっぱり嫌い。
自己中で、死んで欲しい位。
初めて殴った。
気持ちよかった。
ぞろぞろと皆が帰っていく。
うりは泣きじゃくって声が届かない程だ。
ゆあん「終わらない…」
終わらない運命。解散まで行きそうで怖い怖い怖い。
どぬく「ゆあんくん?…」
ゆあん「何?」
どぬく「本当にそう思ってるのかな。もふくん…」
ゆあん「わかんない。だからより怖い」
どぬく「今まで一緒に笑ったのも、頑張ったのも、全部嘘で、俺達の事嫌いで…そして」
ゆあん「違うって!!違うよ…絶対」
どぬく「俺もうやだよ…皆と争うの」
ゆあん「行ってくる。待ってて、うり、どぬくさん。」
どぬく「うん。…」
どぬく「俺達を助けて___」
取手に手を掛け躊躇った。
もし嘘じゃなかったら、本当に思ってたら
俺は首に手をかけてしまう。
ゆあん「くそッッ…」
〈___
中からすすり泣く声が聞こえて我に返った。
泣いてるんだ
全部嘘だ。だから辛くて泣いてるんだ。
がららっ!
ゆあん「もふくん?」
もふ「ッ?!、ゆ”あ”ッく、ん”?…」
もふ「来ないでって…ヒグッ、い”ったじゃん!」
ゆあん「うり。悲しんでるよ」
もふ「しらないよ”ッ!!」
ゆあん「本当は皆の事大好きでしょ?でも、迷惑掛けたくないから…だからあんな事言ったんでしょ?」
もふ「おまえなん”か、おま”えなん”かに”ッ!!なにがわかる”ッッ!」
ゆあん「ごめん。悪いと思ってる」
ゆあん「『嘘つき』とか『頭脳派ぶってる』とか、言わない。社会からどう捉えられても本当は俺、もふくんの事好き。大切なんだ。」
ゆあん「もふくんも、そうでしょ、?…いや、絶対そうだよ。」
謝りたいことを全て言えた。
すっきりした。自己満と言われても大丈夫。
もふ「…う”ッぅう”ッ、」
苦痛が詰まった泣き声が部屋に撒き散った。
風で窓が鈍い音を上げている。
もふ「うぅ”ッ、…ぉえ”ッッ」
嗚咽が聞こえて咄嗟に背中をさすった。
ゆあん「我慢しないで、全部出しちゃいな。」
元から食がほそいからか、吐いたものは殆ど水と、それに混じった薬だけだった。
嘘でも___