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注意事項

・死ネタ

・🦊と⚔が抱きつくシーン🐜

・口調掴めておりません!!



ではどうぞ























剣持視点


剣持『んふふwぁははww』


今日は咎人コラボがあり、家の途中までがっくんに送ってもらっている。それにしても、夜というのは寒い。黒色のインクを垂らしたかのように真っ黒な空。それに相反する輝く月。


剣持『あ、ここら辺で大丈夫ですよ』

伏見『わかったぜ!じゃあまた明日、絶対忘れないでくれよな!』

剣持『んふふwわかってますよwww』


そう、明日2人でお出かけをする。ちょうど僕が部活休みだったからだ。

がっくんが僕に向けて手を振る。僕もそれに合わせて手を振った。すると、キキーッという夜の静寂を切り裂くような音が聞こえた。僕は思わず耳を塞ぎ、目をギュッと閉じた。だが、なにがあったのか、そして怖いという恐怖と興味に心を張り巡らせ、目を開けた。


剣持『んぇ…?』


そこには、がっくんを光が照らしていた。まさか、と思い僕は照らしている方を見ると、ものすごいスピードでがっくんの方向へ走っている車が一台見えた。


剣持『は…がっくん!!』


僕は大声で名前を呼んだ。だが、がっくんは車を見つめていた。状況が理解できなかったのだろう。いや、違う。恐怖で体が動かなかったんだ。僕が震える足で一歩、また一歩と踏み出す。


剣持『がっ…くん…?』


そうして、もう一歩踏み出そうとした時には…遅かった。名前を呼んだ震える声は、見知らぬ人の悲鳴にかき消されて消えてった。


剣持視点


緊急手術室

その点滅しているプレートがさらに僕を不安にさせた。あの時、僕ががっくんを助けていられたなら…

僕は初めて自分を憎んだ。こんなにも無力な自分を、今ここで殺したいくらいに。

すると、光の点滅がなくなった。開けられた扉から出てきたのはお医者さん。僕は縋り付く思いで問いかけた。


剣持『あの、が…がっくん、は…?』

医者『……残念ですが…』


目を伏しながら、そう言って頭を下げた。受け入れられることも出来なかった。


剣持『……なん、で…っはぁ…そう、ですか』


つっかえた言葉を飲み込んだ。僕は、ぺこりとお辞儀をし、その場から立ち去った。

いや、すぐに立ち去りたかったからだ。


剣持視点


僕は虚な目をして事故現場に立っていた。あの日から、僕の日常から光が失われたみたい。

みんなは、僕のせいじゃないと言ってくれた。だけど、あの場にいて…そしてがっくんを助けられたのは僕だけ。

僕は、一歩前に進んだ。車も何台か走っている道路。


剣持『今そっち行くね…がっくん…』


僕はそう言って、スマホを取り出し、時間を確認した。そして、ちょうどそこを通ろうとした車に轢かれた。

あぁ、がっくんが死んだ時間と同じ。

最後に僕が聞いたのは、人々の悲鳴と、遅れたブレーキ音。

そして、酷く頭に痛みが響きた。そして、腹部があったかい。逆をひっくり返せば、腹部以外は全部冷たい。

だんだんと、目の前が虚空に染ま…って……い、く……


剣持視点


剣持『うぁ…?』


身体をよいしょ、と起こす。ふと、上を見上げると、広がっていたのは雲ひとつない晴天。そして、地面にはまるで夢のように綺麗なお花畑。そんなお花畑に僕は横たわっていたんだ。しかも、腹部もあったかくない。頭も痛くない。そして、血も出てない。


剣持『もしかして…ここ、てんご_』

伏見『刀也さん…!!』


後ろから聞き覚えのする声。僕の、大切で、相方の声。

後ろを振り向くと、涙ぐみながら僕に抱きつく。


剣持『ぉわ!?…んふふwがっくんww』

伏見『とやさん…っ゛』


僕はかっくんの背中を大きく摩る。すると、普段の彼からは想像もつかないような弱々しい声で言った。


伏見『おれぇ゛…とやさんが…しんぱい…だったんですよ゛…』

剣持『…僕もだよ。僕も置いて先に行くんじゃないよ!』


がっくんの抱きしめる力は強くなっていった。だけど、不快感は一切しなくて、心地よかった。


剣持『…なに泣いてるんですかww』

伏見『とやさんだってぇ…!』

剣持『んははww貰い泣きですよ…っ゛』


指摘されると、僕の頬は涙で濡れていた。そして、僕の肩の服が濡れる感じがする。おそらくがっくんの涙なのだろう。


剣持『がっくん…今度は絶対置いていかないでくださいよね?』

伏見『置いていかないっすよぉ゛!だから…来世でも、ここでも…相方でいてくださいっす…!!』


がっくんが抱きつくのをやめて、ぐしゃぐしゃになった顔で僕を真剣に見つめる。

僕は、涙を袖で拭き取って答えた。


剣持『んへw…もちろんっ!』


いつのまにか泣き笑いして。手を繋いでいて。

僕らは死んだはずなのに、がっくんの手は冷たくもなく、優しい温もりが篭ってた。


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

end


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