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貴方に本気で愛されたかった。
貴方に本音で話して欲しかった。
貴方に気づいて欲しかった。
貴方に×されたかった。
放課後
『聞いてよ〜!体操服なくなった
んだけど!』
「なんでだろうね….」
『てかさ!xx先輩ってかっこいい
よねー!』
「そうだね…」
『LINE交換しちゃった〜!』
「よかったね」
嬉しそうな貴方の顔を見るのが
辛かった。
『最近テンションすごい低いけど なんかあったの?』
「大丈夫だよ」
大丈夫じゃない。気づいて。
『そうー?なんでも話してよね!
私たち友達なんだから!』
「ごめんね…ありがとう…」
“友達”
そう。私たちは友達。
百合は好きな人とかいないの?』
貴方がキラキラした目で聞いて
くる。
「いる…。好きな人いるよ。」
言えた。やっと言えた。
『え!?当ててみていい?!」
「うん…」
きっと貴方には分からない。
『んー、〇〇先輩!?』
「ちがう。」
『じゃあ君?!』
「全然違う。分かんないと思うから
この話はもうおしまいね。」
期待したら辛いだけ。
貴方に分かるはずがない。
その時貴方が呟いた。
『私..?』
「え?」
『百合の好きな人って…。私?』
私は動けなかった。
口を動かすことさえできなかった。
ただただ頭が混乱していた。
なんで分かったんだろう。
私が貴方以外に笑顔を見せない
から?
もしかして私のスマホの待ち受けが
貴方だってバレた?
スマホの写真フォルダが貴方しかい
ないのがバレたのかな?
体操服盗んだの私だってバレちゃっ
たかな?
隣で着替える貴方に興奮してるの
バレちゃった?
バレちゃった?
貴方の髪の毛集めてるのバレた?
貴方にきずつけられたいと思ってる
のバレたのかな?
何もかも分かんなくなっちゃっ
たよ。
もういいや。
「そうだよ。好きなんだよ。」
ずっと!ずっと!ずっと昔から!
貴方の事が大好きなの!
私の事嫌い?嫌いじゃないなら付き
合ってよ!私だけの貴方に…!」
貴方は泣いていた。
綺麗な涙だった。
舐めたいと思ってしまった。
ごめんなさい。
泣いている貴方があまりにも
美しくて。
貴方の涙があまりにも愛おしくて。
そんな私に貴方は言った。
『嫌い。気持ち悪。』
私は泣いた。
とても幸せだった。