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【続】ノベル短編集

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12

【没】幸せな日常(眠い)

♥

220

2024年01月14日

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眠い。

朝の冷たい空気とぬくぬくした温かい布団と戦いながら、乾いた目を擦る。


トントントン、と、一定のリズムで階段を降りると、そこには私が知らぬ間に起きてご飯を作っている母がいた。

「おはよう。」「おはよう、早く顔洗ってきなさい。」

そんな挨拶を交わして洗面所に行くと、髪をセットしている父と、父を急かす弟の姿。

「ああ、またか」と、いつもの二人を眺めながら父を退かして顔を洗う

「父さん、今髪セットしてたんだけど??」と父が後ろでブツブツ文句を言っているが、仕方あるまい。長い時間セットしている方 が悪いのだ。


顔を洗い終わって、リビングに戻る。

テーブルの上には、先程作られたばかりの美味しそうな和食料理が四人分置いてあり、母は小さな妹に離乳食を食べさせていた。

「いただきます」

毎朝早起きして美味しいご飯を作ってくれる母と、食材になってくれた動物たちに感謝の言葉を告げ、魚を一口、口に運ぶ。

「うん、おいしい。」

お米、お 茶、味噌汁………


「ご馳走様でした、美味しかったよ」「あら、 ありがとう。その言葉が一番嬉しいわ。」

私は、お母さんのご飯が一番好きだ。

「さすが俺の妻!!飯がうまい!!胸もデカい!!」「ちょっ、父さん!キモいから辞めて!」と、2階にある自分の部屋に向かう私の背後で、父と弟の馬鹿みたいな会話が聞こえてくるがスルーしておこう。



ガチャリ。

ドアを開ける。

ドアの近くにあるクローゼットに手を伸ばし、中から制服を取り出した。

シャツ、スカート、ブレザー、リボン……

可愛い制服を着て、髪を一本に束ねて、スクールバッグを手にした。

今日の授業の教科書とノート、筆箱、お弁当、スマホ………

いつもの用意が入っていることを確認し、時計に目をやる。

7時半。そろそろ学校に行く時間だ。


一階に降りて、家族に行ってきますの挨拶をすると、小さな妹が私の頬にキスをしてきた。

可愛い。




ああ、これが当たり前だと思える私は幸せ者だ

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コメント

112

ユーザー

どしたん、頭でもぶつけたか?

ユーザー

すんごい平和

ユーザー

あーん浄化されるー

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