呪術廻戦五条悟 様の夢小説
⚠自己満夢小説
⚠夢主名前あり
⚠高専時代軸
⚠終始夢主side
⚠脳死状態で書いています
⚠雰囲気重視
それでも良い方だけお進み下さい🌸
君と初めて話したのは、この桜の木の下。
同じクラスでもあまり話したことがなかった私達。
花が散って緑の葉が青々と茂った桜の木を、
ぼーっと眺めている時。
「何してんの?」
君がやや上から目線に話しかけてきた。
「桜の木が好きなの」
「桜咲いてねぇけど?」
「うん、でもこの姿も好き」
緑色の葉を生やした夏の桜も、
葉が赤や黄色に色付いた秋の桜も、
葉が散って春を待つように静かに聳え立つ桜も。
でもやっぱり1番好きなのは、
可愛らしい薄ピンク色の花で彩られた春の桜。
君には「変な奴」なんて言われてしまったけど、
人の事を言えないその言葉に少し笑ってしまった。
それから君は私に自分から話しかけてくれるようになった。
人と関わるのが苦手で影が薄くて、
4人しかいないクラスの中でも浮いている私は、
よくこの桜の木の下で本を読んでいた。
するといつも決まって午後、
君は隣に座って話しかけてくれる。
話すのが下手っぴな私に、
君は今日あった良いこと、嫌なことを話して、
私に聞かせてくれた。
そんな君を、いつしか好きになっていた。
実る筈のない恋。
「実って」なんてそんな我儘言わないから、
せめてこの時間だけは、君の隣に居させてほしい。
そんなふうに思っていた矢先、
この桜の木の下で君に告白された。
あぁ、神様ありがとう。こんな幸せってない。
君と出会えたのも、話せたのも、心が通じあったのも、ぜんぶぜんぶこの桜の木の下。
腹に激しい痛みが走る。
目の前が真っ赤になって、足がふらつく。
なんとか呪いは祓ったものの、
腹部には深い傷ができていて、血が溢れた。
「咲楽!!」
大好きな声が私の名を呼ぶ。
焦ってるような、泣きそうな声。
倒れた私を支えて、ふわりと君の香りがする。
あぁ、目が霞んで君の顔が見たいのに見れない。
「五条くん、」
「死ぬな!すぐ硝子がくる!だからッ!」
「五条くん」
子供に言い聞かせる親のように、
落ち着いた声で君の名を繰り返し呼んで。
「五条くん、私を好きになってくれてありがとう
こんな私に話しかけてくれて、好きって言ってくれて、私とっても幸せだったの」
この思いを、今まで伝えられなかった気持ちを、精一杯。
あぁでも、やっぱり私は喋るのが下手だ。
「大好きだよ」
「そんなの、俺だって…」
「幸せになってね」
君の涙がポタポタと頬に落ちる。
君の空色の瞳が霞んだ視界にキラリと光って、
私は胸いっぱいの幸せを抱いて目を瞑った。
五条くん、だいすきだよ。
もう君の隣には居られなくなるけど、
あの桜の木の下で、君を見守るね。
桜が散る春の終わり、
私は、”さくら”になった。
side→春野咲楽(ハルノサクラ)
お相手→五条悟
コメント
5件
ええっええ。 主人公ちゃんの名前と桜の木のさくらが同じなのがの好きっ🙈💞 雰囲気最高だった👍🏻👍🏻