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ひとはなメランコリー

ひとはなメランコリー

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22 こっちそっちどっち

♥

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2022年02月06日

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ウッド調のテラスに真っ白なパラソルが良く映えて、その下でゆったりと流れる時間を共有し、笑顔を見せる2人は、まるで映画のワンシーンを切り取ったかのように絵になっていて、思わず息を飲む。

(そっか……そうだったんだ……)

目の当たりにしている事実を受け入れると、何故か少しだけ胸の奥が痛い。

この痛みの意味が分からずに、答えを導き出そうとする私は2人を見つめて固まったままだった。

「おい」

「……」

「……」

いつから2人は付き合ってるんだろう。

なんで私に言ってくれなかったんだろう。

浮かんだ疑問は、渦を巻いて次第に濁った色に染まって、頭の中を埋めていく。

なんで美和子は――

どうして太一くんは――

あ、なんか、私、今最低かも……。

「……なんだよ、その顔」

「え?」

そう呟く声が聞こえ、目を向ける。

さっきまでは窓の外を一緒に眺めていたはずの田中君が、今は私の*************

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