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6,sideルカ
ピザの注文先はアグレスト家だった。
ここはセレブ住宅街でその中でも飛び抜けて豪邸な家。
数日前までは人が道路にはみ出す程にごった返していたのに今は静まり返っている。
その静けさがとてつもなく重い空気をまとっている。
このアグレスト邸の主人、ガブリエル・アグレストが
今まで数多くの市民達を悪者に変え、人々を恐怖に追いやった
「ホークモス」だったのだ。
今まで正体を隠して悪事に及んでいたが、
一ヶ月前、ヒーローのレディバクとシャノワールの活躍によって
ガブリエルが悪事に使っていた
ピーコックとモスのミラキュラスを回収し戦いが終わった。
ピーコックとモスのミラキュラスの回収時にホークモスが回収に取引を求めた。
取引と言うのはガブリエルの悪事の目的が
最愛の妻、エミリーを生き返らせる為であり、生き返らせたら返すというなんとも
理不尽な内容だった。
でもレディバク、彼女はとても慈悲深い少女だった。
願いを叶えるのは禁忌のもので使ってはいけないものだったのだが、
彼女はそれを許してしまった。
ガブリエルはレディバクのミラキュラスとシャノワールのミラキュラスを使い
エミリーを生き返らせることに成功した。
そして直ぐにヒーロー達にピーコックとモスのミラキュラスを返した。
しかし、願い事には代償の付き物。
代償としてガブリエルの秘書であり、
エミリーの親友でもある探検を3人でしていたナタリーが命を落としてしまった。
その事を生き返ったエミリーが知り絶望し、夫のしたことを恨み罵ったが
ガブリエルは全く気にせずに再開を喜んでばかりで
エミリーは生き返って早々別居生活を送った。
その事でガブリエルは息子も仕事も全く手を着けず
狂ったように永遠とエミリーに電話をかけ続け
謝罪の言葉を言っているようだ。
その息子アドリアン・アグレストはというと、
ヒーロー、シャノワールとして戦って居るときに
「アドリアン・アグレストはセンチモンスターだ」とつげられた。
センチモンスターほとんど人間と同じなのだがは所有者によって作られ、
コアになるものによって操られてしまう、という物だ。
自分が人間ではなかったと聞かされて問いただしたくなるだろう。
しかし、シャノワールの時に聞くと自然と身バレしてしまう。
だからアドリアンのときに聞こうとしたらもう父が狂っていたそうだ。
元々軟禁状態に母が亡くなってから父親が引き籠もりになり
ずっと家に居るのに父ともほとんど交流ができていなかった。
その代わりにとても冷たいが母親の代わりとしてもナタリーが
スケジュールの調節や
父とのコンタクトが取れるように交渉してくれていたりしてくれていた。
そのナタリーまで居なくなり、精神が壊れてしまいそうな時
唯一の心の支えが彼の黒猫のミラキュラスだった。
しかしそのミラキュラスは
ガーディアンであるレディバクによって回収された。
彼は父親に見向きもされず唯一の心の支えまでなくなり
彼から笑顔という物が失われていた。
アグレスト家の話は以上。
この話は回収された黒猫のクワミ、プラックから聞いたものだ。
なぜ俺がプラックに会っているかって?
それは彼女の家に居たからさ。
レディバク、いやマリネットは自分が禁忌をさせてしまって
1人の人間を殺めてしまった罪悪感にさらされてしまった。
彼女はもう背負いきれなくなり俺に相談に来た。
俺は彼女の元カレだが彼氏になる前から相談役を担っていたからまぁ、ね?
そこでレディバグとシャノワールは
街をアクマから守る役目だったから役割は終わった。
そして今の街には警察らもいて平和だと言えると彼女を諭すと、
翌日レディバグというヒーローでありガーディアンの役目を降りた。
そのとき彼女の瞳のような夜空だったようだ。