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幼少期
俺は孤児院に居った
ある日、俺を養子にしたいとの若い夫婦からの申し出があり無事引き取られることとなった
最初の方は可愛がって貰えた
難しい要求も応えてくれた
親の居る生活が、楽しかった
でも数ヶ月経ったある日、義母が死んだ
ただの事故死やった
でも義父は義母が死んだストレスから仕事もせずアルコールやギャンブルに依存していった
俺はまともに食事も与えられなくなっていき
その上義父からの暴力や暴言で毎日生きるのに必死やった
小学3年生の頃やろか
義父は殺人に手を染めた
借金先の人間を殺したらしい
義父は現行犯逮捕、実名と顔が国中に広まった
だが、投獄数週間後義父は逃走
5年経った今も警察は捜査を行っているらしい
俺は「加害者家族」と周囲から呼ばれるようになった
生活保護費を受け取りに行った時の役所の人間からのあの視線は今でも忘れられない
冷たく、人間を見る目では無かった
学校では勿論いじめを受けた
義父による所謂虐待で身も心もボロボロだったのに、追い打ちをかけられ続けた
先生も誰も味方になんてならなかった
それでも頑張って生きた
たとえ周囲の視線に殺されても、
笑われても、
殴られても、
たった一つの目的の為だけに生きてきた
復讐
これは本能的なものであり、やり遂げなければならないことでもあった
その為だけに俺はどんなに傷が増えても生きた
1年前
『君、良い目をしてるでは無いか』
中学一年生の下校途中、そう声をかけられた
黒いコートを身に纏う、少し細身な人間
最初は警戒心しか無かった
zm「俺になんの用や」
身に付けていたフードを深く被りそう問う
『君の瞳──善に塗れたようで悪に染まる、正に私が求めている者! 』
『どうだ?我々の組織に興味は無いかね?』
『君の目的にピッタリな数々の事柄に手を染めることが出来るであろう』
答えは勿論“YES”
初めて“味方”が出来た日
この選択は間違っていなかった
これで、良かったんや───
───、
──む!
の─む!
希!!
必死の呼びかけで目を覚ます
rbr「希!やっと起きたか」
zm「…んぇ、?」
どうやら授業中に寝てしまってたらしい
rbr「次っちゅうか今移動教室やで」
「もう皆行ってしまったわ笑」
z m「うっそ…まじかぁ…」
「てか、呂戊太も行かなくてええん?」
rbr「おまっ…起きへんから待ってたんやで!?」
相変わらず声だけはでかいこいつは『天乃呂戊太』
俺は中学生に上がると同時に偽名を使い、顔も隠し生活している
『鳥井 希』
だから、今の所誰にもバレていない…筈
呂戊太は中学生になり初めて出来た友達
初めての友達だからこそ偽名で接している
バレたら、また───
rbr「ほら希ー?はよ行かんと!」
zm「ッあ、あぁすまん笑ぼーっとしてもうたわ」
1000字でも結構きついですね(白目)