薬を飲んでみた。
しばらくして効き目が出てきた。
目眩が晴れたのだ。
しかし、見えたのはおぞましい光景であった。
そこら中に骨が散らばっており、
床は紅く染まっている。
これはどういう事なのだろう。
城の階段を登るにつれ、
ガシャガシャという音が聞こえてくる。
怖いわ、怖いわ、怖い。
そして行き着いた先にあった物は扉であった。
扉をそっと、そっと開ける。
すると奥から
「あぁぁぁぁぁ」
という呻き声が聞こえた。
なんだアイツは?
これがモンスターというものか?
と思い引き返そうとした瞬間、
「戻るな!!佐原よ!!」
「!?」
これは…
旅人の声だ。
なんで?
「あ、これもしかして魔法道具から聞こえてるんじゃ…」
「ご名答。」
「なんですか」
「引き返すな」
「何故ですか」
「奥に居るのはな、世界の支配者でもあり、破壊者でもある物だ。」
「何ですか、それは」
「…」
「言ってください」
「闘えば分かる。いざ行かん。」
「…はい」
「決意は出来たか?」
「はい…」
「本当に行ってもいいのか?」
「うん…」
「じゃあ、全身全霊で闘うが良い、佐原よ」
「分かりました。」
「健闘を祈る」