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ふわぁ…
(もう朝か……)
私は思い体をあげて何時もの巫女の格好に着替えた。
(今日は何も異変とか無いといいけど……)
そう思いながら私はいつも通り掃き掃除をした。
(それにしても今日はやけに静かね…)
いつもなら藍とかが茶々を入れてくるのに。
「霊夢…居るか……?」
そんなことを考えていた時,ふと魔理沙に声を掛けられた。
「居るわよ?どうしたの?」
「その…えっと…」
妙に魔理沙がモジモジし始めた。
(どうしたのかしら……?)
「どうしたの魔理…ちょ?!?!」
私が言い終わる前に魔理沙はいきなり私に抱きついてきた。
「魔理沙…?どうしたのよ……」
よくよく魔理沙の顔を見ると赤くなっていた。
(熱でもあるのかしら…?)
「霊夢…私霊夢のことを考えるとなんだか胸が熱くなるんだ…。」
(ええ、それってつまり……)
「霊夢さぁん……。」
今度は早苗がやって来て早苗も魔理沙同様いきなり私に抱きついてきた。
「私…霊夢さんの事が好きみたいです……。」
(ええ…2人ともいきなりどうしたのよ……魔理沙が変なのはいつもの事だけれど,早苗までって……)
「取り敢えず2人ともお茶を飲んで待っていなさい。」
互いにモジモジし合う魔理沙と早苗を私はとりあえず,部屋の中へと入れた。
(2人揃って私のことが好きだなんて……どうしたのかしら……)
「霊夢……居るかしら…?」
(今度は誰……?)
「あら…咲夜じゃないの。どうしたの?」
「……。」
(また妙に顔を赤くしてソワソワしているわね……)
「私…その…」
(まさかまた…)
「霊夢のことが好きみたいなの!それで……その…。」
(はぁ…何なのかしら今日はほんとに……)
「…取り敢えず中に入って待っていなさい。」
「う、うん…。」
(もしかしたらこれは異変なのでは……)
「3人ともそこで待っていて。良い?私が戻るまで絶対に喧嘩とかしないで。」
私は3人にそう言い残し街の方へと出かけた。
(街の方は異変…無いみたいね…)
(次は…紅魔館ね…)
(美鈴…いつもなら寝てるのに何処にいるのかしら……?)
「れ,霊夢さん…。」
(美鈴が起きてる…?!)
「あの…その…。」
(もしかして美鈴も……??)
「…中に入ってください…。」
「わ、分かったわ…。」
ガチャ……。
(……?!?!?!?!?!?!)
私が紅魔館の中に入ると,パチュリー,フラン,レミリア,妖精メイド達もが顔を赤らめて私のほうへと寄ってきた。
…勿論美鈴も例外なく…。
(ちょ、ちょっと…これはどーゆ事…。)
「何があったのか説明してくれるかしら……?」
「…そう,変なフードを被った男に,変な飲み物を渡されてそれを飲んだのね??私は永琳の所へ行きながらその男を探すから。貴方達は他にそれを飲んでしまった子達を紅魔館へ集めておいて。永琳を連れてくるから。」
(まずはその変な男を探さないといけないわね……)
「永琳,居るかしら??」
(ここは大丈夫みたいね……)
「あら,霊夢じゃないの。どうしたの?」
「成程ね…それはちょっと不可解な話ね……」
「そうなのよ…それで永琳に解毒薬を作ってもらおうと思ってきたのよ。」
私がそう言うと少し考えた後に永琳はこう言った。
「解毒薬を作ろうにも被検体がいないと作れないわね…どのような症状なのかも直接見ないことには分からないわ……」
(そっか…実際に見ないと分からないわよね……)
「じゃあ私に着いてきて。紅魔館にみんな集めてるから。」
「ええ,分かったわ。」
「これは酷いわね…取り敢えず患者の容態を見るわ…霊夢。貴方は街へ行ってその原因となった男を探してきてちょうだい。」
「分かったわ。」
(魔理沙…皆も…もう少しだけ待っていてね…すぐに原因の男を捕まえてくるから……)
(街の方は割と静かね……)
「霊夢…。」
(チルノだわ…顔赤い…可哀想に…この子も騙されたのだわ……)
「チルノ…貴方も例の男に変な飲み物を飲まされたのね…?」
私がそう聞くとチルノは静かに頷いた。「その男がどこへ向かったか知ってるかしら?」
顔を赤くしながらチルノは、博麗神社の方を指指した。
(博麗神社…今度は私を狙うつもり…?)
「チルノ…貴方の事もきっと元に戻すから。だから今は紅魔館へと言ってくれるかしら??」
「…分かった…でも霊夢…あの男はかなり強い…気をつけて…」
(チルノ……こんなに弱らせられて…許せない…こんな子供相手にまで…)
「…ええ分かったわ。」
小走りで博麗神社に行くと今まさにその飲み物を紫が渡されているところだった。
(だ、ダメ…!紫…!飲んじゃダメ……!)
「マスタースパーク!!!!」
ぐっ…!!!!!!!!
(え…魔理沙…??)
「待たせたな…霊夢」
「ど…どうして?貴方どうやって…」
「私の解毒薬を使ったのよ。」
「永琳……!」
(そっか…完成したんだ!解毒薬!)
「良くも…変なものを飲ませてくれたな……!覚悟しろ!」
グワァアアアアアアア……。
こうして永琳の手によって作られた解毒薬を使い,皆を正気に戻すことが出来た私達。
いつもの平和な幻想郷を取り戻したのだった。