（あいside）

雫は分かりやすいと思う。いつもなら朝の挨拶は笑顔なのに、今日は目が笑ってなかったし。話し掛けてもうわの空。

休憩しにいこうと誘ったけど珍しく断られちゃったし……。これは完全に。

「彼氏のことね」

「俺のこと？」

「ひっ……！急に話しかけないで……っていうか雨宮くんのことではない！」

「だって俺、高城の彼氏じゃん」

「ちがっ……くないけど！でも私の話じゃないのよ！」

「残念」

「全然顔が残念そうじゃないんだけど」

「珍しく高城が一人で休憩してるからチャンスだと思って出てきたのに。悩み事？」

自販機の前でカフェオレ片手にベンチに座り休憩していたら、視界に急に雨宮くんが現れカフェオレの缶を落としそうになった。……今日も無駄に男前だわ、驚いた。

雨宮くんはしらっと自分もコーヒーを買い、私の隣に腰掛ける。

「雫、なんだか様子変じゃない？」

「あぁ、それ俺＊＊＊＊＊

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