紫×黄緑
お題【不穏な学パロ】
今回はレイレイで初の紫さん左です
黄緑さん右は地雷ですが、これはギリセーフだったので投稿。
ヤンデレ…?
モブが出てきます
とにかく終始薄暗いです。
紫→黄緑って感じ
紫さん視点
「好きです!レイラーさん!付き合ってください!」
喋ったこともないクラスメートの男子が、そう言って私に告白してきた。
「貴女の誰にでも優しくて、明るいところを好きになりました!」
あーあ。馬鹿みたい。
上辺だけ見て、私のことを分かった気になってるの、本当にムカつく。
私は学級委員だから皆んなに優しくするだけ。
それを勝手に勘違いして、私を好きになる人は少なくない。
この人が良い例だ。
作った私を本物だと信じて疑わない。
本当の私を知ったら、絶対に幻滅するくせに。
もういい、さっさと振ってしまおう。
「…あー、ごめんね?私、モブ君の事を恋愛対象としては見れないかな…」
「そ、そっか……」
「ごめんね?これからも、モブ君には友達でいて欲しいな……」
「あ、はは!そうだよね!じゃ、俺はこれで帰るから!」
そう早口で言うと、モブ君は荷物を纏めて足早に帰った。
……なんて、滑稽なんだろう。
窓から降り注ぐ茜色の光で染まる教室に、独りで取り残された私は、そんな事を頭の中で思った。
「あーあ、なんだか皆んな、馬鹿みたい」
ついそんな声を漏らしてしまうほど、私は呆れ返っていた。
偽り続ける私も、それに気付かないクラスメートも先生も。
本当に、本当に、大馬鹿だ。
「全員、死んじゃえよ」
私も、クラスメートも。
この学校にいる人、全員。
カタン
と、教室の隅から物音がした。
誰かいる。
まさか、アレを聞かれた…?
その事に途轍もなく焦った私は、急いで音のした方を振り返った。
「えっ、とぉ……。あ、あはは…」
そこにいたのは校則違反の茶髪の髪をした、この学校一の問題児____東雲椎名さん、通称レイマリさんがいた。
「ねぇ、今の聞いた?」
挨拶も何も無しに、問い詰める。
こんな事、普段の私ならしないだろう。
だけど、アレを聞かれたかもしれない今は、演技をするのもどうでも良かった。
「あ〜、ちょっとだけ………?」
「ちょっとって、具体的にどこから聞いてたの?」
曖昧な答えに釈然とせず、さらに問い詰める。
「あ、えーっとね……好きです!レイラーさん!のところから……かな?」
つまりこの子は最初から見ていたというのだ。
それなら、もう誤魔化しは効かないだろう。
「ねぇ、東雲さん」
「な、なんでしょーか…」
少し怯えた様子の彼女に、いつも通りの優しい私を演じて近づく。
そして、耳元に口を寄せて
「この事、誰かに喋ったら……どうなるか分かるよね?」
演技をやめて、冷たい声音で脅した。
案の定、彼女は怯えて
「はいはいはい!!誰にも言いません!決っして、口が裂けたとて言いません!!」
と、捲し立てた。
「そっか!じゃ、これからもよろしくね!」
「は、はいぃ……」
また演技をして、彼女に笑いかけると、彼女は強張った笑みを返した。
……これから本当に誰にも言わないか、彼女を見張る必要があるな。
笑顔の裏で新しい仕事ができた事にうんざりしつつ、私は逃げるように立ち去る彼女を見送った。
◇◆◇◆◇◆◇
はい、ここまでです。
本当はここから学園生活を書く予定でしたが力尽きました……。
続きは気が向いたら書きます……。
コメント
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続きすっっっっっごい楽しみです!
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