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テラーノベル(Teller Novel)
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静かな家内。

夜も深け、聞こえるのは自部屋のテレビから流れる賑やかな音のみ。

翌日は部活もなく学校も休みという事もあり、動画を観たてはゲームをして過ごし。

時刻が2時に差し掛かった頃。

眠気に襲われ、そろそろ寝るか。

と、ベッドに潜り込み、自部屋の電気を消す。

少しすると自部屋を出て少し歩いた所にある、母親の部屋から目覚ましの音が。

──廊下の電気が付けられ、自部屋の扉を開けて左側にある階段を下る音が響いた。

中々眠れないなぁ、何て思いながらもベッドの中で瞼を閉じていると。

階段を上る音が鳴り出したと同時に今日は早く起きたんだな、と思い。

いつもは起こしても仕事の日だろうと中々起きないお父さんなのに、と考えていた。

階段の音が止み、しばらくするとまた階段を降りる音が。

仕事に必要な物でも支度し忘れ、取りに戻って来ただけなのか?  何て思っていると。

階段を降り始める音が聞こえてきた。

だけど、不可解な事に降り終わると直ぐにまた階段を上り始めた。

その足取りは次第に早くなっていき、階段を駆け足で勢いよく往復する。

その音は凄まじく。

この音で誰か起きても可笑しくないくらいの足音が静寂だった家内を包み込み。

何だこれは、と恐怖の余り耳を両手でがっちりと塞ぎ。

掛け布団の中にまで潜り込むと丸くなり、瞼を強く閉じると音が止むのを待った。

気が付くと朝を迎え、自分はあのまま寝てしまっていた事に気が付く。

昨夜の出来事を母に尋ねて見る事にした。

「おはよう。昨日はお父さんを起こす為に起きた? 夜中だけど」

すると母は即答で。

「昨日は1度も夜中に起きてないけど?」

そう答えたのです。

初めの階段を下る音から違っていたのです。

では一体誰が廊下の電気を付け、階段の音を響かせていたのでしょうか……。

結局は何も分からず終いでした。

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