コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
…ここら最近はあの娘を見ない。
田舎に一人、誰より美人で優しいあの娘。
私にも、毎日会いに来て。食料だってくれたんだがねぇ。
木造建築に似合わない、無機質なコンクリートの中。
時々友達と「肝試し」してたんだ。
あれは、悪くなかった。
最後に会いに来てくれた時だったか。
「もう何も残っていないわ。私もあげたいのは山々なんだけど。都会の者は、ここの売上をいくつ積んでも足りないって、おばあちゃんが言ってたわ。」
あぁ…何年待っただろうなぁ。
そろそろ死んでしまいそうだ。
ガチャ。
おや、こんな田舎の雑貨屋に。一体誰が来たというんだ?
「ここ?お化け屋敷って。ただの雑貨屋じゃない。」
おや。
どうやら、久々に満たせる時が来たらしい。